こんにちは。ひとりで.comです。
今日は、Excel（エクセル）で現れる$（ドルマーク）が数式内に入っている事があります。これが表す意味について本日は紹介していきたいと思います。この$（ドルマーク）は絶対参照と呼ばれるもので、「どの位置を参照するか」を表すのに使われます。参照形式には以下の3つがあります。
Excelの相対参照と絶対参照と複合参照について
Excelにおける参照形式には以下の3つがあります。こちらについて見ていきましょう
相対参照
あるセルを基準にして、目的のセルを指定する方法をいいま
す。他のセルに複写されたり、行や列が挿入されると、それ
に応じて指し示すセルの位置が変化します。
絶対参照
ワークシート上の絶対的な位置に基づいて、そのセルを指定
する方法をいいます。そのセル参照が他のセルに複写された
り、行や列が挿入されても指し示すセルの位置は変化しませ
ん。
複合参照
あるセルにおいて、列または行のいずれかが絶対参照になっており、その反対の列または行が相対参照になっていること。
意味、わかりますか？笑 おそらく、この説明だけ見て理解できる人はほとんどいないのではないでしょうか？？ここからは実際の数式を元に相対参照／絶対参照／複合参照についての理解を深めていく事にします。
相対参照と絶対参照について
こちらの表のRANK関数を使って、相対参照と絶対参照について見ていくことにしましょう。
RANK関数を用いる時、
=RANK([数値],[範囲])
というように指定します。
上記表において、E4にてRANK関数を入力する場合、
=RANK(C4,C4:C12)
というように入力する形になるかと思います。こちらの数式の意味はC4からC12のセルの中でC4の数値は上から何番目か…という事を表します。C列の数値のRANKを示したい場合、E4のセルに入力した関数をそのまま下のセルにコピーしていくと思います。
こちら、RANK関数で1位から順番に数値が表示されるはずであるのに、数値がおかしくなってしまっています。なぜこのような現象が起きてしまっているのでしょうか？
セルE7に入っている数式を見てみましょう。本来あるべき数式は…
=RANK(C7,C4:C12)
となっていなければ正しい数値は反映されません。しかしここでは…
=RANK(C7,C7:C15)
となっており、RANKの範囲が別の場所になってしまっています。
相対参照の場合、数式はそのまま下の方にずれていく
この、「C7:C15」と$マークがついていない場合、相対参照にて数式が表されています。この場合、数式を下の列にコピー＆ペーストした場合、数式で表している「指定範囲」についても変化していってしまいます。しかし、RANK関数の場合、RANKの基準となる範囲は固定されているため、範囲が固定である旨を指定しなければなりません。
相対参照を絶対参照に変更する方法
相対参照を絶対参照に変更するには、以下のように変更する必要があります。
=RANK(C7,$C$4:$C$12)
とアルファベット部分と数値部分に「$」（ドルマーク）を付加する必要があります。この$マークをつけることこそが、相対参照から絶対参照へ変更する方法ということになります。$マークをつけた場合、RANK関数はどのようになるのか見てみましょう。
F列に絶対参照の数式を入れると、上記のように正しくランキングが表示されます。
数式を見ても、$マークがついているところについては、関数をコピー＆ペーストしても範囲が変更されておらず、最初に指定した範囲がそのままコピーされているのがわかるかと思います。
絶対参照と複合参照について
もうひとつ、相対参照と絶対参照の関係性と同様に、「複合参照」という考え方があります。絶対参照では、セルのアルファベット部分（列）と数値部分（行）両方に$マークをつけて位置を固定しました。複合参照では、この列と行のいずれかを絶対参照とし、いずれかを相対参照とする場合の事を指します。 複雑な数式になった場合、この複合参照（行または列のいずれかのみ固定）という参照の仕方を使うことが出てきますので、こちらに関しては今後出てきた際に説明したいと思います。
今回、相対参照、絶対参照、複合参照について紹介して参りましたが、なかなか実践しないと理解が難しい概念だと思います。従って、なぜか数式をコピー＆ペーストしてもうまく反映できない…という場合に、こちらの記事を思い出して、この考え方に当てはめて考えて頂ければ、数式をうまく作成することができるかと思います。
