こんにちは。ひとりで.comです。
2016年10月18日放送のガイアの夜明けは『食の常識を変える!凍らせてナゼうまい』と題して、冷凍パンを展開する企業を特集します。
小さな町のパン屋さん「スタイルブレッド」が、高級レストランに販路拡大
群馬県桐生市に本社を置く株式会社スタイルブレッド。ほんの10年前までは、いわゆる町のパン屋さんだった。しかし、今では高級レストラン1,000店舗にパンを卸すまでに拡大した。これを実現するにいたった「冷凍パン」についての秘密に迫る。
株式会社スタイルブレッドの基本情報
企業名 | 株式会社スタイルブレッド |
住所 | 群馬県桐生市広沢町1-2525-2 |
設立年月日 | 2006年5月(創立1930年) |
代表 | 田中 知 |
売上高 | 12億8,000万(2015年8月期) |
資本金 | 5,000万円 |
事業内容 | パンの製造・販売 |
従業員数 | 230名 |
焼成冷凍パンとの出会い
焼成冷凍パンとは「焼きあがったパンを急速冷凍する」という製法のパンを指す。現4代目社長である田中氏は、アメリカでのパンの修行の際に、この冷凍パンと出会う。
もともと冷凍パンについては、知っていたが、「冷凍パンは2流、3流」というイメージを持っていた。それは、これまで食べたものがあまりおいしくなかった、という点とせっかく出来上がったおいしいパンを冷凍し、その後解凍して食べる事になるため、味が損なわれてしまう…と思い込んでいた節があった。
しかし、実際にアメリカで口にした焼成冷凍パンは、田中氏が想像していたものとは大きく異なった。その秘密をアメリカの工場で働く工場長や従業員に聞いて回ったが、理由はものすごく単純だった。
「もともと美味しいパンであれば、冷凍しようが解凍後もそのおいしさが持続する」
田中氏にとっては目からうろこだった。早速これを自社に持ち帰って自社に導入しようと考えた。
しかし、自社での評判は悪く、パン職人からの反対にあった。しかし、粘り強く説得を重ね、職人を海外の工場に視察させに行くなどして、社内の説得にせいを出した。
また、今後大量のパンを作るにあたって、今の生産工程では、生産が追いつかないと見込み、作業工程を徹底的に見直し、各工程の自動化に取り組んだ。
初月の売上は2万5千円、しかし…
満を持して完成させた冷凍パン。まずは、地方の高級レストランやホテルで売上をあげてから東京に展開していこう、という戦略のもと、徹底的に地方への売り込みを開始した。
しかし、結果は散々。全く、この冷凍パンというものが受け入れられませんでした。
ここであきらめずに、それならば…ということで、東京の一流レストランやホテルに対して売り込みを開始した。すると、一部のレストランから気に入ってもらえ、人気に火がつく結果となった。また「東京で使われているなら…」ということで、地方からの受注も増えるようになり、BtoB市場で1,000店舗から受注をもらえる体制を築きあげたのだった。
海外展開とBtoC市場への進出
国内BtoB市場での地位を築き上げると、次に海外市場への展開を構想。Made in Japan品質のパンは、海外からの評価も高く、韓国の大手コーヒーチェーンとの取引も実現しそうだという。
また、BtoC市場への取り組みとして、スープとパンを組み合わせた食べ方の提案や、ダイエット食品としてのパンの提案など、特に多忙を極める共働き家庭に「保存の効くパン」による新しいライフスタイルの提案として、市場開拓を行っている。