こんにちは。ひとりで.comです。
2016年10月16日放送のがっちりマンデー!!は『デジタルの影に超アナログが!「隠れ人力ビジネス」ITビジネスの裏で…32万人の主婦が大活躍!』と題して人の力大いに活用されている会社を調べます。
ITだけじゃ無理!?隠れたところに”人力ビジネス”
第4次産業革命とも言われる昨今、今から40年から50年後には、今の仕事の9割がなくなるのではないかと言われている。それぐらい技術の進歩が激しい状況であるが、まだまだ人力に代替できていないビジネスがある。
【目次】
主婦32万人の人力を活用する株式会社うるる
2001年設立の株式会社うるるは、従業員93名の企業。主婦32万人のネットワークを活かして、クラウドソーシング事業やBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング事業)を展開している。
今回、紹介されたのは、その中でも以下の2つです。
入札情報サービス(NJSS)
NJSSは「入札情報速報サービス」の頭文字をとってNJSSである。このサイトは、全国の都道府県や官公庁の入札情報を取りまとめているサイトである。
入札情報とは、各都道府県や、官公庁が、企業に仕事を発注する際、入札という形式によって仕事の依頼を出す。その情報の事を言う。
入札情報は各都道府県や官公庁のサイトに情報が溜まっているが、その形式や保存方法が、その団体によって異なる。すなわち、横断的にその情報を知るのは難しくひとつひとつ調べていかなければならない。そういった情報をひとつのサイトにまとめているのが、NJSSである。
NJSSは株式会社うるるのクラウドソーシングを活用して日々更新を行っているポータルサイトで、各種入札情報を主婦の方々の空き時間を活用して、入力、更新してもらい、情報を集約している。
公共団体の受注に特化している企業や、各種建設業の方がこのサイトに登録し、月額料金を払ってサイトを利用し、受注したい入札情報の確認を行っている…というのがこのNJSSのビジネスモデルである。
現在進行中の案件は5万件以上。毎日6,000件以上の情報が入力される。
また一度でもこのサービスを利用したことがある企業は、累計で10万社以上にものぼるという。
空き家ポータル
空き家ポータルは日本最大級の空き家・空き地データベースを保有する空き家一括検索サービスサイトである。
このサイトを利用すると全国の空き物件を検索することができる。
これも同じく主婦のネットワークを活用して情報を集めている。空き家の情報は各地域でしかわからないことが多く、情報収集することが難しい。しかし、その土地や建物を欲しい人にとって、情報がひとつの場所に集まっていて、検索できるようになっていると、非常に便利である。こういった悩みを解決するのが、この空き家ポータルである。
上記のような形で各空き家物件の詳細情報を入手することができる。全国の空き家を探している不動産屋がこのサイトを利用し、物件の売買の際に利用するということを目的として作られている。
デジタル+アナログで価値を発揮するうるる
株式会社うるるの代表取締役である星知也氏は
「人の手でないと集められない情報を人力で収集・加工することによって価値を提供」
しようと考え、主婦をネットワーク化している。ITによって、仕事が効率化される一方、まだまだアナログでしか対応できない部分があるなかで、いかにそれをITによって付加価値づけするか、ということに取り組んでいる。
ファッション通販のDoCLASSE(ドゥクラッセ)
オペレータさんの対応力が話題の企業「DoCLASSE(ドゥクラッセ)」。40代から50代の女性を主に対象顧客としている同社で年商は155億円を誇る。
ファッション通販をメインに展開しているということもあり、通販で一番悩む部分を人力を使って対応しているのがこの企業の特徴である。
通販で対応するオペレータさんは、お客さんからの要望に対して、実際に試着してその着心地をお客さんにお伝えする…
「身長は155センチなのですが、このカーディガンは着るとどのくらいの丈になりますか?」
といったような要望に対しても、その身長に近しいオペレータを探し。実際に同じ服を試着させる。そして、その際の丈の長さを伝える事によって、お客さんが着た時にどのような感じの服になるかを正確に伝えるようにしている。
代表取締役 林 恵子氏は
「通販なので、直接着ることはできない。その商品の本当の良さはなかなか商品説明文や宣伝コピーなどで伝えることはできないので、実際にオペレータの方が着た着心地を伝えるようにしている」
という。
対象としているターゲットと、実際に働いているオペレータさんが同世代の方々だ、というところも、この親切対応が効いているところの一つでもあるかもしれない。
フォントでがっちり!モリサワ文研株式会社
モリサワ文研株式会社は昭和45年設立の兵庫にある従業員38名ほどの企業である。
モリサワ文研では、設立当初から一貫して、フォントの製作に従事している。
フォント (font) は、本来「同じサイズで、書体デザインの同じ活字の一揃い」を指す言葉だが、現在ではコンピュータ画面に表示したり、紙面に印刷(書籍など)したりするために利用できるようにした書体データを意味している。金属活字の時代から書体の世界に関わっている者からは、データとしてのフォントはデジタルフォント (digital font) として区別して呼ばれることもある。(Wikipedia)
例えば、明朝体やゴシック…などといった言葉を聞いたことがないだろうか?これがフォントの種類を表す。
モリサワで作ったフォントは過去1,000種類以上。日本の文献の8割以上がモリサワ文研のものだという。それだけ、フォントは実は人々に馴染みが深いものなのである。
ちなみに、フォントを作る会社は以下のような会社がある(和文フォント)
- イワタ
- NEC
- 欣喜堂
- 写研(DTP用はリリースしていない)
- ダイナコムウェア
- SCREENホールディングス
- トライオクス
- ニィス
- フォントワークス
- モトヤ
- モリサワ
- リコー
- リョービイマジクス
- リムコーポレーション(組込み機器専門)
- アルファブレンド(ストロークフォントASP)
- 精興社(印刷を通してのみ精興社書体が利用できる)
- フロップデザイン
モリサワでは、ひとつのフォントを作るのに、相当な時間をかけて行っている。フォントを作るには、PC等で作る前に、手作業でまずは作る…という。
最初に500文字の基本文字を作り、フォントの基本デザインを確定させる。それが通れば、23,000文字の作成に取り掛かる。
文字のみの作成だけでは、文字と文字の組み合わせ時に違和感が発生してしまう可能性があるため、熟語にした場合のバランスも見るという。
こうした細かいチェックを得てはじめてフォントが完成する。
ひとつのフォントを作るには、短くて1年、長くて5年の歳月がかかるという。
こういったところにも人力が使われているのです。