こんにちは。ひとりで.comです。
2017年2月18日放送のNEC presents クロスロードは「目指すはエルメス?ブランド品に身を包む谷井農園」と題して、谷井農園の谷井康人氏が登場します。
高級外資系ホテルから引っ張りだこの谷井農園
谷井農園の作るみかんの徹底ぶり
ETROのスーツを身にまとい、靴はJOHN LOBB。そしてバッグはHERMESと全身ブランドもので着飾った谷井康人氏。
彼が暮らすのは人口1万3千人の和歌山県の有田郡湯浅町。谷井農園というみかん農家を営んでいる。
有機肥料を用いて育てるみかんは、そうそうたるプロたちが賞賛してやまない。
ミシュラン三つ星の日本料理「未在」の石川氏も
「何がおいしいかを追求している。ああいう方は大事」
と評価する。
また、アマン東京 総料理長の大畑氏も
「バランスとクオリティーが高く、谷井さんの作るみかんはすごく優れている」
と評価。
フォーシーズンズホテル丸の内東京の岸ホテルマネージャーも
「匂いが絶妙。うちの浅野(料理長)も絶賛している」
と言う。
その名を轟かせているのが、自家製のジュース。徹底したオーダーメイド感覚でそれぞれ違った味わいのジュースを作り上げる。年商はなんと2億円。
高級外資系ホテルであるアマン東京、パークハイアット東京、ザ・ペニンシュラ東京、フォーシーズンズホテル丸の内東京がこぞって谷井氏のみかんでできたオレンジジュースを求める。
普通のオレンジジュースと何が違うのか…そこには谷井流の秘密が。
こだわりぬいた栽培方法で究極のみかんを栽培
谷井氏の朝はトイレ掃除からはじまる。
実は谷井農園は、掃除への取り組みを評価する掃除大賞にて、2015年は農林水産大臣賞を受賞、2016年はハイクオリティ賞を受賞。
社員は13名。ピーク時には1日およそ500件もの注文が入るほど。畑は全部で7ヶ所、7ヘクタール、11種類の柑橘類を育てている。収穫は家族総出で行う。
みかんのおいしさは葉っぱの色でみかんのおいしさがわかるという。肥料が充分に行き渡っている環境だと、木自身に栄養分が偏ってしまう。一方、厳しい環境化で敢えて育てることによって、木が自ら養分を出そうとして、それがみかんの甘さに繋がるのだという。よって、谷井農園のみかんの葉っぱは他の畑のものと比較して色が薄く、カラカラの状態になっている。
収穫後は良いみかんと悪いみかんを仕分ける作業を行う。みかん表面のキメが細かいみかんは味があまく、キメが粗いみかんは味が悪いという。また、皮に盛り上がった菊の模様も味が良い証拠。そして表面にミツバチが吸いに来た跡があるものも甘いみかんだという。こういったものを分別し、良いものしか提供しない。
手塩にかけた谷井農園のみかんは「極熟みかん」という名前で、3キロ 3,700円から4,500円ほどで出荷している。市場には出さず直接個別でしか販売していない。
谷井農園の収穫後のみかんは3割しか出荷されない。それだけ厳しく判別を行っている。それでは、残りの7割はどうなっているのか…通常のみかん農家は、ジュース用のみかんとして買い取ってもらうことが多い。しかし、ジュース用のみかんは1キロあたり10円でしか買い取ってもらえない…。これではビジネスとして成り立たないと考え、自らジュースを作ろうと考えた。
経験ゼロからのジュース作り。しかし今では名だたる高級外資系ホテルが、オリジナルのジュースを注文するようになっている。
谷井康人氏の経歴とプロの舌をもったきっかけ。
高校卒業後、カリフォルニア州立大学で、コンピュータ・サイエンスを専攻。しかし、父親の急病で帰国し、農家を継ぐことになった。しかし、そこから失敗の連続。そんなとき知り合ったフランス料理「シャンムーラン」の美木剛シェフからこんなことを言われる。
「20代で食事に1,000万かけろ!それだけかけるとプロの舌ができる」
と言われた。これを谷井氏は実行に移す。この経験によって、神の舌とも呼ばれる舌ができた。谷井氏は、今でも定期的に美味しい料理を求めて舌鼓を行うことを続けている。
それぞれのホテルが求めるジュースをオリジナルで作る
アマン東京のシェフの求めている味は、適度な甘さと適度な酸味。清見オレンジとポンカンをかけ合わせた不知火という品種。
酸味と甘みが異なるみかんを別々に収穫し、それぞれ別々に搾る。それぞれの味の塩梅を見ながら、それぞれの配合量を谷井氏の舌だけを頼りに細かいブレンドを行っていく。そして最後に煮沸殺菌をしてオリジナルオレンジジュースが出来上がる。
不知火オレンジジュース 180ml 900円