こんにちは。ひとりで.comです。
2017年2月26日放送のがっちりマンデーは地方企業のお悩み解決!「東京進出ヘルパー」どうやったら東京でうまくいく?くりーむぱんの秘密とは、と題して地方の中小企業が東京進出するために手助けしている企業について紹介します。
痒いところに手が届く!東京進出ヘルパー
地方の食品メーカーの味方:生産者直売のれん会
東京メトロの新木場駅の駅ナカ。ここで東京進出のヘルパーをしているのが「生産者直売のれん会」という企業。駅ナカで一体どんな東京進出のお手伝いをしているのだろうか?
生産者直売のれん会が運営しているのが、「1坪ショップ」である。この「1坪ショップ」では、駅ナカで地方の中小の食品メーカーの商品を販売している。八天堂のくりーむぱんや祇園辻利のお菓子と書いてあっても、販売しているのは生産者直売のれん会なのである。
どういう事かと言うと、商品製造機能や開発機能は地方のメーカーが行い、それを生産者直売のれん会が全て買い取って、生産者直売のれん会の社員やアルバイトが販売するという仕組みを取っている。
地方の食品メーカーからすると、商品を卸すだけで東京進出を果たすことができるため低リスクなのである。
駅ナカのスペースは一見、賃料が高いように見えるが、実は駅ナカの一時スペースの場合は、売上に応じた家賃支払(数%)となるため、出店しやすい仕組みとなっている。すなわち固定費ではなく歩合制となるため、極端な例だと売上がゼロ円だった場合は、家賃支払いもゼロ円ということになる。
また、駅の看板やポスターは広告費が多くかかるが、「1坪ショップ」という形式でメニューなどを置いておくことで、広告効果も期待できる。
生産者直売のれん会では、駅ナカショップで地方の食品が売れるような工夫を凝らしている。例えば、一般的に地方の食品メーカーは、地元に自信がないため地方の名前を隠しがちであるが、生産者直売のれん会が販売する場合は、地方色を全面に押し出している。
八天堂のくりーむぱんは「広島みはら港町」、福岡県発祥のクラウン製パンのクロワッサン店「ミニヨン」でも、「博多明太子(ふくや)」といったようにである。
こうすることで、東京の人が珍しがって買ったり、地元出身の人が懐かしんで買っていくという効果が生まれるのである。
そして、もうひとつ東京で売れるための秘密がある。それは、手土産というマーケットを狙うことである。自分用だと自分一人で終わってしまうが、手土産だと加速度的に広がっていく可能性を秘めているため、ちょっとした手土産用に詰め合わせセットのようにアレンジするようにしている。
生産者直売のれん会では、手土産として売れるように商品企画段階から地方メーカーと一緒に考えることもあるという。
生産者直売のれん会は、2007年に会社を設立し、現在その売上高は年間30億円となっている。
更に生産者直売のれん会の緻密な店舗戦略として、7m / 3m / 0m 作戦というのがある。7m先の時点では、お店で何が売っているのかがわかるような文字の大きさで看板を掲げており、3mの時点では、その価格がわかるようになっている。そして0m、すなわちお店に入ったところで色々な味や種類が取り揃えてある状態になっている。こうすることによって、遠くの人でも買いやすい仕掛けを敷いている。
展示会で一度に商談!リードエグジビションジャパン
リードエグジビションジャパンは展示会自体を仕切っている会社で東京ビッグサイトで年間108本、全国で173本の展示会を主催予定の会社である。
取材に伺った日はカーエレクトロニクス展であるが、大きな展示会は地方の中小メーカーにとっては大きなチャンスだという。なぜかというと、中小企業は自分たちで充分な販路をもっていないことが多いが、この展示会に来ると10万人のバイヤーが一堂に会す。
地方の中小企業が東京の企業に1社1社まわるのは時間も手間もコストもかかるため効率的ではない。しかし、展示会に出展することによって、一度に多くの企業と対面で話せるため、効率的に商談をすすめることができる。更に、展示会には、権限を持たれた方が来ることが多いため、即仕事につながるような話に発展するケースも少なくないという。
リードエグジビションジャパンの売上は、ブースの出展料が元になっているが、それだけじゃなく、会社のスタッフが出展ブースの改善ポイントをアドバイスをして回り、より商談がスムーズに行われるようにしている。
1円メールで効率化!エンカレッジ
東京都千代田区にある株式会社エンカレッジ。地方の中小企業に代わって、売り込みのメールを送ってくれるメール代行企業である。このメールの送付が1件1円という価格で行っている。
この1円メールを利用した北海道の建築資材会社のヤマチコーポレーションは4万件くらいメールを送って、およそ30件以上の反響があり、10件弱の契約を取り付けたという。
今までは1社1社営業周りを行っており、何十社回って1社話を聞いてくれるかどうか、という状況だったという。
株式会社エンカレッジの1円メールは、約60万件の企業アドレスをグーグルマップのデータベースなどからコツコツと集めているのが大きな特徴。また、送り先は99%が中小企業である。大企業の方が効率が良さそうにも思えるが、実際は中小企業の方が、社長がメールを読んでいるケースも多く、意思決定が早い。
またメールの文面にも工夫をしており、例えば、
ご存知でしたか?
と書き出しを行うと、なぜか返信率がアップするという。他にも建築業界には「差別化」という用語が効果的であったり、件名に「追加募集」と明記するのも効果的だという。
地方の中小企業でありがちなのが、時候の挨拶で始めてしまうような丁寧な文面。実はこれ、売り込みメールでは禁句だという。
ヤマチコーポレーションでは、1円メールを導入して契約社数は8倍に伸び、業績は2倍に伸びたという。