こんにちは。ひとりで.comです。
2018年1月15日放送の未来世紀ジパングは「国がまるごと実験場!シンガポールで進む”超無人化”
」と題して建国から半世紀、いま沸騰しているシンガポールを特集。
なんと国をまるごと「実験場」として開放、海外企業が驚きの実験をしていた。そのキーワードは”無人化”。空港の搭乗手続きや自動運転など国を挙げて無人化を進めているのだ。そんなシンガポールにチャンスを見出し、進出する意外な日本企業があった。その狙いとは…
国がまるごと実験場!シンガポールで進む”超無人化”
無人化がすすむシンガポール
最近シンガポールに新たな観光スポットが誕生した。それが、車が飾られたタワーである。フェラーリやアストンマーチン、ランボルギーニやベンツまでが15階のビルの窓際に飾られている。
なんとこれは車の自動販売機なのだという。
客はディスプレイで好きな車を選び、車を確かめ支払をクレジットカードで行い、そのまま乗って帰ることができるのである。
この方式であっても1ヶ月で10台前後は売れるのだという。全て中古車のため新規のナンバープレートは必要としておらずすぐに使用可能なのである。もともとは在庫スペースの確保のために行ったのだが、それ以上に大きな利点があったのだという。
以前は10人ほどのスタッフが必要だったが、これによって2人のスタッフで店を回すことができるのだという。
こうした無人化がシンガポール内ですすんでいる。
その典型がシンガポール空港である。シンガポール空港は年間5,900万人が利用しており、人気空港ランキング第一位に5年連続でなっている。
その搭乗手続きが画期的である。パスポートを自動発券機にかざすと搭乗券が出され、荷物も無人で預けることができる。さらに出国審査も顔と指紋の認証を行うことで無人で行われているのである。空港に入ってから係員に話すこと無く飛行機に乗ることができる。
さらにシンガポールでは公道での無人自動運転タクシーの実験が行われている。実験を行っているのがイギリスの企業のアクティブ社である。この企業では2022年には無人タクシーの実用化を目指している。
また、飛行機で有名なエアバス社はシンガポールで無人配送ドローンの実証実験を開始。”空飛ぶタクシー”の実用化を目指している。
外食文化の根付くシンガポールに進出する日本の外食チェーンとディスカウントストア
シンガポールは東京23区ぐらいの大きさしかない国家で、1965年にマレーシアから分離独立した。現在人口は約560万人で、一人あたりのGDPは約590万円でアジアで1位となっている。
ただし、シンガポールにも課題はいくつかあり、超少子化・外国人労働者の流入という問題を抱えている。出生率は1.2と日本の1.44よりも少なくなっている。こうした対応のためにもシンガポールは積極的な無人化の実験を行っているのである。
シンガポールでは物価が高いため共働きの家庭が一般的である。そうしたこともあって、1日3食ともに外食している家庭が多いのだという。
そんなシンガポールに進出を目論む日本の外食チェーンが串カツ田中である。串かつ田中は近年急速に拡大している居酒屋チェーンである。ウリはハイボールと串かつ。住宅街を中心に出店するという独自の戦略でおよそ10年で現在174店舗を展開している。
狙いは日本の居酒屋文化の浸透である。
だが、そこには大きな壁が立ちはだかっていた。それはシンガポール独特の食習慣にあった。実はシンガポールでは、食事を取りながらお酒を飲む習慣がないのだ。既にシンガポールに参入している塚田農場も当初は居酒屋としてスタートしたが、うまくいかず今ではお酒を提供しない鍋料理屋として成功している。
しかし、串かつ田中の社長は、居酒屋として勝負したいと考えているのだという。その作戦が「チンチロリン大作戦」である。
このチンチロリン大作戦とは、日本の串カツ田中ではおなじみのサイコロゲームである。サイコロを2つふって同じ目が出れば無料、足して偶数なら半額、奇数なら量も金額も倍になるというゲームである。
現地スタッフにも徹底的にこのチンチロリン大作戦の研修を行った。
そしてオープン初日…開店前から多くのお客さんが並んでいた。すぐに店内はいっぱいになったが、日本人ばかりだった。しかしオープン初日ということもあり、チンチロリンのゲーム性に目新しさを感じたシンガポール人がハイボールを注文。今後このチンチロリンで日本の居酒屋文化の浸透ができるかどうか注目が集まるところである。
シンガポール進出を間近に控えたもうひとつの企業がドンキホーテである。ドンキホーテといえば、驚きのやすさでお客さんを集めるディスカウントストアで日本においては346店舗展開している。
実はアジア進出は初だった。シンガポールでは日本のバラエティストアではなく、日本の食品を扱う店舗にするのだという。
もちろんシンガポールの地元のスーパーでも日本の商品は売られているがどれも高単価である。この価格破壊を行いたいというのがドン・キホーテの狙いである。
生鮮食品にも力を入れているが、シンガポールは自炊をしない外食文化の国。果たして需要はあるのだろうか。ドンキホーテとしては、当たり前と言われていることに対して逆説的に捉えてチャレンジしていきたいと考えているというのである。
ドンキホーテのオープン初日。最初はお菓子やおつまみ、惣菜など調理が必要ない商品が人気となっていた。そこで、日本でもおなじみの試食販売を行い、生鮮食品等をアピール。するとお客さんは次々と生鮮食品を手にして購入していったという。
お客さんによれば、普段は生鮮食品が高いため料理することがなかったが、ドン・キホーテのような価格であれば料理をしていみたいと考えている人も多かったとのことである。
ドンキホーテはシンガポールに続き、年内にタイに進出したいと考えているんだという。
シンガポールをハブに日本進出を目論む企業
シンガポールの象徴的な建物、マリーナベイサンズ。この建物を立てたのがアメリカのラスベガス・サンズ。
そのラスベガス・サンズがシンガポールのマリーナベイサンズを超える建物を日本で建設予定なのだという。その建築費用は100億ドル以上にもなるという。
日本におけるカジノ解禁を睨んで、既に日本人ディーラーの教育も進めているのである。
シンガポール発のオネストビーという買い物代行の企業も日本進出を睨んで動き出している。単なる買い物代行ではなく、例えばアボガドでも固いものとやらわかいもののどちらが良いか…というパーソナライズされた買い物代行をしてくれるのだという。