[カンブリア宮殿] ( ラパンフーヅ ) 食のチカラで驚きの集客を実現! “味の仕掛け人”が打ち出す新戦略 – 2017年7月6日

カンブリア宮殿
LINEで送る
Pocket

 

こんにちは。ひとりで.comです。

2017年7月6日放送のカンブリア宮殿は「食のチカラで驚きの集客を実現!”味の仕掛け人”が打ち出す新戦略」と題してラパンフーヅ 社長 中道 博(なかみち ひろし)氏が登場します。

 

驚きの集客を実現してきたフレンチシェフ・中道博氏。

客が驚き、感動する料理を武器に、いくつもの『予約が取れない人気店』を生み出してきた人物だ。そんな中道が過疎に悩む自治体と手を組み、地域の活性化に挑みだした。

しかも、中道の取り組みに感化され、町の農家やJAの意識も大きく変わったという。ミシュランの星を合計6つ持つ、人気フレンチシェフが考えた地域に観光客を呼び込む秘策とは…「そこでしか味わえない、お金がかかっても行ってみたい」と思わせる料理の力で、町を活性化させようとする中道氏の類い稀な手腕を密着取材した!

 

ミシュランの星 合計6つ星! ラパンフーヅ 中道博氏

 

北海道美瑛町の美瑛選果

 

北海道美瑛町
北海道美瑛町

 

北海道美瑛町。真っ先に思い浮かぶのが北の大地を思い出させる”パッチワークの路”、”四季彩の丘”。街の外れには”青い池”という温泉成分を含む湧き水と鉱物を含んだ川の水が混じり神秘的な色を生み出すのである。

 

こういったスポットがあるにも関わらず、美瑛は昔から富良野に行く途中の立ち寄りスポットに過ぎなかった。

しかし今は違う。客の流れを変えたのは”美瑛選果”である。

施設の一角には行列ができる選果工房で売られているいちごジュース。シンプルな味が大人気となっている。選果市場では美瑛の誇る野菜を集めた直売場がある。値段はやや高めだが熱烈なリピーターががついている。

そして建物の奥には一日中予約であふれているレストランがある。それがレストラン アスペルジュである。ここはミシュラン一つ星の名店である。

 

美瑛選果をきっかけに通過する街から目的地に変わった美瑛。さらに人を呼び寄せる施設がオーベルジュ ビブレである。

オーベルジュとは、地元食材が楽しめる宿泊できるレストランのこと。

 

こうした施設が相まって、年間の観光客は165万人を突破。この数値は10年前の5割増しである。

 

 

 

 

ラパンフーヅ 中道博氏

 

この美瑛選果もオーベルジュも仕掛人は同じ。その人こそがラパンフーヅ 社長 中道 博である。

ラパンフーヅ の本拠地は札幌にある。レストラン モリエールである。この店、ミシュランで三つ星をとった日本に3軒しかないお店のひとつである。フレンチのフルコースが8,800円から楽しめる。

ラパンフーヅ はこのモリエールを含めて7つのレストランを運営している。合計6つ星という凄腕料理人である。

料理の腕で客を呼び寄せ街を変えてしまう中道氏を美瑛に呼び込んだのは、JAびえいの常務理事である北野和男氏。

アスパラ料理がランチで7,000円。それでも東京から食べに来る

 

美瑛の野菜は少し高くても売れる…そう気づいたJAびえいは直接販売を強化し、美瑛選果というブランド化に成功したのである。JAびえいの売上は1.5倍になったという。

 

地元野菜のブランド化に成功したJAびえいは、オリジナル商品の開発も始めていた。国産のとうもろかしを使った焼きとうきびである。これがいま美瑛選果では売れ筋No.1である。

ラパンフーヅ 中道氏と真狩村

 

ミシュランガイド北海道2017において、ラパンフーヅは、モリエールの他にもランファン・キ・レーヴ、ビブレ、アスペルジュにて星を獲得した。

 

1951年、登別で生まれた中道氏。19歳で札幌のホテルで料理人修行をはじめる。23歳でフランスへ料理修行に出向き寝る間を惜しんで修行を続け、33歳にてモリエールをオープンさせた。

 

その後、ある村との出会いが料理人人生との転機となる。その村とは、蝦夷富士 羊蹄山を望む北海道真狩村である。

ここに中道氏は20年前にマッカリーナというオーベルジュを作った。現在は2ヶ月先まで予約が埋まっている人気の食事付き宿泊施設である。

宿泊は2名1室2万4,000円〜。客は料金に含まれていない夕食を楽しみにやってくる。

 

しかし立ち上げ当初、こうした盛況ぶりを予想するものはいなかった。かつての真狩村は過疎化が進んでいた。有名なのは、細川たかしの出身地というだけである。

そんな状況を変えたいと思っていたのが、当時村長だった八田昭七さん。名のしれた中道が真狩の食材に惚れ込みここに店を作りたがっていると聞き、村と共同出資でやらないかと持ちかけた。しかし、議会から「こんな場所でフランス料理ができるのか」と反対多数。

中道氏は、自己資金3,000万を用意し、村に迷惑はかけず自己資金で行うと議会を説得し自分の責任でスタートしたのである。当初の事業計画は3年間客が来ないという想定でスタートした。

しかし、オープンからメディアが取り上げ、そのおかげもあって店にお客が大挙してきたのである。

それ以降、人口2,000人の村に年間80万人の観光客がくるまでになったのである。

 

この影響は真狩村の生産者にも変化を与えていた。真狩村の農業経営者は49歳以下の割合が全国平均の5倍となっている。一度外に出た若者が農業経営者として真狩村に戻ってくる事例が増えているというのである。

 

 

 

 

スポンサードリンク

ラパンフーズの人材育成塾「美瑛塾」

北海道美瑛は寒い冬の間は、ほとんど観光客が来ない。その間、オーベルジュ ビブレは人材育成の場所に変わる。

ここで中道氏は、料理人を育てる”美瑛塾”を始めた。自分の店を持ちたいという人に対して月8万円でノウハウを教えている。

その授業スタイルは実践的で高級食材を惜しげもなく使ったり、魔法のようなスイーツづくりまで更にはトラクターの運転まで。

この塾の一番の狙いは実践・即戦力の人材を育てること。いまの料理人の教育は実践的でないものが多いため、入店後すぐに即戦力として活躍する人材を育てることを目指している。