[未来世紀ジパング] 驚き!中国の観光に異変 ~巨額マネーの行方 そのとき日本は!?~ – 2017年7月9日

未来世紀ジパング
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年7月9日放送の未来世紀ジパングは「驚き!中国の観光に異変 ~巨額マネーの行方 そのとき日本は!?~」と題して驚きの中国観光ブームを特集します。

 

いい日旅立ち – ディスカバー・チャイナ –

 

 

国内旅行に中国人が殺到

 

中国人の観光客は年間1億3,000万人超。世界中があの手この手で獲得を狙っている。

中国の観光はいま、”ディスカバー・チャイナ”である。国内旅行が人気を集めている。世界遺産の万里の長城は歩けないほどの人で溢れかえっている。

シルクロードで栄えた敦煌にも中国人で溢れかえっていた。この敦煌の中でも人気なのが、中国三大石窟の世界遺産:莫高窟(バッコウクツ)である。1,000年にも渡って岩山を掘り続け、数百もの石窟が残る仏教遺跡である。

 

莫高窟
莫高窟

 

石窟の中にあるのは仏像や壁画など。しかし、客の増加に伴い、洞窟内の二酸化炭素と湿度が増加し壁画が傷む。その為、1日6,000人までという入場制限が続いているという。中には閉鎖してしまった石窟まである。

 

貴州省は中国で最も貧しい村のひとつである。人口の約4割を少数民族が支え、独自の文化が残っている。村から更に山奥に進んだ場所に巨大な洞窟がある。ここは洞窟全体がひとつの村を形成しているのである。ここに住んでいるのが少数民族のミャオ族である。23世帯が暮らしている。

 

近年、メジャーな観光地に飽きた若者がこの地にやってくるのだという。いま中国では密かな秘境ブームが始まっているのである。そのせいもあって、小さなレストランや民宿が出来始めていた。さらに動物の置物が土産物も売られていた。

 

この洞窟の暮らしも脅かされ始めている。貴州省は、この洞窟を観光の目玉にしようと高速道路を延伸したり、ロープウェイの完成も間近である。さらにあろうことか、この村の住人に対して立ち退きを命じているというのである。

貴州省政府は、この住民を立ち退かせて、「昔はここに人が住んでました」と説明したいのだろうと村の人達は口をそろえる。

 

 

 

 

 

総工費1兆円?世界最大級のテーマパーク

 

貴州省では、さらなる観光を後押ししようと、東洋のディズニーと名付けられた、世界最大級のテーマパークの建設が進められていた。その敷地面積は東京ディズニーランドの約120個分というから驚きである。このプロジェクトはあたりの山を切り開き、11ヶ所のリゾート村を作るという壮大な計画である。

 

中には天然温泉や屋内スキー場、イギリス風の庭園、医療サービス付き老人ホームなどが揃う予定である。総工費はなんと1兆円と推定されている。

 

この中国有数の観光開発プロジェクトに日本人が乗り込んできていた。

鹿島中国の西川社長である。

実は今回のプロジェクトの11ヶ所のリゾート村のうち、1つ目が着工したばかりである。残りの10ヶ所はまだ手付かずで、そこに食い込むチャンスがあると睨んだのである。

巨大プロジェクトを指揮する周社長との大事な面談が行われた。そこで周社長から求められたのは、スピード。鹿島中国の持つ日本の技術を用いればそれも可能だと主張する。

初回の商談にしては好感触で、今後も交渉を続けていくという。

 

実は中国では、2020年までに国内に約60ヶ所のリゾート・テーマパークが開業予定となっている。その中には、ユニバーサル・スタジオ北京や、メッシ・エクスペリエンス・パークといった外資によるリゾート・テーマパークも含まれている。

 

 

 

 

真ガキでデンマークが中国人観光客を誘致

 

2016年に海外旅行をした中国人の数は1億3,500万人と言われている。この中国人が使ったお金は29兆円とも言われている。

この旅行者を取り込もうとデンマークが意外な動きを見せていた。

 

デンマークの首都コペンハーゲンはおとぎの国として知られ、世界中から観光客がやってくる。デンマークと言えばアンデルセン童話の人魚姫である。

しかし、なぜこの国に中国人が殺到しているのか…。

 

この周辺地域では、牡蠣の一種であるヨーロッパガキがよく取れる。それと同時に真ガキもとれる。真ガキは1970年代、ヨーロッパガキが絶滅の危機に瀕した際に日本から輸入し養殖が始まった。今ではフランスで流通している9割が真ガキであるという。

しかし、デンマークでは真ガキはほとんど食べない。真ガキは生命力が強いため、ヨーロッパガキを駆逐する恐れがあるのだという。

そこでデンマークの外交官やラスムセン首相が中国に対して、「デンマークに牡蠣を食べに来ませんか」と宣伝。すると大勢の中国人がデンマークに押し寄せたのである。

これにデンマークは便乗し、さまざまな誘因策を打ち出した。中には、牡蠣を使ったカキビールなるものを作る店主もいた。中国人観光客に売り込む構想である。

 

 

 

 

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中国人を呼び込む「旅行+◯◯」

上記のデンマークの例では、旅行+牡蠣であったが、それ以外の国でも、旅行+◯◯という形で中国人を誘致するための策を考えていた。

 

例えばタイでは、旅行+軍事施設として、軍事施設の見学を目玉に、アメリカでは、旅行+名門大学見学、日本では旅行+農業体験・民泊。

 

中国人は欲張りな民族であるため、何かしらの利益がなければ誘致は難しい。

 

しかし、中国政府は海外旅行を推奨していない。中国は観光を外交に利用する事がある。この観光を利用して国際的発言権を強める狙いがある。例えば、先日韓国との間でTHAAD(高高度ミサイル迎撃システム)の配備を巡って中国は韓国への団体旅行を制限し、韓国における観光業に大きな打撃を与えた。