[クロスロード] ( カゴメアグリビジネス ) / セネガルでのトマト作り / 中村浩介 – 2017年3月18日

クロスロード
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年3月18日放送のNEC presents クロスロードはアフリカ、セネガルでのトマト栽培を支援するカゴメアグリビジネス 研究開発センターの中村浩介さんを特集します。

 

トマト嫌いがトマトの世界普及へ

 

 

野菜の世界一の消費量を誇るトマト

 

今回の主役は、カゴメアグリビジネス 研究開発センターの中村浩介さん。

 

世界で一番の野菜消費量を誇るトマト。その年間消費量は1億6,000万トンにも及ぶ。カゴメは世界各地に拠点を設けさらに新たな地域への進出を計画している。中村さんはその切り込み隊長なのである。

実は中村さん、元々はトマトはあまり好きではなかったという。それがいつしか、最もトマトに情熱を注ぐ人物となった。

そんな中村さんがいま注力しているのは、アフリカ、セネガルでの開墾。

 

 

セネガルでのトマト事情とポルトガルでの研究

 

人口およそ1,500万人の多民族国家、セネガル。この国のトマト事情はというと…どの商店でもトマトペーストを量り売りしている。しかし、その品質は決して良いものとは言えない。実はこのトマトペーストは中国製。セネガル国内でもトマトを栽培しているが、生産性が悪いためほとんどを輸入に頼っている状況だという。

セネガルでトマトは食生活の一部となっており、必要不可欠なものとなっている。国内でおいしいトマトを生産できれば、安価に提供できるようになり輸出も可能になるはずである。

中村さんが取り組んでいるのは、それを実現できるようにする技術指導を行っている。

 

 

 

ポルトガルのリスボン。市街地から車で40分ほどのところにカゴメのグループ会社のトマト工場がある。この工場の一角に中村さんのオフィスがある。

トマト栽培に適した地域でヨーロッパでトマト生産量第三位を誇るポルトガル。カゴメはここに加工工場を保有している。研究所も持つ世界展開の本拠地である。

 

中村さんがこの取り組んでいるひとつの事業として、農業ICTがある。様々な仮想農場を作り、トマトの育成をシミュレーションする。それによって、水・肥料・農薬などの最適化を実現。収穫作業についても収穫量や収穫時期をコントロールし、工場稼働をコントロールしようとしている。中村さんは、データを元に誰もが少ない経験でもみんなが成功できるような農業にしたいと考えている。

 

 

 

 

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トマト嫌いが任された海外でのトマト事業開拓

 

トマトがあまり好きではなかった中村さんが入社したての際、開発に携わったのが、「スウィートルビー」。トマトが苦手な人でも飲みやすいジュースである。ここからトマトにかけた人生が始まった。

 

兼業農家に育った中村さんは2001年にカゴメに入社。さまざまなトマトの成分分析や品種開発の研究に明け暮れる毎日だった。ここで農学博士も取得した。そんな中村さんにおりた事例が

海外のトマト事業開拓

であった。それ以来、中村さんは世界各地にあるトマト産地に足を運ぶことになった。アジアからヨーロッパ、南米まで世界20カ国以上をまわった。3年前からはポルトガルに腰を落ち着けそこから更にセネガルの開拓に携わっている。

 

 

セネガルでのプロジェクトは、現地の人に栽培技術を教え、地産地消を実現するとともに、カゴメが買い上げ、それを輸出しようとするものである。2015年、JICAが支援するプログラムとしてトマト栽培とか工事業の準備調査を開始した。去年の試験栽培では思うような成果があげられず、今年の栽培にプロジェクトの成否がかかっている。

 

 

作業の後は必ず現地スタッフと食事をともにすることにしている。現地の人たちは

なにか問題が起きたら常に解決方法を教えてくれるので、いつも感謝している

と言う。