[ガイアの夜明け] ( セブンミール / R65不動産 / 俵屋 ) どう生きる? “シングル”社会 – 2017年9月19日

ガイアの夜明け
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年9月19日放送のガイアの夜明けは「どう生きる? “シングル”社会」と題して高齢者のひとり暮らしにより良いサービスを提供しようと挑戦するセブンミールというセブンイレブン のサービスや、高齢者に安心して住まいを提供しようとするR65不動産、老舗企業の後継者不在の悩みを解決しようと婚活ビジネスをスタートさせた畠&スターシップ税理士法人を特集します。

 

 

七人に一人が”シングル”の世の中に−−。

日本国内でいま、単身世帯が急増している。配偶者と死別した高齢者だけでなく、一人暮らしの若者や、未婚の中高年の男女が増えている、というのだ。学校を卒業して、就職して、家庭を築いて…。

「結婚」して同居する家族がいることが当たり前だった日本の社会が初めて直面する、大きな転換点。「おひとり様」急増の社会は、”新たなリスク”の出現なのか。

それとも、”新たな生き方”の台頭なのか?「ひとりであること」の背景で何が起こっているのかを描きつつ、それが日本にもたらす”変化”について考える。

 

どう生きる? “シングル”社会

 

入居者の要望から生まれた変わったコンビニ

 

東京都東村山市にあるURの団地、坂元蘭子さん(77歳)は6年前からこの場所に住んでいる。アクセサリー作りを毎日の楽しみにしている。

子どもが独立し、ひとり暮らしで最近は家事も億劫になってきている。1ヶ月前に自転車で転んで足を痛めてしまった。それ以来、駅前のスーパーに行くにもひと苦労になってしまった。

 

そんな坂元さんがいま利用しているのが、セブンミールというセブンイレブンが提供している宅配サービスである。ティッシュやお弁当、お茶などといった日用品を自宅まで届けてくれる。

セブンミール ではカロリーや栄養バランスを配慮した日替わりのお弁当や紙おむつまで約2,000種類の商品を無料で宅配してくれるのである。

お米など重い商品の宅配がとりわけ人気なのだという。



その理由は、団地の高齢化。UR団地に住む65歳以上の入居者が約35%にものぼっているという。

 

この東村山のUR団地にはセブンイレブンと連携した初の店舗、JS美住一番街店が出店している。団地で進む高齢化に対応しようというのが狙いなのだという。このコンビニでは、カビ取りスプレーや12ロールのトイレットペーパーなど、通常のコンビニでは置いていない商品を取り揃えている。

さらに雑誌の棚には、老化を防ぐ食事法や健康について特集した雑誌が置いてある。

 

このセブンイレブンは団地に住む200世帯以上の高齢者のアンケートによって実現したのだという。

さらにこのコンビニでは、要望に備えて20種類近くの野菜も置かれている。さらに、このコンビニ独自のサービスとして、高齢者に代わって電球を交換してくれるサービスや粗大ごみを代わりに出してくれるサービスもある。

そして、コンビニの入り口には、テーブルが置いてあり、高齢者同士の憩いの場にもなっている。

 

ひとり暮らしの高齢者に新たな生き方をもたらしていた。

 

 

ひとり暮らしの高齢者の割合は年々増えており、2030年には65歳以上の高齢者のおよそ4割にあたる762万人がひとり暮らしになると言われています。

一方、不動産の大家の約60%が高齢者の入居に拒否感があると答えている。こうした状況下で高齢者が不動産を借りづらい状況が起こっているのだという。

 

 

 

孤独死のリスクと闘う大家!高齢者限定の賃貸物件紹介R65不動産

 

R65不動産
R65不動産

東京都練馬区に住む宇根秀夫さん(67歳)は、17年前から今のアパートに住んでいる。白内障を患い、日常生活ではサングラスが手放せない。高校卒業後、音楽の道を志したが、30代で断念し独り身のままこの年齢まで過ごしてきたという。

そんな宇根秀夫さんのもとにアパートのオーナーから1通の手紙が届いており、アパートの老朽化に伴い、立ち退きを命じられたのだという。

しかし、高齢で持病持ちのため、なかなか物件を借りられないのだという。

 

そこに訪ねてきた山本遼さん(27歳)。山本遼さんは、R65不動産という会社を運営している。宇根さんから相談を受けた山本さんは、宇根さんに合う物件を探そうとしていたのである。

さっそく山本さんは宇根さんのために物件を探すが、なかなか高齢者を受け入れてくれる物件が見つからない。高齢者向けに物件を探すとなると、成約までに平均200軒ぐらい電話をかけているという。

R65不動産の山本遼さんは、愛媛の大学を卒業後、地元の不動産会社に就職。そこで想い出に残っている出来事があった。それは、当時80歳の高齢者が不動産会社に来店された際、開口一番

ここで5軒目です

と言ったのだという。結果的にその方の住む場所は見つかったのだが、探すのはやはり大変だった。

同じような境遇の高齢者が他にもたくさんいるのではないかと考え、その部分に特化した不動産会社を設立して今に至るのだという。

 

R65不動産には毎月約40件の相談があるが、そのうち新居が見つかるのは5件ほどしかないのだという。

 

なぜ、高齢者は入居を断られるのだろうか。

 

高齢者はどうしても年齢とその境遇上、自宅で孤独死することが多くなってしまう。自宅で亡くなると”事故物件”として取り扱わなければならなくなり、大家としてはその物件に次の入居者を入れることが難しくなってしまう(募集をかけても事故物件ということで応募がなくなってしまう)。

大家にとって、家賃収入がなくなってしまう事故物件は、切実な問題なのである。

 

R65不動産の山本さんは、

高齢者への賃貸は「貸したいけど貸せない」状況

だという事がわかり、さまざまな策を講じようと動き始めていた。

そのうちのひとつが、東京ビッグサイトなどで行われている展示会での講演への参加である。その講演会では空室対策に悩む大家さん向けに、どのように孤独死対策に臨むべきかを説いていった。

 

さらに山本さんは孤独死対策として、別の手も仕掛けようと動いていた。その秘策の打ち合わせに訪れたのが滋賀県甲賀市にあるNECライティングの研究所。そこで作られていたのが、特殊なセンサーを取り付けたシーリングライトである。

実はこのシーリングライトは熱を感じるセンサーがついており、住人の異常を事前に察知する事ができる仕組みになっており、インターネット回線を通して大家がその状況を知ることができる。

現在、実証実験をすすめており、2018年春の発売に向けて改良を進めていく予定だという。

<イメージ:NECライティング CrossFeel>

 

 

高齢で病気持ちの宇根秀夫さんの新居を探していたR65不動産 の山本遼さんは、高齢者に理解のある物件をなんとか探すことができた。前の住まいから1分の場所のため、以前までの暮らしと同じ暮らしができそうだという。

 

 

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税理士が後継者探し!結婚支援ビジネス

 

石川県金沢市の創業190年のアメ屋:俵屋。

棒に巻かれた「じろあめ」という飴がこのお店の名物品。この味を求めてわざわざ遠くからやってくるひともいるという。


じろ飴の原料は蒸した米と大麦の粉。添加物は一切使用していない。それらを独自の比率で混ぜ合わせ自然な甘みを引き出す。季節ごとに飴の固さまで調整している。代々受け継がれた職人技で飴が仕込まれていく。

現在の当主は6代目の俵秀昭さん。いま、老舗ゆえの悩みを抱えていた。工房を取り仕切るのは、長男の俵秀樹さん(42歳)だが、未だ独身。次の俵屋をしょって立つ予定の人間が独身で後継者が見込めないのである。

飴作りの他、営業や経理などすべてのやりくりを抱え無くてはならない当主の重責は、パートナーの支えが非常に重要であると考えている。

 

そこで、俵秀樹さんが相談したのは、税理士の畠嘉伸さん。畠さんは畠&スターシップ税理士法人の代表を務めている。いくつもの取引先から縁談が来ているため、企業の後継者を対象とした結婚支援ビジネスを始めたのである。

 

税理士の畠さんは、俵屋の跡継ぎである長男の縁談相手として田中さん(仮名)という女性を選んだ。

田中さんの実家は神奈川県の青果店で、市場で仕入れを行う父親をこれまで手伝ってきた。実家で家業の切り盛りを手伝ってきた田中さんであれば、老舗の切り盛りもやり過ごせるのではないかと考えたのである。

 

お見合いは石川県金沢市で2日間に渡って行われた。1日目の夜に初めての顔合わせとして夜の食事をともにし、2日目に実際の俵屋にて、仕事場を見学し、嫁入りした状況を想像してもらうようにした。

 

今回お見合いした田中さんは、老舗の俵屋の重みを実感し今回は辞退となってしまった。

しかし、6代目当主俵秀昭さんは、今回は結果的にダメだったが、続けていくことで良い縁談があるかもしれない…と今後も続けていく姿勢を見せている。

 

 

 

「ひとりで暮らす」その意味合いは今と昔で大きく変わりつつある。積極的にひとりで暮らすことを選ぶひとも増えてきている。一方でそうした時代の流れに社会や人々の考えがついてきていないというのも事実です。

どんな生き方を選んでも不安なく人生を過ごすことができる。暮らしを支える発想が求められているのかもしれない。