こんにちは。ひとりで.comです。

みなさん、ﾈ申Excelとか神Excelと呼ばれるExcel（エクセル）をご存知でしょうか？今回は、神エクセル撲滅委員会の第一弾として、神エクセルとは一体何なのか？何が悪いのか？について書いていきたいと思います。

 

 

神エクセルの問題と実例

 

神エクセルとは？

神エクセルとは、入力者の手間や、データの再利用を考慮されずに作られた行政の申請書等によく見られるエクセルファイルの事を言います。

例えばExcelファイルなのに名前の入力欄がひと文字ずつセルで区切られていたり、文字を入力するセルが無駄に結合されていたりします。

 

2016年11月にこの件について、現外務大臣である河野太郎氏は、神エクセルの全廃を決定しました。

行革推進本部で文科省をよんで、こういう神エクセルを至急、全廃することにしました。また、科研費関係の問題提起の窓口をつくり、順次、対応することにしました。 https://t.co/g497j0ZQgu

— 河野太郎 (@konotarogomame) 2016年11月2日

実際の神エクセルというのは、どういうものか見ていきましょう。以下を御覧ください。これは科研費の申請フォーマットなのですが、例えば2番に記載されている研究課題名の部分を見てみてください。なんと、題名をひと文字ずつひとつのセルに入力しておく必要があります。

 

こんな申請書であれば、Googleフォームなどを使えば、内容的には充分だしデータも溜まっていき2次的利用もできるので、すごく無駄ですよね。行政なので他社サービスを使えないというロジックもあるかもしれないが、それにしてもひと文字ずつセルに入力していく必要は感じられないですね。

紙で提出する必要があるならば、これはExcelではなくてWordで作ったほうが便利ですし。ちなみに神エクセルの名前の由来は神＝紙という意味（紙で提出する必要がある申請書）も含まれているようです。

 

河野太郎氏は撲滅してくれるそうですが、あくまでこれは文科省の話で、実はこうした神エクセルはそこかしこに転がっております。

 

そこで、私が発見した神エクセルを公開していきたいと思います。

 

 

宅建免許用申請書の神エクセルについて

 

東京都都市整備局という団体があります。ここで申請を受け付けている宅地建物取引士（いわゆる宅建）の登録変更申請書が神エクセルでしたので、これを紹介していきたいと思います。

 

ざっと見たところ4つの神エクセルが存在しました。

 

宅地建物取引士資格登録簿変更登録申請書

見てください…この列の寄せ具合…A列からDY列までをぎゅっとセルの幅を小さくして、かつその後、セルを結合してなんとか様式のテイをなそうとしております。

そしてなぜか、変更前の名前とフリガナはひとつのセルにまとめられているにも関わらず、変更後の申請は複数のセルに分割されています。100歩譲ってこの申請書が許せるとしても、申請前後の名前欄のセルがまとまっているものと別々にする意味がわかりません。。。

ちなみにこの書類は原本を提出する必要があるそうです。これをひとつひとつのセルに入力していくぐらいなら紙で印刷して手書きで書いたほうが早いです。手書きでかかせるならPDFファイルで良いですよね…。まさに神エクセルといったところでしょうか。

 

 

 

 

 

 

宅地建物取引士証書換え交付申請書

こちは、宅地建物取引士証　書換え交付申請書という書類だそうです。すみませんが、宅建には詳しくないので正直この書類の用途はよくわかりません。。。見た感じだと、上記の申請とカードの書き換えは別の書類で申請を出さないといけないのかもしれません。

 

 

この書類…見てくださいA列を。なぜかA列だけセルの幅が広くとられています。さらに、郵便番号の欄は若干文字が切れてしまっています。これプリントアウトしたら文字が切れてるのではないかと推察されます。

 

 

 

宅地建物取引士死亡等届出書

続きまして、宅地建物取引士死亡等届出書です。これは宅建免許保持者が死亡した場合、その相続人が届け出を行わなければいけないそうです。夫婦ならまだしも、親子関係とかだと被相続人が宅建免許を持ってるとか把握しているものなのでしょうか。

 

 

これもよくありがちな形式ですね…しかし、この届出書の肝は

• 届出人との関係欄
• 性別の選択欄

です。

よく御覧ください。セルは結合されていないのにも関わらず、そこに文字が配置されています。おそらく苦肉の策だったのでしょうか、選択肢をうまく枠の中央に配置できなかったため、最終手段としてテキストラベルを使っているではありませんか！

ここまでしてエクセルで申請フォーマットを作りたいという気持ちはどこから生まれてくるのでしょうか。

 

 

経営規模等評価申請書 / 経営規模等評価再審査申立書 / 総合評価値請求書

 

こちらの列の作りも相当ですね。相当細かく切り刻んでいらっしゃいます。

これまでのものはある程度行の幅が統一されていましたが、この申請書の場合、行の幅も細かく設定されています。これだと1項目追加・変更があっただけで大きな調整をする必要がありそうです。なんだかこの申請書は

 

 

経営事項審査確認書

これまでのよりは逆の意味で見劣りする（すなわち、他よりはちゃんとしている）のですが、エクセルの互換性の問題なのか、改ページプレビューが切れてしまっています。これもわざわざエクセルで作る必要性がなさそうです。Wordで作ったほうが充分キレイに作れそうですね。

 

 

 

 

いかがでしょうか。今回は、東京都都市整備局の事例について紹介しましたが、まだまだ神Excelが世の中には溢れていますので、探してまたあれば報告したいと思います。

 

この世からひとつでも神Excelがなくなりますように…。

 

 

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