[未来世紀ジパング] ( 瀧澤克己さん / 佐野俊二さん ) 世界を救う!日本の医療2 – 2017年7月17日

未来世紀ジパング
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年7月17日放送の未来世紀ジパングは「世界を救う!日本の医療2」と題して2人の日本人医師の世界での手術現場を追う。

 

世界で活躍する2人の日本人医師

 

ロシアの医療格差を埋める日本人脳神経外科医:瀧澤克己さん

 

ロシア極東のアムール州、人口300人の小さな村、キュビキト村。人影もまばらな過疎の村である。

この街の駅に医療列車「マトベイ・ムドロフ号」という8両全てが医療現場となっている電車が停車していた。12人の医師が乗車しており、車両ごとに科がわかれている。1日駅に停車して村民の健康状態を診察している。

ロシアの中でのシベリアや極東は病院が少なく、無医村、すなわち病院のない村はロシア国内に約8万2,500もあると言われている。政府はそんな無医村に医療を届けるため2004年から医療列車を走らせている。

 

そんなロシアの地方にいま変化が起きていた。シベリアにあるチュメニ市。ここは地方の小都市といったところである。ここに5年前、チュメニ脳外科センターができた。

というのも、プーチン大統領が都市と地方の医療格差を縮めようと国家プロジェクトとして「スドロビエ(健康)」を始めた。これによって地方に最先端医療のセンターが作られ始めていたのである。

その国家プロジェクトの中にひとりの日本人の姿があった。

 

それが、瀧澤克己さん(51歳)、北海道の旭川赤十字病院の脳神経外科部長である。

 

旭川を拠点としている瀧澤医師は、世界から難しい手術の依頼を受け、カンボジアやインドネシアなどで医療も行っている。特にロシアは北海道からも近いこともあり3年間で7回の訪問している。

チュメニ市の病院は政府肝いりの病院ということもあり、設備も整っているのだが、腕が優れている医師が少ない。そこで、特に難しい手術は瀧澤医師にお願いしているのである。

 

今回依頼を受けたのが、マトベイ君の脳動脈瘤の手術である。脳動脈瘤は破裂するとくも膜下出血を引き起こし死に至る恐れもある。マトベイ君の脳動脈瘤は、通常見られる位置よりも深いところにあるため、通常の手術は不可能。

瀧澤医師の手術プランは、左手の血管とひとつ取り出し、それを脳に移植して新たな血液の道を作り、脳動脈瘤がある部分の破裂を防ぐというものである。

 

 

 

拠点をアメリカに移しこどもの命を救う佐野俊二医師

 

アメリカは言わずと知れた医療大国。西海岸のUCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)はおよそ150年の歴史を持つ医学分野で有名な大学である。ここに昨年末ヘッドハンティングされた日本人医師がいる。

それが、小児心臓外科医のスペシャリスト、佐野俊二さん(65歳)である。佐野医師は、41歳で岡山大学の心臓血管外科の教授に就任した。その後、他の病院で手術を断られたこどもたちの命をいくつも救ってきた。

手術の数は年間300以上、左心低形成症候群という生まれつき心臓の左心系が小さく、治療をしなければ死に至る難病においては独自の手術方法を考案し、生存率を3割から9割に引き上げたという。

しかし、なぜそれだけの医師がアメリカに渡ったのか…。

 

日本の場合、65歳になると退官しなければならなくなる。経験豊富な脂が乗り切った状態で辞めなければならなくなるという。日本の国立病院の定年が65歳に設定されていることがこの要因である。

しかし、救える命があるということでアメリカに渡ってきたのである。

 

今回、佐野医師が担当したのが、生後3ヶ月のアリアちゃん。ミルクを飲んでも成長しないという。そこで検査をしたところ、心臓に穴が3ヶ所もあるというのである。

 

アリアちゃんの心臓
アリアちゃんの心臓

 

人工心肺装置を使い、一度心臓を止めて手術を行うリスクが伴う手術である。ここからは体の負担を考えると30分以内に作業を完了させなければならない。時間との戦いである。

心臓の3ヶ所の穴を縫合していくのに、佐野医師がかけた時間はわずか20分。

人工心肺装置を外すと、再び心臓が動き出した。

 

2016年、UCSFで約500件のこどもの手術が行われたが、そのうち佐野医師は最低でも150件の手術をする契約となっている。さらに、年に8回日本に帰国して手術をすることも契約に入っているのだという。