[夢職人]他所の真似できないイノベーション – 百年企業の挑戦(下村漆器店) – 2016年11月12日 –

夢職人
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こんにちは。ひとりで.comです。

2016年11月12日放送の夢職人は「他所の真似できないイノベーション – 百年企業の挑戦」と題して福井県鯖江市の株式会社下村漆器店を特集する。

 

漆器店がそこまで?伝統工芸品を守るためにできる事

夢職人 福井県鯖江市
夢職人 福井県鯖江市

 

 

 

福井県鯖江市にある株式会社下村漆器店。1900年創業で126年を迎える企業だ。福井県鯖江市と言えば、「メガネ」が有名だが、実はそれ以外にも有名な産業がいくつかある。

 

そのひとつが越前漆器に代表される漆器である。

越前漆器

越前漆器は、鯖江市の三大地場産業である眼鏡、繊維、漆器の一つで特に河和田地区において盛んである。大和・飛鳥時代に、継体天皇が今立郡味真野の郷に来た際、冠の塗り替えを片山町の 塗師に頼んだところ、黒漆の椀も併せて献上した。その光沢の見事さに深く感銘して、大いに奨励されたことが越前漆器の始まりと伝えらる。明治まで「片山椀」といわれる漆器のみ製造していた。 明治時代になり蒔絵、沈金、などの技法が導入され、さらに伝統的製法による椀や膳を業務用食器として普及してから、全国に知られるようになった。1960年代頃から、プラスチック素地を導入、大量生産が可能となり業務用漆器の8割以上を生産している産地である。
出典:Wikipedia

 

 

 

 

株式会社下村漆器店の基本情報

福井県鯖江市に本社を置く下村漆器店の基本情報は以下の通り。

 

企業名 株式会社下村漆器店
住所 福井県鯖江市片山町8-7
代表 代表取締役 下村昭夫
資本金 1,000万
売上 非公開
従業員数 18名
事業内容 業務用漆器・家庭用漆器全般の製造販売
創業 1900年

 

 

 

 

漆器からの脱却。伝統工芸を守るための大胆戦略

1900年創業の下村漆器店。創業当初より、伝統的な越前漆器を製造販売する企業として歴史を刻んできた。

ところが、バブル崩壊と共に、日本に安いプラスチック製の輸入品が入ってくるようになり、価格競争に巻き込まれることになった。

このままでは、これまでの伝統工芸を守ることができない…と考えた下村氏は、新たな販路開拓に動く。そこで注目したのが病院や介護施設である。病院や介護施設においては、全く価格が折り合わない。また病院などの施設では新規参入が難しい…ということもあり、苦労したという。

参入するためには他社と同じものを出していては絶対に成功できない。我々にしかできないことは何か…と言う事を徹底的に考えた。

 

当時病院では、患者用に作った料理はその都度温め直す…といったオペレーションを行っていた。そこで、開発したのが、漆器の要素を残したままIH調理や電子レンジ調理が可能な漆器の開発である。また、病院という場所の特性上、陶器で割れてしまう漆器だと、患者に2次被害を与えてしまうことも想定される。そこで割れない漆器を開発。

 

また、更に驚きなのが、カートと呼ばれる温め装置を自社で開発してしまったところである。

それまでのカートは「一度調理したものを再度温める」という用途に使われていた。ミールカートとも呼ばれるものだが、下記の図のようなものである。

ミールカート
ミールカート

 

 

ミールカートは一度調理したものを温めるため、食事の品質が低下してしまう、また何度も出したり入れたりするため、細菌繁殖のリスクが高まっていた。

ここに目を付けたのが下村漆器店である。下村氏は上記のリスクを低下させるために、材料をあらかじめいれておけば料理ができあがる…という「インカートクックシステム」を開発した。

 

インカートクックシステム 下村漆器店
インカートクックシステム 下村漆器店

 

 

例えば、ご飯や目玉焼きなど、それぞれ必要な温度が異なるものであっても器の耐熱温度や耐久性を調整することによって、一度に調理が可能となる。それによって、安全でおいしい料理を提供でき、なおかつ手間も省くことができる(何度も料理をカートに出し入れせずに済む)。

 

この製品が病院や介護施設でも評価され、導入が進んでいるという。

漆器店が電磁調理器を作る。一見関係ない事業のように思えることでもそこに漆器を入れることができるのであれば、その先の製品まで作り上げてしまう…そんな下村氏の情熱が新たな製品を作る原動力となっているのだ。

 

 

 

 


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