[未来世紀ジパング]( 日立造船 / 日本磁力選鉱 ) ゴミは”カネ”なり!– 2017年10月2日

未来世紀ジパング
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年10月2日放送の未来世紀ジパングは「ゴミは”カネ”なり!」と題してゴミ焼却先進国の日本の技術が途上国でのごみ問題解決に一石を投じているその具体的内容を紹介する。

 

ゴミと一言で済ましてしまえば、それはゴミでしかないのだが、ゴミを”有効な資源”さらにそれを”カネ”と考えれば、ゴミの見え方も変わってくるかもしれない。

今回は、ゴミをリサイクルし、町おこしをしているベトナムの村を取材。

確かにその村はゴミばかり、しかしその向こうに豪邸が立ち並ぶという奇妙な光景が。また、現代のゴミとも言われる「電子ゴミ」の争奪戦の様子をフィリピンで取材した。

 

ゴミはカネなり

 

日本のゴミの経験がベトナムで活かされる:日立造船の焼却発電プラント

 

大阪市環境局舞洲工場
大阪市環境局舞洲工場

 

東京都江東区にある夢の島。敷地面積は東京ドーム約9個分の面積の中にバーベキュー場や熱帯植物園などがある。いまでは休日に家族連れで賑わっているが、当初はそんな状況ではなかった。1957年に東京都の生活ゴミの埋立地として利用が開始された。

特に当時は、ゴミの焼却が間に合わずに夢の島に移動させるしかなかった。それによって、夢の島の周辺ではハエが大量に発生し、地域住民にとっては大きな迷惑になっていた。

そこで、1965年に夢の島焦土作戦を決行。消防士・自衛隊が夢の島のゴミに対して重油を巻き、焼き尽くすことにした。これによって、臭いの問題やハエの問題を徐々に解決していった。

 

こうした経験は、途上国の抱える問題も解決できる良い経験となっている。

 

ベトナムの首都、ハノイではゴミの回収人と呼ばれる人が現れている。ゴミの回収人は街を自転車で徘徊し、ダンボールや空き缶、ペットボトルなどを現金で買い取っている。

こうしたゴミはリサイクル業者が高く買い取ってくれるのだという。

こうしたゴミをリサイクル業者に売却して儲けるリサイクル村がベトナム全土でいま3,000ほどあるという。そして、それぞれの村ではダンボールを専門にしているところもあれば、ゴムやバッテリー、羽毛など専門分野が村によって異なる。

ベトナムの平均年収が約20万のところ、例えばプラスチックは1袋3,000円で買い取ってもらえるというから驚きである。

 

しかし、ゴミの中でもリサイクルに向いてないものも当然ある。そうしたゴミは燃えないものも燃えるものも分別されずに捨てられており、焼却が追いつかないほどなのだという。

そんなゴミに興味を持っている日本企業が日立造船である。しかしなぜ造船会社がゴミに興味を持っているのだろうか。

実は日立造船、船舶不況の煽りを受けて2006年に造船事業から撤退しゴミビジネスに進出しているのである。大阪では有名なごみ焼却施設”大阪市環境局舞洲工場”は日立造船が作ったものである。日立造船は1965年に日本初のゴミ焼却発電施設を建設して以降、ゴミ焼却ビジネスで国内トップクラスを誇っている。

 

日立造船 の山崎裕議さんがベトナムを訪れていたのには、ベトナムでのゴミ焼却ビジネスをはじめていたからである。日立造船 がつくった廃棄物焼却発電プラントは日本とベトナムの国家プロジェクトで、2017年4月から実証運転が始まっている。

ベトナムでは、カネにならないゴミは埋め立てる…というのが常識的な考えとなっている。その考えを廃棄物焼却発電プラントは変える役割を担っているのである。

現在のところ、このプラントでは、注射器などの医療機器や企業から出るゴミを焼却している。そして、もうひとつ焼却の際の蒸気を利用して電気を発電している。発電した電気は最大で約5,000世帯分の発電量となる。

 

 

 

 

ゴミの3Rとは?ゴミ焼却の先進国日本

 

ゴミの議論で欠かせないのが3Rである。3Rとは、Reduce(減らす)、Reuse(また使う)、Recycle(再生)を指す。特に海外ではこの考え方が有名だが、まだ日本では馴染みが少ない。

 

【世界のごみ排出量】

1位 アメリカ
2位 中国
3位 ロシア
4位 ブラジル
5位 ドイツ
6位 日本

 

日本のゴミ輩出量は約4,500万トンとなっており、計算上だと1人1日あたり1キロほどゴミを出していることになる。その内訳としては、生ゴミが41.5%、紙類は34.2%、その他という構成になっている。

 

スウェーデンはゴミのリサイクル制度がすすんでおり、缶やビンなどはデポジット制度が設けられている。デポジット制度とは、飲料品のビンや缶などは購入時に少し上乗せされた価格帯になっており、それを店に返却すると預り金が戻る仕組みである。

 

 

日本は先進国の中でも特にゴミの焼却技術がすすんでいる国で、それは日本という国の国土が狭いことに起因する。ゴミは焼却するとおよそ20分の1になる。日本におけるゴミ焼却施設の数は1,141基あり世界でダントツの基数である。

 

 

 

 

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セブ島が抱えるごみ問題

 

フィリピンのセブ島と言えば、観光地として有名であり、まさに楽園のようなキレイな海が一面に広がる。日本人にも人気の観光地である。しかし、実は裏の側面を持っている。実はゴミの埋立地が非常に増えており、環境汚染の温床となっているのである。



さらに…街中では経済発展に伴う電子ゴミ(PCのキーボードや冷蔵庫、ブラウン管テレビなど)が増えている。プラスチックなどに比べて電子ゴミはお金になることが多いため、不正な取引が横行し、さらなる環境破壊をもたらしている。

セブ島 ゴミ
セブ島 ゴミ

 

中でも特に電子基板は高値で取引されており、3.5キロで約1,500円ほどで取引されている。この1,500円といえば、フィリピン人の2日分の日給にあたる。

電子基板についている金を取り出すことで、それがお金になるのだという。電子基板に塩酸と硝酸を混ぜ合わせた王水という液体をかけ、液体に溶け出した金を煮沸し、金を取り出す。

1.2グラムほどの金で約5,000円ほどの価値になるのだという。

しかし、煮沸時に出る煙は有毒ガスであるし、金を溶けさせるための王水も有毒、金を取り出した基盤は用済みとなりゴミ山の中に捨てられる。どれも環境破壊を引き起こしている。

 

この自体にセブ市役所も頭を悩ませていた。そこで声がかかったのが日本磁力選鉱株式会社である。

福岡県に本社を置く日本磁力選鉱株式会社はリサイクルの世界では非常に有名な企業である。有名になったきっかけは、家電を細かく素材ごとに分別できるという画期的な装置を持っているからである。

 

セブではいったいどういった電子ゴミが多いのだろうか。例えば、テレビ。フィリピンでは約2年前に地デジ化が行われた関係で、いまブラウン管テレビのゴミが増えている。

 

 

 

日本でも注目される電子ゴミ

いま、日本の電子ゴミで最もホットな話題が、東京オリンピックである。2020年の東京オリンピックで使うメダルの材料を携帯電話などから出る金やその他金属で作ろうとするプロジェクトをスタートさせた。

メダル協力ボックス
メダル協力ボックス

 

金メダルは、1つあたり最低6グラムの金を使うと決められているため、1つの金メダルを作るのに最低300台の携帯電話が必要になる計算である。

 

1回のオリンピックで必要な金メダルの枚数は1,600個〜1,700個と言われており、単純に計算すると携帯電話が50万台ほど必要になる。

 

 

 

 

スラム街で役立つペットボトルの使い方

 

フィリピン、マニラ郊外のスラム街では、電気も通ってない地域がたくさんある。そこでゴミを活用したアイディア商品がある。それがボトルライトと言われる、ペットボトルを活用した灯かりである。

ボトルライト
ボトルライト

ペットボトルに水を入れ、漂白剤をキャップ2杯分ほど入れることで水が日持ちし濁らなくなる。これにより、家の中に自然光の光が広がり、人々の家の中での生活を便利にしているのである。

 

 

さらにペットボトルがこどもたちの命を救うのにも役立っているのだという。

それが蚊取りボトルである。この蚊取りボトルは、少し前に日本でも問題になったデング熱という伝染病を媒介するヒトスジシマカ対策に利用される。

蚊取りボトルは1.5リットルのペットボトルを半分に切り、底のほうに水を入れ、そこに砂糖をおおさじ3杯ほど入れる。

さらにパンの発酵などに用いるイースト菌を入れることによって蚊が好む二酸化炭素を出すようになる。その半分のボトルに切った呑口側のボトルを逆さにしてテープで止める。こうすることによって、入ってきた蚊が出て行きにくいようにするのである。

最後にそれを黒い紙で包むことで、暗い場所や黒いものを好む蚊をおびき出すのである。

いまや、スラム街に住む人たちにとって欠かせないものとなっている。

 

この蚊取りボトルによって、デング熱への感染率は半分以下に低下したのだという。