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厚生労働省が2017年8月16日、労働基準関係法令違反に係る公表事案(平成28年10月1日~平成29年7月31日公表分)、いわゆるブラック企業と言われるリストを発表しました。
いわゆるブラック企業一覧について
労働基準関係法令違反に係る公表事案とは?
労働基準関係法令違反に係る公表事案とは、厚生労働省が過労死等ゼロ等を目指し、悪質な労働環境や条件を示している企業名を公表することによって、それを是正しようとする動きである。
平成28年12月26日に開催された第4回長時間労働削減推進本部において、「『過労
死等ゼロ』緊急対策」がとりまとめられ、社会全体で過労死等ゼロを目指す取組の強
化の一つとして、労働基準関係法令違反に係る公表事案を厚生労働省(以下「本省」
という。)及び都道府県労働局(以下「局」という。)のホームページに一定期間掲
載することが決定された。
出典:厚労省ページ
ここで公表されるのは以下のような事案(基準)である。
- 労働基準関係法令違反の疑いで送検し、公表した事案(以下「送検事案」とい
う。) - 平成29年1月20日付け基発0120第1号「違法な長時間労働や過労死等が複数の
事業場で認められた企業の経営トップに対する都道府県労働局長等による指導の
実施及び企業名の公表について」に基づき、局長が企業の経営トップに対し指導
し、その旨を公表した事案(以下「局長指導事案」という。)
すなわち、労働基準関係法令違反で送検ないしは、指導がされた企業が公表の対象となっており、今回の発表で上げられた約400の企業は氷山の一角に過ぎない。
ブラック企業一覧
今回発表された企業は以下の企業である。
東京都で公表された企業は以下の14社である。
東京都の中で有名な会社だと、株式会社電通と株式会社HISがある。電通の事案理由としては、”労働者2名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの”が要因となっており、HISに関しては”東京都内の2事業場において、労働者2名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの”。
いずれも、労働時間に関する事案となっている。
それ以外にも東洋ライス株式会社やパナソニック(株) オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社デバイスソリューション事業部電子制御ソリューションビジネスユニット富山・松江工場、宇部市上下水道局、森永乳業(株) 神戸工場、ヤマト運輸(株) 神戸深江支店などがある。
ブラック企業になる企業の主な理由
統計的に数を調査したわけではないが、今回公表されている事案に関してはおおよそ以下の
- 超過労働
昨年の、電通騒動により盛り上がりをみせた超過労働問題。これまで泣き寝入り状態だった従業員が自ら声を上げる事が多くなっているのだと推察される。 - 危険作業
工場などの設備の操作や運搬機器の運転など、作業に伴う危険性に対して適切な措置ができていなかった事案 - 危険物の取扱い
危険物の取扱いにあたって、適切な処置がとられていなかった事案 - 賃金未払い
労働時間に対して適切な賃金が支払われていなかった事案 - 最低賃金違反
所定の最低賃金を下回る賃金で労働させていた事案
埼玉県の株式会社メリットでは、以前ガイアの夜明けでも取り上げられた外国人技能実習生への違法な時間外労働をさせていたという事案もある。