[カンブリア宮殿]( エコリング )ガラクタを宝に!新世代リサイクルの全貌 – 2017年2月23日 –

カンブリア宮殿
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年2月23日放送のカンブリア宮殿は「ガラクタを宝に!新世代リサイクルの全貌」と題して、エコリング代表の桑田 一成氏が登場します。

 

何でも買い取るリサイクルショップ「エコリング

 

 

 

不要品をお宝に変える方法 – 出張買取エコリング –

 

 

千葉県船橋市のとあるお宅。70歳の夫婦は生前整理を始めていた。エコリングの出張買取が始まるところだった。エコリングでは、いらないものでもなんでも買い取ってくれるという。まず査定するのは長い間タンスに眠っていた着物。不要になった着物にも値はつくのだろうか。鑑定結果は…なんと処分に困っていた着物が4,000円の値がついた。

それ以外にもノーブランドの時計などを鑑定に出し、この日は全部ひっくるめて4万円の査定となった。

 

エコリングは現在、全国に85店舗を展開しており年商は128億円。何でも買い取るのがエコリングのモットーである。

20年前に買ったクリスマスツリーや履き古したニューバランスの子供服。どれもこれも使い古して捨てるようなものでも買取を行っている。

 

 

 

エコリングの仕組み

 

エコリング 本社
エコリング 本社

 

 

 

兵庫県姫路市にエコリングの本社がある。本社の中は買取されたブランド品の山で埋め尽くされている。中古品を蘇らせるのリペア専門部隊が存在する。企業秘密の漂白剤を塗るだけでシミの大半が落ちてしまうという。

 

エコリングの最大の売り場はネットオークション。

2万7,000円で買い取ったルイヴィトンのバッグは42,519円でネットオークションで販売されていた。もちろん、全てがうまく売れるとは限らない。ものによっては買取価格よりも値を下げてしまうこともある。

しかし、オークションは全て2日で売り切るのがエコリングのルール。赤字になるからと言って在庫を抱えていたら次の商品が買えなくなってしまう。

 

エコリングではネットオークションで売れないものも多く持ち込まれてくる。こうした商品は専門業者に販売する。例えば、古着などは、ウエス屋さんが買い取ってくれる。ウエスとは雑巾の事で、工業機械の油をふく布として、古着を加工してウエスを作っている。

 

それでも売れないものの行き先は、埼玉県にある倉庫に一度集められる。そこには使わなくなった食器や、子供用の野球グローブ、壊れたおもちゃなどが集められていた。こうした商品でもまだ売り先があるという。

 

エコリングは2012年にタイに進出。バンコク市内に5店舗を展開している。バンコクの店舗では買取専門ではなく、商品を店舗に並べて販売している。

 

日本では行き場のない商品でも、海外では需要がある。

 

 

 

 

エコリングが急成長している理由とは?

 

日本国内における中古品市場の推移は、2009年に1兆1,274億円だったものが、2014年には、1兆5,966億円と5年で4,000億以上伸びている。

伸びている要因は大きく3つある。

1つは買取業者自体が増えており、これまで廃棄処分されていたものが買取業者にまわり、それが販売に至っている、という要因。

2つ目はインターネットによるEC事業が発達しており、中古品を買うのが昔に比べて容易になっている。

3つ目は海外のバイヤーが日本のマーケットにどんどん参入してきており、売値も高くなると同時に買値も高くなっている状況である。

 

 

質屋専用オークションでも販売

ハッピー東京オークション。毎月開催される専門業者専用のオークションである。エコリングで買い取った中古のブランド品の一部は業者向けオークションでも販売している。このハッピー東京オークションには、リサイクルショップや質屋が参加している。エコリングはこのハッピー東京オークションの中で全体の10%以上を出品している。

 

エコリングが在庫として抱える在庫回転日数は8日としている。とにかく早く売り切るビジネスモデルなのである。

 

買取に特化した経営手腕。それは桑田氏の異色の経歴が生み出したものである。

 

 

 

 

エコリング代表 桑田氏の異色の経歴とは?

 

1968年、兵庫県姫路市に生まれる。少年時代の母とのやり取りが桑田氏の人生を左右することになる。

 

母ちゃん、そろばん習いたいんやけど…

 

やめとき!これからはパソコンの時代やけ

 

といって、母はまだファミコンすらなかった時代に桑田少年にパソコンを買ってきたという。桑田少年はそのパソコンでプログラミングに夢中になり、ゲームを独学で作ったりしていたという。

 

その後、1993年日本大学農獣医学部を卒業。当時は就職氷河期で就職先が見つからなかった。そこで国家公務員試験を受けてみると、なんと合格。その後旧郵政省の役人となった。

 

郵政事業の民営化されるかされないかの状況下で今度どうなっていくのか不安を抱えていた桑田氏は2000年に郵政省を退官し、IT会社を起業した。しかし敢え無く失敗に終わる。ジリ貧となり、闇金からお金を借りる始末。日々の生活に困窮し、自宅にある家財を次々にネットオークションで売っていった。手元に残ったのはパソコンのみとなった。

そこで、ふと思いついた。この「家財の切り売り」をビジネスにできないのだろうか、と。

 

桑田氏に運も味方した。最後にプログラムしていたものが、ある企業に2,200万で売却できたのだ。それで借金を完済し、2001年エコリングを設立した。

お金はそれほどなかったため、店舗に売場を設けなかった。コンセプトは「何でも買い取る」店とした。買い取った商品を当時流行りだした頃のネットオークションに販売したところ、どんどん売れていった。

さらに売り先を更に求めて海外へ。中古の自転車をアラブのドバイへもっていき、日本のママチャリブームを巻き起こした。更にアフリカのウガンダには古着を持ち込んだ。珍しいのか、冬着が人気となった。どんなものでも欲しい人がいる。それが桑田氏がどん底生活で掴んだビジネスの核心である。

 

 

 

 

 

ターニングポイント:まず動き、必死に考えれば絶対にアイディアは出てくる

 

質屋が行っているオークションは昔は存在すら隠されていた。新参者のエコリングはオークションの後の方で見ているだけだった。オークションではみんな総立ちの状態のため、何が落札されているのかもわからなかった。

しかし、後ろから「5,000円!6,000円!」と声をかけて無理やり落札していた。周りからは、「そんなものそんな値段で買ってどうするんだ?」と言われながら、持って帰ってなんとかそれを売って、そのお金を元手にまたオークションにやってくる、そういう失敗を何度も繰り返した。

リサイクル市場の長老のような方から

「お前は、本物の古物商になるかもしれん。本物の古物商は買ってから考える」

 

 

まず動き、必死に考えれば絶対にアイディアは出てくる。それを学ばせてもらった経験だった。

 

 

 

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エコリングの鑑定士育成法

 

エコリングの社員はニセモノ鑑定の練習に日々勤しんでいる。リスクを伴う鑑定士になるには、通常10年はかかると言われている。しかし、代表の桑田氏は、独自の鑑定士育成法を考えだした。およそ1年ほどで一人前の鑑定士を育てることができる。

 

桑田氏が行ったのは、鑑定のマニュアル化。元公務員の桑田氏だからできることであった。500万点以上の商品データを蓄積し、商品ごとにニセモノを見分けるポイントを写真付きで解説。また商品の相場を一覧表にし、常にデータを更新し続けている。また、得意のパソコンで遠隔で鑑定できるシステムを開発し、若手鑑定士をサポートしている。

 

更に、鑑定のハイテク化も進めており、現在自動鑑定システムを開発中。機械にセットすると本物とニセモノを鑑定することが可能となっている。正規品と偽造品の成分値のデータを集めてその違いを法則化して鑑定を行っている。