こんにちは。ひとりで.comです。
2017年3月4日放送のがっちりマンデーは「どん底からちょとだけ復活してます!」 和民が!NOVAが!どうなった!?社長が激白!と題して、NOVA、ワタミ、ピエリ守山を特集。
NOVA・ワタミ・ピエリ守山がちょっとだけ回復?
【目次】
ワタミが新業態でちょっとだけ回復
今から10年ほど前、月140時間以上の長時間労働や休日に研修やレポートを作成させるなど、従業員の労務管理が問題となり「ブラック企業」と言われたワタミ。
直近4カ年の店舗数を売上推移は以下のとおりである。
期 | 売上 | 店舗数 |
2013年3月期 | 740億円 | 640店舗 |
2014年3月期 | 690億円 | 646店舗 |
2015年3月期 | 600億円 | 555店舗 |
2016年3月期 | 480億円 | 494店舗 |
一時は倒産の危機と言われる状況だった和民がいまちょっとだけ回復してきているという。もちろん、安くてうまいだけで復活しているわけではない。
看板メニューを持った新業態の登場
ワタミの新業態としていま売上を上げているのがミライザカという店舗である。ワタミと何が違うかと言うと、看板メニューを全面に押し出している点である。
今までのワタミの強みでもあり弱みであったのが、「ワタミには何でもある」というオールマイティさであった。しかし、それは裏を返すと、何もないとお客様には感じられていたのかもしれない。看板メニューを持つことによって、それを目当てに来るお客様も増え、お客様にとっても何のお店なのかがわかりやすくなったのではないかと考えている。
また別業態の三代目鳥メロでは、備長炭で妬いた炭火焼鳥が看板メニューである。備長炭はコストがかかるため大手チェーンではチャレンジしてこなかった領域だという。
それまであったワタミの店舗が上記のミライザカや三代目鳥メロなどに業態変化していっている。その甲斐もあってか、2015年12月頃から、それまで居酒屋業界の平均売上だった店舗が業界平均を上回る売上高になってきている。
ワタミの清水社長は
おかげさまで少し業績が回復しつつある。世の中から会社に対する見られ方が厳しくなって社員たちも疲弊していった時期もあったが、その中で離れずに残ってくれた仲間が「みんな頑張ろう!」と奮起し、ひとつひとつお店づくりに前向きに取り組んでくれ、モチベーションが上がったのがもの凄く大きかった
と言う。
スタッフ / 店舗の質向上策
更にワタミの清水社長がいま一番力を入れているのは、
新入社員や新人アルバイトの研修
だという。
以前は各お店の店長が自分の裁量で行っていたが、今は本部からやってくる研修専門の社員がじっくり丁寧に指導するスタイルに変更した。
このスタイルに変更してから、入社してからすぐに辞めてしまう人が減ったので一定の効果が出ているのではないかと考えている。
また清水社長は、この3月で3年以上勤め、4月から他の企業で働く予定のアルバイトの学生さんたちと懇親会を実施し、社長自らワタミの改善すべき点を聞き出している。もう辞めてしまうことが決まっているからこそ、彼らは本音で語ってくれるのだという。
NOVAうさぎで有名な英会話教室NOVAもちょっとだけ回復
上記のNOVAうさぎのCMで一世を風靡した英会話教室の駅前留学NOVA。外国人講師やスタッフに対する給与未払いや受講者との料金トラブルが立て続けに発生し、2007年15万人の生徒が在籍している中で、経営破綻となった。
全盛期の2006年に約162億円だった売上は、2007年には22億円となり、経営破綻。その後別会社が運営を引き継ぎ、徐々に売上を回復させており、2016年には81億円まで復活している。
新生NOVAの「ちょっとだけ復活」にはもちろん理由がある。
大手英会話教室初の月謝制の導入
まずは、月謝制を導入し、お金を払った分授業を受けてもらう形式に変更し、健全化を図った。NOVAの経営破綻の要因のひとつに授業料の前払いシステムがあった。大量に前払いチケットを販売し、生徒数が増えたものの、外国人講師が増えた生徒を捌ききれなくなってしまい、チケットは買ったが授業が受けられないという状態に陥ってしまった。
そこで大手英会話会社で初の月謝制を導入し、予約が取れないという事がなくなり、少しずつ生徒数が増えてきたという。外国人講師も事前に何人生徒が来るのか明確になったため準備がしやすくなったのである。
教室の雰囲気をカフェ風に
そして大きく変えたことが教室の中にもあった。
教室に行くという感覚よりもオシャレなサロンに行く感覚で英会話をしてもらいたいという思いから、以前のようなパーテーションで区切られた会議室のような形ではなく、カフェやサロンのような内装に変更した。
これによって生徒もリラックスして授業を受けることができ、長く続けてもらうことができるようになったのである。
「明るい廃墟」ピエリ守山の復活
滋賀県守山市にあるピエリ守山。かつてとんでもないどん底を経験したショッピングモールだった。2008年に滋賀県初の大型ショッピングモールとして東京ドーム3個分の敷地面積で開業当初はかなり賑わっていた。
しかし、開業後すぐに隣の草津市に1.5倍の売場面積を持つイオンモール草津が開業、更に滋賀竜王に三井アウトレットパーク滋賀竜王が開業し、大打撃を受けた。
それに伴い、テナントがどんどん撤退し、3年前には、宝くじ売り場と喫茶店しかなくなってしまった。ショッピングモールとしては稼働しているため、地元民からも「明るい廃墟」と呼ばれる始末だった。
結果、2013年に経営破綻したのだが、今では双日商業開発が再建し、3年前とは比べ物にならなほどの復活を果たしている。
現在のピエリ守山の最大の特色は、ここでしか買えないものをお客さんに提供するために、そういったテナントを誘致することに成功したところにある。
ショッピングモールの集客には目玉となるテナントが必要ということで、例えば、滋賀県初出店となるH&M、ZARA、GAPという三大外資系アパレルを誘致した。
屋外には琵琶湖を一望できるジップラインができる琵琶湖スカイアドベンチャーとフットサルコートを併設させた。
アスレチックを楽しんだ家族がピエリ守山で食事を楽しむといったショッピングモール内での循環が起きるようになり、売上を上げている。
更にめっちゃさわれる動物園をモール内に作った。
ハシビロコウや蛇などに直接触ることができる。このように体験型モールに生まれ変わり、どん底からモール開業当初の売上まで回復している。