こんにちは。ひとりで.comです。
2017年3月15日放送のモーニングチャージ / ビジネスフォーカスは、「世界に誇るニッポンの食品ロボ」と題して、労働力不足が深刻化するなか、日々進化を続けるロボットにフォーカスする。
食品ロボットが労働力不足を解消する起爆剤となるか?
自動で骨を取り除く”ハムダス”
青森県三沢市に世界に5台しかないという食品ロボットが導入されている会社がある。それが、スターゼンミートプロセッサー青森工場である。
ハムダスという名称の自動もも脱骨機がこの工場には納入されており、その機械の長さは全長12メートル。豚のもも肉を入れると自動で骨を取り除いてくれるのである。もも肉を機械に入れると、まずはその肉の厚みを測り、次にX線で骨の位置を検知する。そのデータを元に肉と骨の間に刃を入れ、無駄なく骨を取り除くことができる。
実はこの除骨という作業は、骨と肉をキレイに無駄なく取り除く必要があったため、これまでは熟練の職人にしかできなかった作業なのである。しかし、ハムダスによって、1時間で170頭分の豚肉の除骨をすることができるようになった。
導入のきっかけは、労働力不足問題だった。
スターゼンミートプロセッサーでは、新入社員を10名募集したが、最終的に7名しか入社しなかった。今後も懸念される労働力不足問題を解決すべく、ハムダスの導入を決めた。
ハムダスの導入費は約1億5,000万であるが、作業効率は30%アップしたという。
ハムダスを開発した前川製作所の担当者は、
今後、国内では40台の導入を目標としている。海外を含めると500台〜600台の市場を予測している
という。
労働力不足の懸念から、産業用ロボットの市場は、拡大が見込まれており、2035年には市場規模が5兆円規模になると推定されている。
フルーツ店で需要増:自動皮むき機”瞬助”
福島県のアストラという産業用ロボット製造企業では、
電動皮むき機「瞬助」(37万8,000円)
を製造している。
この瞬助を使うと、5秒でりんごの皮をむいてくれる。皮を剥いた断面は凹凸が少なく、空気に触れる面積が少ないため、酸化しにくいという。
さらに、果物だけでなく、トマトの皮もむいてしまう。皮を剥くものによって、固定するピンを変更することで、より精緻に様々なものをむくことができてしまう。
現在、銀座コージーコーナーやフルーツ店を中心に約100台を納入している。
実はアストラ、元々は電子部品の組立下請け会社だったが、リーマンショックの影響で食品ロボ事業に転換し、事業が伸び続けているという。
今後、ニッポンの食品ロボットが世界の労働力不足を救う切り札となるのでしょうか?