[ガイアの夜明け](ボンカレー)華麗なるカレー戦争 ~シリーズ「外食王」第2弾~ – 2018年6月26日 –

ガイアの夜明け
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年6月26日放送のガイアの夜明けは「華麗なるカレー戦争~シリーズ「外食王」第2弾~」と題して発売から50周年、日本で愛され続けてきた大塚食品のボンカレーのインド進出を特集します。

 

日本の”国民食”カレー。その人気はいまだ絶大で、1人あたり週に1回以上食べている計算だという。街中では、様々なカレーチェーンや専門店がしのぎを削り、スーパーでは、何種類ものレトルトを販売。

また、各地に”ご当地カレー”があり、最近では、大阪発のスパイスカレーがブームになっている。そんな中、あの「ボンカレー」を、”カレーの本場”インドで売る極秘プロジェクトが動き出していた!しかし、そこには様々な壁が…。

「ガイアの夜明け」は、1年半前から独占取材。果たして「日本のカレー」は受け入れられるのか?

 

 

華麗なるカレー戦争 ~シリーズ「外食王」

 

50周年を迎えたボンカレー

 

今年50周年を迎えた大塚食品のボンカレー。1968年に世界初の市販用レトルト食品として販売されたボンカレー。そのボンカレーが満を持してカレーの本場インドに進出。インド進出までの500日を取材した軌跡をお送りする。

 

いま大阪を発祥としてカレーが日本でブームとなっている。カレーの外食チェーンではCoCo壱番屋がシェアの8割を誇っている。日本のカレーの年間消費量は92億皿で、ひとりあたり週に1度は食べている計算になる。

そんな中、市場全体を牽引するのがレトルトカレーで、2017年、初めてカレールーの市場をレトルトカレーが上回ったのである。その元祖が大塚食品のボンカレーなのである。

 

大塚食品は従業員477人、売上高は約400億円。現在生産されているボンカレーには7つの種類がある。ボンカレーのボンはフランス語でおいしいという意味があり、ボンカレーはそこから由来している。お母さんが作ったようなカレーとして昔から愛されてきた商品である。

 

 

約13億人の巨大市場へ挑戦するボンカレー

 

そんなボンカレーがインドへの進出を行おうとしている。その中心人物が植松宏和さん(43歳)である。インドでの事業を自ら会社に提案したのだという。インドは、1日の食事のほとんどがカレーだという本場、そのインド人をうならせることができるのだろうか。

 

またインドのカレーはスパイスが特徴で辛い物が多い。その中で、甘みや旨味を特徴としている日本のボンカレーが果たして受け入れられるのだろうか…。しかしそこにはひとつ狙いがあった。実はインドは玉ねぎの消費量が日本の4倍ある。ボンカレーの甘みは玉ねぎでできているため、インドでも玉ねぎの甘みを受け入れられるのではないかと考えているのだという。

日本の人口減少とは対象的に、インドは約13億人の世界第二位の人口大国で現在も増加中である。また平均年齢も26.7歳と非常に若く、市場にチャンスがあると捉えたのである。

 

インドでボンカレーを普及していくにはいくつか課題がある。そのひとつが、家庭の料理事情である。キッチンには常に50種類以上のスパイスが置いてあり、ボンカレーのような加工食品はめったに使わないのだという。また、人口の8割がヒンドゥー教徒で牛肉を食べるのはもってのほか、という事情もある。さらにイスラム教徒も多いため、豚肉も使えない。

インドで展開している外食チェーンなどでは、インドの事情に合わせた野菜中心のメニューで勝負しているところがほとんどなのである。インドに進出している日本のメーカーは約20社程度しかなく、食に対して保守的との見方で参入が難しいのだという。

 

大塚食品が検討を重ねた結果、インド用のボンカレーはベジタリアン向けにすることにしたという。しかし、牛肉の旨味をどのように出すのかが大きな課題となっていた。

 

 

ベンガルールでボンカレーの量産を開始

 

大塚食品の植松宏和さんが、ボンカレーの普及の拠点として選んだのが、インドの第四の都市ベンガルールという街である。インテルやアドビなど大手IT企業などもあり、新しいものを受け入れる風土があると判断したのである。

インド ベンガルール
インド ベンガルール

肉の代わりに旨味を出すものとしてバターを煮詰めたインド独特の調味料のギーである。また、マンゴーを隠し味として使うことで、まろやかさを出すことにした。

 

インドの従業員のおおらかで時間を守らない国民性、窯の温度調整ができない、など課題も多く出てきたが、インドで出会った商社の駐在員などからインド人との付き合い方を学ぶなどひとつずつ課題をクリアしながら量産体制を完成させた。

 

 

経済成長著しいインド。ひとつの国とは思えないほど食文化は地域によって異なる。食品めカーにとってその巨大市場の開拓は決して簡単なものではない。

しかし、今回見てきたように長年培ってきた味を武器に敢えて厳しい環境に身を投じたメーカーもあらわれた。インドに渡ったカレーはどこまで通用するのか、さらなる進化を遂げて我々の舌も楽しませてほしいものである。

 

 

 

 

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