[ガイアの夜明け]シリーズ地方からの挑戦②”世にない商品”生み出す新手法 – 2017年1月17日

ガイアの夜明け
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年1月17日放送のガイアの夜明けは「シリーズ地方からの挑戦②”世にない商品”生み出す新手法」と題して大手企業と地方企業を結ぶリンカーズ、町工場のモノづくりを支えるクラウドファンディング「Makuake(マクアケ)」を特集します。

 


シリーズ「地方からの挑戦」① 異色の企業が 名産品をつくる! は以下からご覧頂けます。


 

 

モノづくり大国ニッポン復活の新たな仕組み

 

リンカーズのマッチングサービス

 

ガイアの夜明け リンカーズ
ガイアの夜明け リンカーズ

 

東京駅の地下街、そこはお菓子の激戦区。中でもひと際行列ができるお店があります。そのお店はカルビーのアンテナショップ「Calbee+」。この店ではカルビーのできたてのポテトチップスを食べることができます。

厨房を覗くと、機械ではなく、手でジャガイモをスライスしていた。列が長いと帰ってしまうお客様もいるため、そういったお客さんには迷惑がかかってしまうのが悩みである。

東京駅の隣にカルビーの本社があります。なんとか手頃な機械が早急に作れないかと考えていた。そこで呼ばれたのがリンカーズの前田社長。これまでにない仕組みで問題を解決すると言います。果たしてどんなやり方なのだろうか。

 

 

2016年5月上旬、カルビーからジャガイモスライサーを作ってくれる企業を探してほしいと依頼を受けたリンカーズの前田社長。9店舗全てのCalbee+で手作業でスライスをしていた。

カルビーでは、工場で使う大きな機械については、専門の企業と開発を進めてきたが、Calbee+で使えるような小さい機械に関しては、採算面で合わず進んでいなかったのです。

 

 

霞が関に本社を構えるリンカーズ。2012年創業の企業で従業員は40名ほど。これまで300を超える製品開発を行ってきた。例えば、調査用無人リモコンボート。ボートを走らせるだけで河川の地形がわかってしまう製品です。河川工事などに使われるとのこと。それ以外にも建物劣化検査装置を開発。かざすだけでコンクリートの劣化が図れるとのこと。

 

リンカーズでは、大手企業から注文が入ると、全国に2,000人いるコーディネーターに情報を伝えます。銀行や研究機関に籍を置き、地域の中小企業に詳しいコーディネーターで、彼らに情報を渡すことで大手企業と中小企業を繋ごうという取り組みである。

カルビーからの依頼から1ヶ月後、全国から30を超える企業が名乗りをあげた。その中から、カルビーの想定に合う企業を3社にしぼり、この会社に試作品作りを依頼することにした。

 

広島県尾道市にある舟橋フードテック。創業1960年で主に魚介類の加工機械を製造している企業である。もともとイカのゲソをスライスする機械があり、そのテスト機が今回のじゃがいもスライサーに使えるのではないかと考えたという。既存の機械を使うということもあって、コストもあまりかからない。

 

続いて愛媛県西条市にあるフラスコという企業。創業1973年で機械部品や半導体製造装置を生産している高い技術力を持つ工場である。これまで手掛けたことのない分野だが、自信があるようです。

 

最後の候補が埼玉県川口市にあるドリマックスという企業。創業1960年で食料品を削るスライサーメーカーである。家庭用から業務用まで肉・魚・野菜のスライサーを手がけている。こちらの企業は要望を受けて、既に試作機を作っていた。しかし、課題は最初と最後でジャガイモの厚さが変わってしまうこと。

 

10日ほどで上記課題は解決したが、また新たな課題として、削り残しが多いという課題が浮き上がった。1日で大量のジャガイモを扱うため、ロスが多いとそれだけで原価率に大きく影響してしまう。

そしてそれから数週間後、削り残しが多いという課題があったが、ドリマックスが最終的に受注することになった。納期、コスト、技術力がカルビーの水準を満たす項目が多かったのだ。ドリマックスも、最終的にはカルビーの要求を満たすことができ、機械を納品することができた。

 

リンカーズの前田社長は日本のモノづくりを変えていきたいと意気込みます。より多くの地方企業を掘り起こして、二次発注、三次発注という連鎖を生んでいきたいという。

 

 

 

 

 

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Makuake(マクアケ)のクラウドファンディング

 

ガイアの夜明け キークエスト ツカダ
ガイアの夜明け キークエスト ツカダ

 

岐阜県関市。700年の歴史を誇る関の刃物は「折れず曲がらずよく切れる」と言われ、刀から実用的な刃物まで世界的に評価されています。関市でプレス加工を行う株式会社ツカダ。創業1970年、従業員20名の町工場である。包丁やハサミ、爪切りなどの原型を様々な厚みの金属板から高い精度で撃ち抜く技術には定評がある。

 

2代目社長は…プレス加工屋が完全に下請けという業態になっており、どれだけ頑張っても発注元の製品が売れないと注文の数が減っていくという状態なので、何か自社製品を作りたいという想いを何年も前から考えていた。

 

以下は、キークエストという6つの機能を持つカギ型便利ツール

 

マイナスドライバー、ナット回し、プルタブ起こし、栓抜き、カートンオープナー、糸切りの機能を持つ。金属の細かい加工や質感、また強度を高めるために関の刃物作りのノウハウが詰まった製品である。

 

株式会社ツカダはこれまで下請け業を専門に行ってきたため、これをどのように販売したら良いかわからない。また、生産量を増やすための設備投資の資金もない。そこでマクアケに頼りました。

 

Makuake(マクアケ)はサイバーエージェントが母体のクラウドファンディングサービスの大手。クラウドファンディングとは、ネットを通じて不特定多数の人から資金を集める仕組みです。新製品のテストマーケティングとして利用する企業も多くいるという。

 

株式会社ツカダははじめ、岐阜信用金庫に融資の依頼に出向いた。そこで岐阜信用金庫が紹介したのがMakuake(マクアケ)だったのだ。Makuake(マクアケ)はサポーターになる人が多いと聞いており、テスト販売をすることによって、融資の判断材料とするべくMakuake(マクアケ)を紹介したという。

Makuake(マクアケ)はこのように地域の信用金庫との連携を進めており、現在約20の地域金融機関と連携を行っている。

 

株式会社ツカダのキークエストがMakuake(マクアケ)で500万から600万の資金を集めることができれば、岐阜信用金庫は融資の提案をしたいという。

 

 

株式会社ツカダの社長は、地域のコバヤシヒーティングという会社に、キークエストの焼き入れという工程を依頼している。焼き入れとは刃物に高熱を加えた後に急冷し硬度を高める工程である。急速に増やすことで硬さが5倍も異なるという。これも伝統の技。

 

最盛期にの1980年頃には約900社あった関市の刃物事業者は現在約100社にまで激減してしまっている。今回の取り組みは反転攻勢の起爆剤として地域からも注目を集めていた。

 

支援は1つ2,400円から。これで500万以上資金を集めることができれば、岐阜信用金庫から融資が受けられるとあって、特別な想いを持っていました。

クラウドファンディングの開始後、3日で100万の支援金を集めることができたが、そこから伸び悩んでいた。キャンプやアウトドア派の人には充分伝わっているが、女性に対してアピールが足りないのではないかという話になり、女性へのアピール策を検討していくこととなった。まずはページの改定。女性が使うことを意識したページに変更した。そして”男の道具”とアピールしていた文言も外した。

塚田社長は、これまで取引のあった会社にダイレクトメールを送ることにした。その数、千数百社にものぼる。そこから更に口コミで情報が広がることも期待しての事です。

 

2ヶ月間、キークエストの支援金をクラウドファンディングで行った結果…

2,300人以上、760万円の支援金を得ることに成功した。

 

量産化のためには、クラウドファンディングでの資金では足りません。なんとしても岐阜信用金庫からの融資を獲得しなければならない。翌日、岐阜信用金庫から融資の提案を得られる事となった。

 

 

一方、東京のMakuake(マクアケ)では、みずほ銀行とマッチングサービスで連携していく話が進んでいた。国内ではクラウドファンディングと大きな金融機関が提携するのははじめてのことだという。

 

地方に埋もれているモノづくりを見つけて支えようという新たな仕組みが生まれてきていた。新たな出会いを提供する仕組みが日本のモノづくり復活に向けたひとつのカギとなるのではないか?