こんにちは。ひとりで.comです。
2017年2月27日放送の未来世紀ジパングは「シリーズ 韓国異変!「食」から見える不思議な事情…」と題して3大問題に揺れる韓国の現状を追う。
福岡まで3時間!”爆買い”韓国人
近くて遠い国、韓国。釜山港から博多港まで約3時間という距離のため、多くの韓国人が福岡県に訪れる。
実は2017年1月、訪日外国人の数が約62万5,000人となり過去最高を更新した。中でも福岡に殺到している。韓国の人たちは何をしに福岡に来ているのだろうか。
福岡のファッションビルの地下のお店に韓国人が殺到。その店が極味やという佐賀の伊萬里牛を使ったハンバーグの店(福岡市内のみに展開)である。
韓国国内ではSNSで拡散され有名となっている。敢えてレアに仕上げ、焼石で自分好みに加熱して食べることができる。これが韓国人にうけている。
福岡タワーも韓国人に大人気。恋木神社の分社があり、ここで絵馬を書くのが人気となっている。
いまでは福岡で”爆買い”といえば、韓国人が主役と言われるほどである。
また、一般的な観光スポットだけでなく意外な人気スポットもある。それがパチンコや公営ギャンブルである。中にはパチンコや公営ギャンブルを目当てにやってくる人も増えているという。
慰安婦問題で減少した日本人観光客
韓国第二の都市、人口350万人の釜山。いま話題の中心は2016年12月、日本総領事館前に置かれた慰安婦像である。
24時間見張りをしているという学生が通行人に対して…
この像が設置されたのは、歴史的な問題がまだ解決されていないからです
と説明していた。
一方、釜山のキジャン市場では、生け簀のカニやあわびの売上が落ちているという。市場の方は
広告を使っているが、日本人が来なくなってしまった
という。
また、観光客で賑わう国際市場も閑散としている。6年前に取材した時は、1ドル70円台という円高も相まって、日本語での売り込みが行われていたが、今は当時の半分以下に減り、シャッターをおろす店も増えているという。
食から見える韓国異変
韓国から日本に輸出されていものの2011年から2016年の推移を見てみると…
キムチ | 約4割減 |
即席麺 | 約5割減 |
マッコリ | 約8割減 |
となっている。もちろん、韓国との慰安婦問題がその要因の全てとは言い切れないが、少なからずこの問題が尾を引いて輸出量の減少に繋がっていると考えるのが自然だろう。
韓国3大問題
- 大統領問題
間もなく罷免されるかが決まる朴槿恵大統領。政治空白はいつまで続くのだろうか。 - 財閥・経済問題
一連の疑惑でサムスンの事実上のトップが逮捕され経済も大揺れの状態。 - 北朝鮮問題
金正男氏の殺害事件を韓国の陰謀だとする北朝鮮。ミサイル・核問題の脅威も増している。
フライドチキンから見える韓国情勢
韓国の首都、ソウル。人口は1020万人。その中の明洞(ミョンドン)は韓国の原宿と呼ばれている。名物はたまごパンやハリケーンポテトといった屋台料理である。その中でもNo.1の人気なのが、ヤンニョムチキンと呼ばれる韓国風フライドチキン。このヤンニョムチキンは屋台だけでなく、フライドチキンのをメインとするチキン屋さんが増えている。
店の一番人気はカルボナーラチキン。日本人には理解しがたい独創的なメニューがいま韓国では流行っている。
韓国国内におけるチキン店は約5万8,000軒にものぼる。これは、日本のラーメン店約3万5,000軒を大きく上回る店舗数である。
この増加するチキン店の裏には、ある韓国国内情勢が見えてくる。
とあるチキン店の店主に話を伺うと、なんとサムスンを辞めてチキン店をはじめたというのだ。この店主は…
もちろん生活はサムスン時代の方が安定していたが、仕事のプレッシャーが大きかった
という。
また、ロッテを辞めてチキン店をはじめた店主も
社内競争が激しくてプレッシャーに耐えられなかった
という。
1日の売上は平均1万円程度と裕福ではない。
韓国では40歳を過ぎるともう企業はどこも雇ってくれない。エリート会社員からチキン店へ。そんな韓国情勢を象徴する場所がある。
その名もChicken University(チキン大学)。韓国最大手のチキンチェーン店 bb・qが運営している。このbb・qは国内外で約1,800店舗を展開している。生徒は働き盛りの30代から50代と幅広い。そのほとんどが元会社員であるという。
ここでの研修期間は10日前後で開業資金は700万〜。いわゆるフランチャイズの形式を取っている。売上次第では年収1,000万規模も夢ではないという。退職金を開業資金に充てる人も多い。
しかし…このチキン店、近年その店舗数が増えており、今後の情勢が危ぶまれている。というのも、政府系シンクタンクが作成するチキン危険度マップなるものがある。それによれば、都心のほぼ全域においてチキン店が乱立しており、新たに店を出すにはリスクが高すぎるという。このままでは5年以内に8割の店が潰れてしまう。
なぜここまでチキン店が増えたのだろうか。それは1997年のアジア通貨危機の時代まで遡る。アジア通貨危機によって大量の失業者が露頭に迷い、そこからフライドチキン店をはじめる人が増えたという。
世界のスイーツの墓場
女子学生が夢中で食べているのがスイーツ。そこは…ソルビンというかき氷の専門店。2013年に1号店をオープンし今では約460店舗まで急速に拡大している。韓国のスイーツ市場は日本とは少し異なり”世界のスイーツの墓場”と言われている。
その象徴を韓国国内のデパートで見て取れる。例えば、日本でも有名なモンシェールの堂島ロールが2013年に進出した際は、デパートに開店前から行列ができていた。しかし今ではその影もない。
2014年に韓国に進出したポップコーン店のギャレットポップコーンも開店当時は人気だったが、今では行列すらもない。
お店がまだ残っているのは良い方で、マカロンで有名なピエール・エルメ・パリは1年で撤退。更にレクレール・ドゥ・ジェニ、チーズケーキファクトリーなどがいずれも2年ほどで撤退している。ブームはあっという間でまさにスイーツの墓場。
そんな中、いま韓国で流行っているのが台湾カステラ。この冬に流行ったばかりだが、早くも模倣品で溢れていた。これがスイーツの墓場と言われる所以である。ヒットしたら真似る、従ってすぐに廃れてしまう。
そんな中でも、模倣されずに売れ続けているものもある。そのひとつが、神戸発祥のモチクリームである。モチクリームジャパン株式会社が韓国に進出したのが2008年だが、9年経った今でも人気を博している。モチクリームは他の商品と違い、模倣されることがなかったため、今でも売れ続けているのである。
更にアサヒビールも韓国市場で凌ぎを削っている。アサヒビールは韓国の輸入ビールでトップシェアを誇る。韓国のビールは味がうすいのが特徴だが、味の濃いアサヒビールが人気となっている。
日本でもシェアを取るこのアサヒビールでさえも模倣品に苦慮する部分もある。韓国のハイト社が”ドライ”とうたったビールを販売しているのである。
韓国では爆弾酒というお酒の飲み方が有名。これは、ビールで焼酎を割るというスタイルである。ビールが薄いので味を濃くするために焼酎で割るのである。こういった酒事情もあり、韓国のビールは薄めで炭酸が強いのである。
そんな中、アサヒビールは取引先に対して、ビールの注ぎ方の教育を徹底して行っている。また、抜き打ちで取引先店舗に訪れ、グラスの管理、おいしい注ぎ方、ガス圧、味(鮮度・香り)を評価し、店舗にフィードバックしている。
例え販路を広げてもおいしくなければ飲んでくれない。販路を広げることはもちろん重要だが、いかにおいしく出すかということが一番重要
だという。
韓国攻略の鍵は、流行にのらない高品質の維持なのであった。