[未来世紀ジパング] 世界の異常気象と戦う!ニッポンの技術– 2017年1月9日 –

ジパング
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2017年1月9日放送の未来世紀ジパングは「世界の異常気象と戦う!ニッポンの技術」と題して日本企業の製品が解決する世界の異常気象を解説します。

 

 

 

人類の危機 vs 中小企業:日本企業が世界を救う

 

泥炭火災に悩むインドネシアにシャボン玉石けんが挑む

インドネシアのある災害が世界的な問題となっている。泥炭火災という災害が起きているという。

泥炭とは植物などが堆積して炭化した土のことを指し、いわゆる石炭のようなものである。火が付きやすく土の中で燃え広がる厄介な火災である。

この火災の主な原因がインドネシアの伝統農業”焼き畑農業”である。これまでは、雨季になればこうした泥炭は収まっていたが、近年の異常気象により乾季が長引き、森林火災へと拡大してしまっているという。

2015年にインドネシアで発生した泥炭火災は過去最大級となり、約300万ヘクタールの森林が消失する結果となった。更に問題となっているのが煙による公害。咳や心疾患の被害が隣国にも拡大している。

 

そんな中、泥炭火災の解決に乗り出した日本企業があった。それがシャボン玉石けんである。福岡県にある石けんの老舗企業である。果たして石けんが火災対策にどう影響するのか…。

シャボン玉石けんはこれまで無添加の石けんを作ってきた。そんな中2001年、北九州市の消防局からある依頼を受けた。それが環境に優しい消火剤を作って欲しいという依頼である。そこで、シャボン玉石けんが開発したのは石けんの泡で火を消す「ミラクルフォーム」である。ミラクルフォームは世界で初めて無添加の石けんをベースにした消火剤である。体を洗う石けんを溶かした消火剤で肌に触れても問題ないという。

 

シャボン玉石けん ミラクルフォーム
シャボン玉石けん ミラクルフォーム

 

インドネシアの消化隊員は消火剤は肌に触れると痒くなって困る、そして消火剤を蒔いた地域は草木が生えなくなってしまって困っているという問題を抱えていた。

そこで、シャボン玉石けんは自社で開発したミラクルフォームをインドネシアに持ち込み、その性能をアピールした。無添加で安全であるということをアピールするためシャボン玉石けんの社員は水に混ぜて飲んでみせた。これにはインドネシアの消防局の職員も驚きを見せる。

 

泥炭火災は一般的な火災とは異なる…。泥炭の上で枯れ木を燃やし、その上にミラクルフォームをかけてその効果を試してみせた。石けんの泡が土の中まで浸透していく。土の中まで消化に成功した。

 

 

 

 

こうした泥炭火災により森林火災だけでなく、世界では、火災や洪水といった極端に振れてしまう異常気象が多発している。専門家の間ではこれを「極端気象」と呼んでおり、世界的に問題になっている。2016年にカナダで起きた山火事は「ザ・ビースト」とも呼ばれ、州知事が非常事態宣言を出すほどだった。東京都23区の3倍もの面積となる20万ヘクタール以上の森林がこれによって焼失した。

 

森林火災が発生すると二酸化炭素を大量に排出し、更に温暖化が進み、また乾季が伸びて森林火災が発生する…という負のスパイラルとなってしまっている。

 

 

 

 

インドネシアのバリ島で挑戦する多機能フィルター株式会社

 

インドネシアの世界遺産のひとつバトゥール湖バトゥール湖は周辺住民の生活用水として使われている。しかしながら近年、水の使用が制限されている。制限されている要因は、年々湖が浅くなり、水が少なくなっているという。そしてその原因は、隣にそびえ立つバトゥール山の土砂の影響だという。近年の異常気象で山での大雨が多くなり、バトゥール山で地すべりが頻繁に発生しこの10年間で湖底が2メートルも上昇してしまったという。

 

この深刻な問題を解決しようとする日本企業があった。それが山口県にあるベンチャー企業、多機能フィルター株式会社

山の斜面に敷かれたシート。これが敷くだけで地すべりが抑えられる画期的なシートだという。シートは数種類のポリエステルを配合し、シートに雨が降っても、土に届く前に流れていく仕組みとなっている。これによって、シートが敷かれた部分に関しては地すべりが発生しにくくなっているという。

 

 

【多機能フィルター参考図】

多機能フィルター株式会社
多機能フィルター株式会社

 

 

日本でも高速道路に使われているシートで、2012年にバトゥール山に設置していた。シートを敷いていた斜面とそうでない場所を比べると明らかにシートを敷いていたほうが地すべりが発生していない。また副次的な効果として、シートを敷いていた箇所には植物が生え始めているという。シートに保水効果があり、それが植物の発育に貢献しているのだ。

 

 

 

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大洪水に悩まされるタイで活躍するフォムのコンセプトワン

 

 

日本の大手カー用品店オートバックスでは、ナイロン製の車カバーが売れているという。通常、ナイロン製のカバーは雨からの汚れを守る為のものだが、タイではちょっと使い方が異なる。なんと車の下に敷いて、洪水から車のエンジンを守るために使っているというのだ。

 

毎年洪水が発生するタイでは、車が水没する被害が多発しているという。洪水が発生するたびに、車を高台に移動させる家庭も多いという。

 

こうした状況を見た日本の鶴巻日出夫氏は、「車を守る」とは異なるアプローチで、タイの市場に挑戦しているという。それが「コンセプトワン」という電気自動車である。なんと水の上を走ることができる電気自動車だという。鶴巻日出夫氏はスズキで設計を担当し、その後トヨタ車体で一人乗りの「コムス」を開発。2013年には電気自動車メーカー株式会社FOMMという会社を設立し、水上を走る自動車を開発した。

このコンセプトワンは内部がバスタブのような構造となっており、それが浮力を生む仕組みとなっている。更に浮くだけでなく、ゆっくりと前に進む事ができる。その秘密はホイールにある。フィンの形状をしており、水を吐き出す仕組みとなっており、それが推進力を生むのである。

 

この「フォム・コンセプトワン」を2018年から約115万円で販売する計画をしている。