こんにちは。ひとりで.comです。
2017年6月17日放送のNEC presentsミライダネは「脳波を使って感情の見える化」と題して、脳波でモノを動かす技術や、脳波で感情を見える化する技術を特集します。
脳波でモノを動かす!感情を数値化
人間の体で 未だ解明されていない領域が「脳」、その未知の世界を探る新技術が登場。
手を使わずに脳波だけで自走、誰でも自由に移動できる車椅子を体験!さらに今までは医療の分野でしか研究されていなかった脳波をエンターテイメントの分野で研究しているベンチャー企業リトルソフトウェアが作り出した「感性モジュールロガー」!
数十万件の脳波データと独自の解析技術を元に《感情の見える化》を実現させた。そしてこの技術に今、日本中の大企業が注目している。ドライブ中の眠気を覚ます香りを出す機器の開発、誰もが自分の感性を見えるようにすることで自分自身の感性をコントロールし作業の効率化を計る技術の研究など我々の生活を変える脳波を使った新技術に迫る!
昨年、日本で発売されたおもちゃのドローン、Puzzlebox社のOrbit。専用の機械を頭につけて、「飛べ」と念じるとドローンが飛ぶという画期的な商品。日本でも5,000個以上が販売になったという。
頭に念じてものを動かす…その技術がいま様々な分野で使われ始めている。念じるだけで動かすことができてしまう車椅子、その仕組みとは?
脳波で進む車椅子?
石川県金沢市に話題の研究があるとのことで、金沢工業大学へ。ここで行われている研究が、脳波を使った車椅子による移動実験。
脳波とは、人間の脳から出る微弱な電気信号のことで、人間は神経を通じて脳波を伝え、身体を動かしている。この仕組みを使って、車椅子を動かそうという取り組みを進めていたのである。
脳波を使って車椅子を動かす研究をしているのが、金沢工業大学の中沢実教授である。ロボットなどを研究するロボット工学化の権威であるが、障害がある人などに技術を役立てたいと脳波を用いた車椅子ロボット制御システムの研究を6年前から進めている。
頭に装着する脳波計には16個のセンサーがついている。○印がついている部分で脳波の強さを測定する。
前に進め、と考えた時に出てくる脳波をコンピュータに覚えさせ、同じ脳波が出てきた時に車椅子が前に進むように制御することで車椅子を動かしているのである。
将来的には、脳波を記憶させる手順を省いて車椅子を操作できる仕組みに改良をすすめているようである。
感情モジュールロガー、脳波で感情を読み取る
脳波は物を動かすだけでなく、人の心をも読むことができるようになってきているというのである。東京都八王子市にある首都大学東京。ここで、研究されているのが、脳波計を使って、心がどう変化するか。
身体を動かす脳波は、アルファ波、ベータ波、ガンマ波、シータ波、デルタ波の5種類に分類できる。その時の心や状況に応じて、出て来る量が変わる。
リラックスしている時に出やすいアルファ波、単純作業をしている時に出やすいベータ波、運動中に出やすいガンマ波などがある。それを9種類の感情が出る時に、どのくらいの波が生じるかをデータ化・数値化することで、感情を読み取ろうというのです。
脳波から人間の感情がわかるという、この感性モジュールロガーというシステムは1年前に開発し、日本初の試みということで話題になっている。
脳波とビジネスをしようと会社を立ち上げたのが3年前。それまでは、大手電機メーカーでデータ解析の仕事をしていたという。株式会社リトルソフトウェアという会社でこの感性モジュールロガーの研究をすすめている。
これまで、脳波の測定が行われてきたのは、脳の障害の検査など主に医療分野であったが、株式会社リトルソフトウェアの川原伊織里さんは、脳波から感情がわかるのではないかと考え、研究をスタート。しかし、研究には膨大な脳波のデータが必要だった。そこで川原さんは、自らを実験台として3年間脳波計をつけ続けたのである。
感情の見える化はオフィスの環境整備や、車の眠気察知などさまざまな分野での検証が行われ始めている。例えば自動車の運転中に眠気が起こった時、大音量の音楽やアラーム等で無理やり眠気をなくそうとすると、脳が不快さを感じ、再び眠気が来た時により眠くなってしまうのだという。