[ガイアの夜明け] ( エンファクトリー / サイボウズ / ランサーズpook ) どう働く?”人生100年”時代〜15周年企画 ニッポン転換のとき〜 – 2017年5月16日

ガイアの夜明け
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年5月16日放送のガイアの夜明けは「どう働く?”人生100年”時代〜15周年企画 ニッポン転換のとき〜」と題して、多様化するさまざまな働き方を特集する。

 

専業禁止!複業採用!自身のスキル販売

 

 

去年発売されていまも売れ続けている本「LIFE SHIFT〜100年時代の人生戦略〜」。100歳まで生きるこの時代において、どう生き抜くかをテーマにした本である。

この本をもとに、自分の人生設計を見つめ直すのがちょっとしたブームになっており、各地でセミナーが開催されている。政府も「人生100年時代の制度設計特命委員会」を2017年からスタートし、医療や年金といった様々な社会保障制度の見直しが図られようとしている。

 

小泉進次郎氏も

国民1人の一生を1世紀単位で考える時代に入った世界で初めての国であり、1人1人の多様な行き方・働き方・価値観にマッチする制度設計を国は考えていく必要がある

と語る。

 

 

”専業禁止”のエンファクトリー

 

東京代官山にあるエンファクトリーという企業。2011年に創業したITベンチャーである。この会社、少し変わった制度をとっており、エンファクトリーでは創業当時から”専業禁止”を掲げている。すなわち、複数の仕事を抱える副業(複業)を社員にすすめている。

 

4月に新入社員として入社した中村さん、5月には既に複業をはじめていた。中村さんは大学院でコワーキングスペースについての研究を行っていたため、この研究を複業にしていたのである。いつかはこの研究をビジネスに結びつけるつもりだという。

 

エンファクトリーでは、定期的に「副業近況発表会」を行っている。副業をする社員やOBが年2回、その成果を報告する会である。

とある30代の社員の副業は犬のオーダメイドのグッズ販売。売上は月に30万〜50万で粗利率は75%。この副業近況発表会では、売上や利益を報告するのがルールである。

中には、ここ半年間で1,000万もの利益を出している人もいる。

 

 

 

 

 

”複業採用”をすすめるサイボウズ

 

新潟県妙高市に住み職場づくりやコミュニケーションのトレーナーをしている竹内義晴さんも新たな働き方を模索するひとりである。

竹内さんは、自社でセミナーを行ったり、企業からの講演を依頼されることで生計を立てている。もともと日産自動車のエンジニアでブレーキの開発に携わったのち、実家に戻りIT関係の会社に転職。管理職となったことをきっかけにコミュニケーションについて学び、独立。

 

いまでは、講演活動の他、本を書いたりインターネットで記事を書いたりしている。

さらに、地元の耕作放棄地を活用し、そばの栽培も行っている。豊かな自然の中で農業体験を通して、ストレスを解消してもらう農業体験プログラムを今後行っていきたいと考えている。

 

そんな竹内さんが東京日本橋に本社を置くサイボウズを訪れた。社員370名ほどのスケジュール管理ソフトを開発するIT企業である。

 

サイボウズは”働き方改革”に力を入れており、子育てをしながら在宅勤務を行う社員や子連れ出勤など多用な働き方を認めている。

 

実は竹内さん、サイボウズが行っている”複業採用”という採用制度を活用し、4月にサイボウズに入社したのである。

複業採用は本業がありながら、サイボウズに正社員として入社できる仕組みである。

サイボウズ 複業採用
サイボウズ 複業採用

 

竹内さんが配属されたのが、コーポレートブランディング部。この部のコンセプトはサイボウズを知らない人により知ってもらう事。それをすすめるために行っているのが企業や学生向けのセミナーである。

竹内さんは実際のセミナーを受け、その改善策を宿題として求められた。

サイボウズでの複業は週2日。東京と新潟を往復し通っている。仕事に慣れてくれば在宅勤務もできる。

これまで手がけてきたコミュニケーションの知識や経験を活かし、セミナーの改善点をまとめて関係者に対してプレゼンを行った。提案したのは、好きなことを分析しそれを図に表す方法。そこから何がやりたいのかを見つけ、やる気を引き出すことで、自らやりたいことも無理やりひねり出さずに済むのではないかと考えサイボウズの社員からの評価も上々だった。

 

 

 

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自分の特技を複業にできるランサーズの新サービスPook

 

東京都渋谷区に本社を置くランサーズ。この企業が提供しているのは様々な仕事を仲介するクラウドソーシングサービスである。

まず、企業が依頼したい仕事内容をランサーズのインターネットサイトを通じて依頼する。そして、依頼された個人は、その仕事を行うことによって報酬を得るという仕組みである。

 

 

Lancers
Lancers

 

 

例えば、ホームページの作成は、20,000円〜50,000円。チラシの作成は5,000円などこれまでにランサーズは依頼件数150万件、依頼総額1,200億円もの仕事を生み出している。

仕事を受けた人の半分は複業であると言う。

社長の秋好陽介氏は、サラリーマン時代にこの仕組みを思い立ち、複業としてランサーズをはじめた。

秋好氏は、

1人の人が同じ企業に勤めるのは企業の寿命も短くなっているし労働人口も減っているので難しい。したがって、複業や兼業といったパラレルキャリアが普通になっていくだろう

と考えている。

 

しかし、大きな課題に直面していた。それは、仕事を請け負う個人から寄せられる意見の中にあった。

  • もう少し簡単な仕事が増えてほしい
  • スキルのない人にもできる仕事が多くなると良い

という仕事のハードルを下げてほしいという要望だった。

 

 

そこで、秋好社長は次の一手に出ることとした。2017年6月にサービス開始予定の新サービス「Pook」である。この「Pook」では個人の”特技”を仕事にできるという特徴を持つ。

 

pook
pook

 

例えば、

  • 本棚の組立
  • 引越の手伝い
  • ダイエット目的の筋トレ指導
  • 換気扇の掃除
  • 庭の芝刈り

といった、少しの知識と経験でできる仕事が寄せられている。

 

このPookの正式ローンチに向けて、試験的に利用してもらうための体験会を行っていた。このユーザー会に来ていた島崎さんは子育て中の人材紹介会社の営業マン。島崎さん宅では、共働きのため育児も分担して行っている。

島崎さんが子育てを始めて感じたのは、家事が意外とうまく、苦にならないということである。このスキルを活かしてPookで仕事ができないかと考え、できるスキルをPookに登録することにした。

 

依頼を受けた島崎さん。依頼先のお宅では、お風呂の掃除をメインにスキルを提供。そしてそれと同時に自分の子育ての経験から依頼先宅の子育てのアドバイスまで行った。

 

Pookは今後もテストを重ね、6月にサービスを開始する予定だという。

 

 

 

頑張って働き、消費して豊かになる。多くの日本人はそう信じて経済発展を遂げてきた。しかし今回見てきたような働き方が広がり始めるなど、これまでの働き方が大きく変わろうとしている。この変化にどう対応していくのか、様々な転換に直面する日本をガイアの夜明けでは追い続けたいと思う。