こんにちは。ひとりで.comです。
2016年11月26日放送の日経スペシャル夢職人は「岐阜のエジソン!発明の鍵は「あったらいいな」〜小さな電器メーカーの挑戦」と題して岐阜県のタニカ電器を特集します。
岐阜のエジソン!タニカ電器
タニカ電器株式会社の基本情報
岐阜県多治見市に本社を置くタニカ電器株式会社の基本情報は以下のとおりである。
企業名 | タニカ電器株式会社 |
住所 | 岐阜県多治見市上野町5丁目5番地 |
創業 | 昭和25年5月1日 |
代表 | 代表取締役 谷口 幸子 |
従業員数 | 38名 |
売上高 | 非公開 |
資本金 | 16,000,000円 |
事業内容 | 業務用機器、家庭用機器及び関連商品の開発製造並びに販売 |
あったらいいなを形にするタニカ電器の戦略
タニカ電器株式会社は、現社長谷口幸子氏の父である谷口文雄氏が創業した会社である。創業以来65年間、メイドインジャパンの製品開発にこだわってきた。
創業者の谷口文雄氏は、「あったらいいな」をとことん追求し、製品開発を実行。熱燗をあたためる…というニッチな製品を開発した。熱燗はあたためる温度が非常に重要で、飲み物であるが故にあつすぎてもぬるくてもダメ、という非常に温度管理が難しい商品だった。
これを改良して作られたのが、大ヒット商品のヨーグルティアである。
1971年の発売当初はヨーグルトを食べる習慣もなく、それほど売れなかった製品であるが、2002年のカスピ海ヨーグルトブームによって、一気にヨーグルティアが売れるようになった。
カスピ海ヨーグルト
カスピ海ヨーグルト(かすぴかいよーぐると)は、京都大学名誉教授の家森幸男氏が長寿地域として知られているヨーロッパ東部のコーカサス地方から日本に持ち帰ったことにより日本に広まったと言われているヨーグルトである。
出典:Wikipedia
ヨーグルトを作るに当たって重要なのが、発酵温度と発酵時間である。ヨーグルトの種類によって必要な温度と発酵時間が1度単位で異なってくる。例えば先のカスピ海ヨーグルトであれば、20~30℃が菌の発酵に適正な温度である。一方、プレーンのヨーグルトであれば、40℃程度が適正な温度と言われている。菌の繁殖、発酵に最適な温度管理ができるのがヨーグルティアの特徴で、他社製品ではそこまで綿密な温度管理が難しい。そこが、タニカ電器株式会社の強みでもある。
こうした強みを活かし、タニカ電器株式会社はヨーグルト以外の分野にも進出している。発酵食品というテーマで甘酒や塩麹といったものの発酵ができるように改良を続けている。特にこの分野では、他の大手家電メーカーを抑えてトップシェアを取っている。ニッチな分野だからこそ、こだわりの強い商品がうける、そして大手が量産できない領域だからこそシェアを取れる、というわけである。