こんにちは。ひとりで.comです。
2017年3月26日放送のがっちりマンデーは「「オリエンタルランド」登場!禁断のがっちりが明らかに!?大ヒットおみやげを作るヒミツ会議にも潜入!」と題して、株式会社オリエンタルランド 代表取締役社長(兼)COO 上西京一郎氏が登場します。
混雑軽減!グッズ開発!社員教育。東京ディズニーリゾートの秘密を徹底解剖
【目次】
増え続ける入園者数、飽きさせないヒミツ
2015年度の入場者数は、3,000万人以上の東京ディズニーランド&東京ディズニーシー。2位のユニバーサル・スタジオ・ジャパンは1,390万人、3位のハウステンボスは310万人と圧倒的人気を誇るテーマパーク。その年間売上は4,654億円にもなる。こどもから大人まで楽しめる施設の舞台裏に密着する。
東京ディズニーリゾートは、1983年の開演以来、入場者数は右肩上がりで、今では開園当初の3倍にまで増えている。増え続ける理由には、ご近所さんにある。入場者データによると、来園されるお客さんの実に67%が関東からのお客さんだという。
しかも、リピーターが非常に多いのが特徴である。従って、何度も来るお客さんが飽きないような仕掛けをたくさん設けている。
例えば、東京ディズニーリゾートでのパレードについては、季節ごとに異なるテーマでパレードを実施したり、乗り物の案内も毎回異なる仕掛けを設けるたりしている。
例えば人気アトラクションのひとつ、ジャングルクルーズでは、どの船長の船にのるかによって、案内の仕方が全然異なるという。
また、東京ディズニーリゾートにおける平均滞在時間もアトラクションを増やしたり開園時間を長くすることによって年々増え続けており、開園当初は平均6.2時間だったのが、現在では、9時間まで増えている。
アトラクションへの待ち時間を軽減させるヒミツ
お客さんに快適に園内を過ごしてもらうために様々なサービスが設けられている。
例えば、パークの中でのアトラクションへ乗るための待ち時間。東京ディズニーシーの人気アトラクションであるセンターオブジアースでは、待ち時間を短くするために細かい改良が昨年の3月から行われている。
それが…行列ができる前にお客さんを人数によって振り分ける事である。ここでは、乗り物の特性上、3名以上のグループのお客さんの列と、2名以下のお客さんの列をわけることによって、無駄な空席をなくすことができるようになり、待ち時間を短くすることができるようになった。
お客さんの待ち時間が短くなると、お客さんの疲れも軽減されることになり、その分アトラクションをたくさん回ることができ、買い物や食事に充てる時間も増えることになる。
結果、園内における滞在時間も増え、お客さんの満足度も高まり、売上もアップするということに繋がるのである。
たくさんの人に見てもらう工夫。ヒット商品のヒミツ
東京ディズニーリゾートにおける年間販売アイテム数は約20,000アイテムあり、毎年5,000アイテム以上の新商品を開発している。来場者ひとりあたりのグッズ平均売上単価は、開園当初2,700円だったのが、昨年度は3,964円と増加している。
この日行われていたのは、ディズニーイースターにおける新商品の開発会議。昨年の反省を元に、身につけていてすぐにグッズが取れないように新たな工夫を入れたり、フォトスポットを設けたりすることを決定していた。グッズが売れる大きなきっかけとして、「他のお客さんが身につけているグッズを見ること」があるという。
例えば昨年、パンケーキサンドの包み紙にウサギの口を描いたところ、それがSNSにアップされ話題となった。
またそれ以外にも最近ヒットになった商品として、ミッキーの手の形をしたしゃもじ(ごはんをよそいまうす。)がある。一見、ディズニーと何も関係ないようなグッズでも、こうした意外な組み合わせは結構人気が出る事があるという。
更にこのしゃもじとセットでしゃもじスタンドも開発したところ、こちらもまたヒット商品となったという。
また、単品での販売でなく、セットで販売する事によってヒットに繋がることも多いという。例えば、ボールペンやストラップ、歯ブラシなど、セット商品にすることによって、友人や会社等でもおみやげとして配りやすくなり、ヒットに繋がるのだという。
東京ディズニーリゾートにおけるグッズの年間売上は1,346億円となり、様々な工夫が凝らされているのである。
今後の新アトラクションについて
現在、2020年に向けて、新たなプロジェクトが進行しており、美女と野獣をテーマにした日本独自のエリアと大型のアトラクションを開発している。また、ベイマックスのアトラクションを新設予定であり、新キャラクターによるグリーティング施設も計画中である。
更に2019年中には、世界のディズニーリゾートでは既に導入されているソアリンという世界中を空の冒険で体感できるアトラクションが完成予定となっている。(投資金額:約180億円)
新プロジェクトは、全体で750億円ほどの投資金額となる見込みである。
社員教育のヒミツとサンクスデー
東京ディズニーリゾートでは、18,000人にも及ぶキャストと呼ばれるスタッフがお客さんのおもてなしをしてくれる。そこにも様々な工夫が凝らされている。
そんなキャストの中でもレアなのがドリームコンダクター。夢への案内員という意味を持つ名称であるが、道案内や写真撮影などなんでもお手伝いをしてくれる案内役の事である。このドリームコンダクターはパーク内の事であれば何でも知っており、お客さんの要望に応じて、おすすめのレストランなども案内してくれる。パーク内には、こうしたドリームコンダクターが数名いるので、もし気になった場合には、ぜひ探してみてはいかがだろうか?
こうした、優秀なスタッフを育てるために欠かせないのがスタッフへの教育である。東京ディズニーリゾート内におけるお掃除係は”カストーディアル”と呼ばれており、ただ掃除すれば良いわけではなく、お客さんへの気遣いが求められる。お客さんへ話しかける際は、後ろから話しかけずに前に回り込んで話しかける、掃除に気が取られて下ばかり向いているとお客さんとぶつかってしまったり、通行の妨げになってしまうため、常に周りに目を配る必要がある。
東京ディズニーリゾートでは、スタッフ研修はマンツーマンで研修を実施し、良いスタッフを育てられるように配慮されている。
そんなキャストのために年の1回行われるのが、キャスト向けのサンクスデーである。普段はキャストの約16,000人がゲストとして招待され、園内を楽しむことができるである。この日のキャストは普段裏方で働いている社員さんたちが行う事で運営している。
東京ディズニーリゾートを支えているのは、約18,000人のキャストたちであるが故に、キャストにも心から楽しんでもらおうと25年前からサンクスデーの制度を実施している。