[未来世紀ジパング]( 新浪博士 / 吉岡秀人 / 富山の置き薬)世界を救う日本の医療!第三弾 – 2018年1月22日

未来世紀ジパング
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年1月22日放送の未来世紀ジパングは「世界を救う日本の医療! 第三弾」と題して

 

日本のスゴ腕医師が、世界の人々を救う、人気企画の第三弾。今回は、タイで急増する心臓病患者を救う日本屈指の心臓外科医や日本で資金を集め、ミャンマーで、無償で医療活動をする医師に密着。

また、江戸時代からあると言われる「富山の置き薬」がタイの無医村を救っている様子を取材。

 

世界を救う日本の医療!第三弾:進化したローテク

 

 

日本を牽引する医師:新浪博士医師

 

新浪博士医師
新浪博士医師

 

心臓手術で日本有数の実績がある新宿区にある東京女子医科大学病院。そこの心臓外科医の新浪博士教授が行なう教授回診。テレビなどでもおなじみの病院の廊下を看護師や若手医師を従えて病室をまわっている。これには若手医師の教育という理由も兼ねているのだという。

その教授回診が終わるとすぐさま手術に入る。

実はこの新浪医師は、一般的な心臓外科医のおよそ3倍の年間約300件の手術をこなすという。

 

そしてこの新浪医師、3つ年上の兄がおり、その兄こそが元ローソンCEO、現サントリーホールディングス社長の新浪剛史さんなのである。

 

そんな新浪医師が2017年、アジアのタイに降り立った。タイと言えば、微笑みの国と言われている。しかし、昨今経済発展の中で心臓病患者とその死亡率が増えているという。この15年で2倍に増えているのである。

タイからほど近いコーンケーンという街にあるコーンケーン大学付属シリキット病院。ここに新浪医師の姿があった。

新浪医師は3年前に学会で会ったタイ人の医師から招かれ、この病院に通っている。なぜ、新浪医師がこの病院に招かれているかというとタイには心臓外科医が200人しかおらず、狭心症の患者に対して手術を行なうことができないのだという。

狭心症とは冠動脈が狭くなり血液が不足。胸の痛みや呼吸困難などの症状が起きるという。そのまま放置すると心筋が壊死し、心筋梗塞になってしまい命を落とす危険性が高まる。この狭心症は心臓の病気の中でもメジャーなものである。

日本には、心臓外科医が約2,000人、心臓の手術ができる病院が約500あるが、タイには20しかないのが現状である。

 

通常、狭心症に対するバイパス手術は人工心肺という機械を使い、心臓を止めてから行なうのが一般的である。しかし新浪医師は心臓を止めずに動いたままで手術を行う手法をとった。これはオフポンプと呼ばれる手法で昔ながらのやり方とされている。

この手法は合併症などが起こりづらく、患者にとっての負担も少なくて済むのである。アジアではまだ高度な手術ができるほどインフラが整っていないため、昔ながらの手法で手術を行うようにしているというのである。

 

 

 

途上国でボランティアを行なうフリーランス医師:吉岡秀人さん

 

2011年に民主化したミャンマー。軍事政権から開放され経済成長が著しい。しかし、GDPはASEAN10カ国の中で9番目とまだまだ貧しいのが現実である。中でも遅れているのが医療である。

人口1万人あたりの医師の数は日本が約22人に対して、ミャンマーでは5人と日本の4分の1となっている。

 

そんなミャンマーの第二の都市、マンダレーに日本からスーパードクターと言われる医師が定期的に来ているという。それが外科医の吉岡秀人さんである。吉岡秀人さんは特定の病院に所属しないいわば、フリーランスの医師である。

 

なんと、今回の滞在4日半で合計76件もの手術を行ったという。手術と手術の合間をぬって外来もこなす。年齢・性別・病状も関係ない。もともとは小児外科だったが、こうした場所で経験を積むうちに何でもできるようになってしまったのだという。

 

医療の届かない人たちを救いたいとはじめて吉岡秀人医師がミャンマーを訪れたのは1995年。それ以来、日本で資金を集めてはミャンマーでの医療支援活動を行っている。およそ年間のうち3分の1は日本で講演活動を行い、3分の2は途上国に行っている。

2004年に国際医療ボランティア組織のジャパンハートを設立。主にミャンマーやラオス、カンボジアなどで無償で医療支援活動を行っている。

 

 

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タイの地方で広がる富山の置き薬方式

富山の置き薬
富山の置き薬

タイ北部のパーク村。人口375人の小さな村である。まだ水道も通っておらず、雨水を貯めて水を使用している。タイでは水道が通っていない地域がいまだ20%もあるのだという。

 

この村には当然、病院も薬局もない…そこで活用されているのが日本の”富山の置き薬”システムである。タイの保健省の人間が、国際会議でこの富山の置き薬方式を知り、日本に呼びかけ、日本財団が2009年から置き薬セットを配布しているのである。

 

肝心の薬はというと、近くの保健所で薬草を育てそこから薬を作っているのだという。よく使われる薬が、辛いものが大好きなタイ人がなりがちな痔の薬、そして農作業が多いため筋肉痛の薬などである。