[ミライダネ]( ライメックス / 寒天の緩衝材 ) 意外なものを生め! – 2017年9月2日

ミライダネ
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年9月2日放送のNEC presentsミライダネは「意外なものを生め!」と題して、いま注目の新素材を特集します。

 

日々当たり前のように使っている「紙」、みなさん木から出来ているって知ってますよね。でも木ではない別の意外なものからできた新しい「紙」があるの知ってますか?

水に濡れても破れない不思議な紙が存在するんです。一方、和のスイーツでおなじみの「寒天」を使って、デザイナー集団が 作ったなモノが登場、世界ナンバーワンの評価を得ています。

どちらもエコで環境にも優しい商品、意外なものを生む秘密に迫ります!

 

 

 

紙に代わる新素材!LIMEX(ライメックス)

 

LIMEX ライメックス
LIMEX ライメックス

最近、濡れても書ける紙が注目を集めている。その紙を作っているのは株式会社TBMという会社。この会社では、LIMEX(ライメックス)という新素材の開発を行っている。社長は山崎敦義さん(43歳)。

このLIMEX(ライメックス)は石灰石が主な原料。LIMEXの語源は石灰のLIMEに無限のXを組み合わせて作った造語なのだという。

資源の少ない日本でも100%自給できる資源で、世界中にあるのが、石灰石の特徴である。採掘場も世界に200ヶ所以上にあり、日本の埋蔵量は240億トンにもなり、100年以上は枯渇しないと言われている。

身近なところでは、乾燥剤やチョーク、練り歯磨きにも使われている。

 

LIMEX(ライメックス)による紙は、細かく砕いた石灰石に20%の合成樹脂を配合する。石灰石の粒と樹脂が結合し、隙間ができるため水が浸透しない仕組みとなっている。

 

株式会社TBMは2015年に20億円かけて工場を完成させた。

 

 

1973年、大阪府岸和田市生まれの山崎社長。中学を卒業後、すぐに働きだし幾つかの企業での経験を元に20歳で中古車販売会社を起業した。

35歳のとき、台湾製のストーンペーパーに出会い、これを輸入し日本に広めたいと考え、台湾のメーカーに品質を高めてほしいと交渉するも拒否されてしまった。台湾製のストーンペーパーでは、比重が重く、価格も高い、そして品質もバラバラのため、普及が難しいと考えた。しかし、逆にこの3つを解決できれば地球規模で成長が見込めるし意義のある素材だと考え、自分で作ろうと考えた。

日本製紙で50年以上も紙に携わってきた角祐一郎氏を訪ね、助けを仰いだ。そして角氏が開発のリーダーとして関わる事となった。試行錯誤を重ね、樹脂を20%配合すること、そしてミクロの空気を入れることによって、軽さを実現することができるようになった。

 

通常、普通の紙を10トン作るのに、木200本、水1,000トンが必要だが、LIMEX(ライメックス)の製造には木も水必要ない。

日本ではあまり水資源に関する言及はされていないが、世界では、石油よりも先に水がなくなるのではないかと言われるほど、水資源の枯渇は深刻

だと山崎社長は言う。

 

環境への意識が高い企業から人気でLIMEXでできた名刺は1年で1,200社に採用されている。また、全国に400店舗以上構える寿司チェーン スシローではメニュー表にLIMEX(ライメックス)の採用を決定した。

 

株式会社TBMでは、紙の次の商品としてライメックスを用いた容器の開発に乗り出していた。ライメックス製の容器は石油原料の使用を60%〜80%減らすことができるのだという。

 

 

 

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寒天で緩衝材を

 

寒天 緩衝材
寒天 緩衝材

身の回りにあふれるプラスチックのゴミをどうにかできないかと考え、思いついたのが寒天である。寒天を使った緩衝材など、その用途も多くある。また寒天は海藻からできているので、自然にかえるため、環境にも非常に良い素材なのである。

 

この寒天の緩衝材を開発したのは、デザイングループ「AMAM」。メンバーは荒木宏介さん、前谷典輝さん、村岡明さんである。

 

寒天で作った緩衝材はLEXUS DESIGN AWARD 2016でグランプリを受賞した。この寒天の緩衝材はいま、商品化に向けて動き出しているという。