こんにちは。ひとりで.comです。
2017年2月20日放送のモーニングチャージのビジネスフォーカスは「800万足のヒット!国産靴が人気」と題して福岡県の靴メーカー”アサヒコーポレーション”を特集します。
大量生産より品質勝負!アサヒコーポレーション
Made in Japanのメガヒット商品:快歩主義
東京上野のアメ横。ここに豊富な品揃えで有名な靴屋がある。それが、イケダヤ靴店。店内には至るところにMade in Japanの文字が書いてある。これまで、価格を安くしようと東南アジアを中心とした海外拠点での生産をメインで行ってきたブランド各社が、ブランドの価値を高めていこうと、日本製の靴が増えてきているという。
そのうちのひとつが、福岡県久留米市のアサヒコーポレーション。いまMade in Japanのメガヒットを生み出し注目を集めている。
この企業で主に作られているのは、シニア向けのシューズ「快歩主義」。アサヒコーポレーションの久留米工場で作られており、ゴムを熱加工して靴底を成型し、靴上部(アッパー)と呼ばれる部分と接着を行う。この接着の作業も手作業で行われている。
快歩主義:3つの特徴
快歩主義は、シニア向けに大きく3つの特徴を兼ね備えている。
脱ぎ履きが簡単
一般的に靴と異なり、脱ぎ履きのための開閉部が非常に大きくなっており、シニアの方々にとって靴の脱ぎ履きが非常に楽になっている。
水に浮くほど軽い
軽い素材でできており、水に浮いてしまうほどである。従って、靴を履いていても負担にならないようになっている。
つまずきにくい
つま先とかかとが地面から浮いており、一般的な靴と比較してつまずきにくい構造になっている。
この「快歩主義」は2000年の販売開始以来、累計800万足、年間50万足を売る大ヒット商品となっている。
さらなる特徴としては、靴自体が非常に柔らかい作りになっている。これを実現するのが「バルカナイズ製法」と呼ばれる技術。大きな釜に靴を入れ高温で加熱することによってその柔らかさを実現している。現在、このバルカナイズ製法ができるのは国内で3社のみしかない。バルカナイズ製法では、100度以上の高温で1時間加熱。それによってゴムと硫黄が反応しやわらかさを持った靴が実現する。
快歩主義誕生のきっかけ
実は、この靴が誕生したきっかけは、アサヒコーポレーションの1998年の経営破綻だった。再建を目指した同社は、それまでの低価格・大量生産から品質重視の靴作りに方針転換。いち早くシニア向けの靴作りに舵を切った。当時生産の7割は海外でしたが、現在は国内が7割となっている。アサヒコーポレーションではあと5年以内には国内生産100%にしたいと考えている。
この快歩主義はさらなる進化を遂げており、まだまだ元気な50代向けの「快歩主義アクティブ」を開発。通常の快歩主義よりもデザイン性を重視した商品になっている。利用者からも履き心地が良いと評判も上々で、今後のヒットが期待されている。
品質の良さで見直される国産靴。新しいトレンドが動き始めています。