こんにちは。ひとりで.comです。
2018年1月8日放送の未来世紀ジパングは「変わりたいイタリア、変わりたくないイタリア」と題してイタリアの今を特集。
日本人が大好きなイタリアの意外な一面を紹介。
去年12月、「ピザ」がユネスコの無形文化遺産に認定するなど、話題に事欠かないイタリアだが、実はいま、様々な所で揺れていた。
イタリアのビジネスの中心地、ミラノを含む北イタリアの2州が、独立を見据えた住民投票を実施。イタリア文化の象徴ともいえる「バール」に対抗する勢力がアメリカから進出しようとしていた。そこには伝統を重視する「変わりたくないイタリア」と、何かしらの不満を持ち「変わることを望む」人たちの姿があった。
変わりたいイタリア、変わりたくないイタリア
食にこだわるイタリア
食に拘るイタリア。イタリアだとかのマクドナルドも看板が黒字に白のMのマークの落ち着いて雰囲気の看板になる。さらに入り口を入るとすぐにジェラートがある。さらにその奥にはスイーツが用意されている。
また、通常メニューのハンバーガーでも一風変わったメニューが用意されている。それがオリーブフライやパニーニ風のサンドイッチなどである。
世界遺産がもっとも多い国、イタリア。2017年12月、ユネスコがイタリアのナポリのピザ職人の技を無形文化遺産に登録した。イタリアのピザは世界が誇る食文化である。どこの世界よりもイタリア人が誇りを持っている。しかし、そのイタリアに変化が起こっているのである。
イタリアに初進出:スターバックス
イタリアのドゥオモ広場。この場所から歩いて2分の場所に世界的に有名なあのスターバックスがオープンする予定である。
スターバックスは1971年にアメリカのシアトルで創業。いまでは世界70カ国以上に展開しており、日本でも47都道府県すべてに進出している。しかし、未だイタリアには未進出なのである。というのも、イタリアには独自のコーヒー文化があるからである。
イタリアでコーヒーと言えば、バールというバーのような場所で小さめのカップでエスプレッソで飲むのが一般的である。もともとエスプレッソとは急行という意味で、濃厚なコーヒーを抽出したものである。だから量も少ないのである。
それを、ひとくち・ふたくちで飲み数分で店を出るのがイタリア流である。ゆっくり座って飲むスターバックスとはかなりの違いがある。イタリアにはこのようなバールという場所が17万店もあると言われている。その数は日本のコンビニの3倍以上である。
バールは市民にとって珈琲店というよりは憩いの場である。バールの多くは個人経営で地域密着の独自のサービスを展開している。
スターバックスの創業者兼現会長のハワード・シュルツ氏は、
以前、イタリアのバールの文化に感銘を受けた。そうしたバールのような場所を世界中につくりたいと思ってスターバックスを創業した
という。
イタリアの文化を守りたいと思う人、そうでない人が入り乱れている。特に若者は新しいものを受け入れようと思っている人が多い。
さらに、バールにコーヒーを卸すイタリアの業務用コーヒー最大手のイリーはコーヒー店をオープンさせ、スターバックスに宣戦布告を行っている。
イタリアに潜む山積みの課題
イタリアのベルガモは2017年、”要塞化都市”として世界遺産に登録された。実はベルガモでもイギリスのように独立騒ぎがあったのである。
2017年12月、ミラノを含むロンバルディア州とベネチアを含むベネト州で住民投票が行われた。自治権の拡大の賛否を問うものだったが、独立を見据えたものであると言われている。
結果は90%以上が賛成だった。
この住民投票を主導したのが北部同盟である。北部同盟は反ユーロ、反移民をかかげる右派政党で、今回の投票に法的拘束力はないが、自分たちの主張が明らかになった結果だと主張している。
2016年、美人すぎる市長として話題となったローマ市長のビルジニア・ラッジ氏(39歳)。
ローマ初の女性市長誕生へ ビルジニア・ラッジ氏(イザ!)https://t.co/jAcA70lmPb #ローマ #ビルジニア・ラッジ pic.twitter.com/zgdG6cYu5H
— イザ!編集部 (@iza_edit) 2016年6月20日
2016年にポピュリズム政党「五つ星運動」から出馬し約7割の支持を集め当選した。その容姿から”美人すぎる市長”として世界各国から注目された。
あれから1年半、ビルジニア・ラッジ市長に突きつけられていた課題のひとつがゴミ問題である。収集がおいつかずローマの街はゴミで溢れているのである。もともと、3,000億以上も赤字だったローマの清掃事業はいまも改善していない。
そしてふたつめの課題が汚職の撲滅である。有名なトレビの泉に投げられるコインは年間1億円以上にもなるが、このお金をマフィアが着服しており、それを警察は見て見ぬふりをしているのである。しかし、この汚職に関しては市の収入にすると決め解決に向かっていると思いきや、ラッジ市長の即金が汚職で逮捕されるなど自身も疑われる事態となってしまった。
そして、みっつめの課題は観光客である。イタリアは世界でも指折りの観光立国。観光客が増えることで収入が増えることが期待されているのだが、観光客がトレビの泉で水浴びをしたり周辺で飲食をするなど、観光客によって汚されているという現状がある。本来であれば最高240ユーロの罰金となるのだが、後を絶たないという。
イタリアに挑む日本食サガミチェーン
今から3年前の2015年に開催されたミラノ万博。このミラノ万博は史上初、食をテーマにした万博だった。このミラノ万博で大人気だったのが日本のブースである。
イタリアで受け入れられれば、世界どこでも通用すると特に海外進出に積極的だったCoCo壱番屋やモスバーガー、柿安本店などが出店していた。
実はこの中のひとつの企業がイタリア進出への一歩を踏み出していた。それがサガミチェーンである。ここでは焼き鳥やおでん、たこ焼きといった料理が振る舞われている。
サガミチェーンは名古屋に本社を置くチェーン店で中部地方を中心に全国260店舗を展開している。
何より時間をかけて試験を行っているのがメニュー開発である。毎月メニューを変えながらイタリア人の舌にあう料理を探ってきた。
そんな中、意外にも人気だったのがどら焼きである。