こんにちは。ひとりで.comです。
2017年10月14日放送のNEC presentsミライダネは「騒音がなくなる!?ミライ技術」。
普段の生活で近隣トラブルの一番の原因となっているのが、 騒音問題。誰もが経験ありますよね・・・そんな生活の困りごと「 騒音」を解決してくれる技術に今夜はフォーカスします。
野外コンサートの音漏れまでも無くす“音のプロフェッショナル” が立命館大学の西浦敬信教授。取り組むのはこれまでのスピーカーと違い、 音が広がらず狙ったところだけに届く超音波スピーカー、 もうこれでヨソ様に音が漏れて迷惑をかけることは無くなるかも・・ ・ さらにざわついた中でも聞きたい音をキャッチできる初公開のマイクも登場!
1秒間に500万コマを撮影する驚きの世界とは!
騒音問題が解決する魔法のスピーカー
ご近所トラブルの原因の約31%が騒音、15%がペットの排泄や鳴き声など音に関するトラブルが世の中には多い。
毎年9月に京都の梅小路公園で行われる音楽イベント「京都音楽博覧会」。メンバーが全員京都出身の音楽バンド「くるり」が主催し今年で11年目となる。
この会場、周囲が住宅街となっている。したがって、近隣から騒音問題が出ているのかと思い、近所の人にインタビューを行うと、年々騒音は減っているのだという。
単に音量を下げたということではないという。
2014年から京都音楽博覧会の騒音対策のエキスパートは立命館大学 情報理工学部教授の西浦敬信さん(43歳)。西浦教授は音と暮らしの研究をメインとしている。
ところで、スピーカーの音はどのようにして人間に聞こえているのでしょうか?
正解は、空気を震わせて、鼓膜まで音を伝えているのである。
立命館大学の西浦敬信教授が作っているのが、この常識を覆すスピーカーである。
小さなスピーカーが100個以上ついているこの超音波スピーカーは、音をまっすぐ鳴らすことができるのである。すなわち狙った場所にのみ音を伝えることができるのである。
その仕組は超音波の仕組みに隠されている。超音波は人間には聞こえない高い周波数の音を発しており、まっすぐ飛ぶという特徴を持っている。この超音波に音や声をのせて運ぶことによって狭い範囲にのみ音を飛ばすことができる。
さらに超音波には、音の波を引き寄せ合うという特徴を持っているため、スピーカの数が多ければ多いほど音が広がらずまっすぐ飛ぶのである。
この超音波スピーカーは、住宅街でのラジオ体操や行事、立命館大学の体育館における複数グループによるダンス練習などにも活用されている。
ただ、超音波スピーカーの技術は40年前から活用されており、駅のホームの音声や銀行ATMの音声ガイダンス、エスカレータのアナウンスなどでも既に使われている。
この超音波スピーカーは東京藝術大学にある美術館にも設置されている。
音をピンポイントで拾うことができる光レーザーマイクロホン
立命館大学の西浦敬信教授は23歳で音の研究を始め、ある思いが芽生える。それは騒音問題を解決し快適な暮らしを作りたいというものである。騒音問題自体は人が作り出したものであり、産業の発展が騒音問題を作り出した。そこで音の研究をすすめることでこの騒音問題を解決したいと考えているのである。
そこでいま西浦教授が研究を進めているのが光レーザーマイクロホンである。この光レーザーマイクロホンを活用すると離れた場所からでも音を拾うことができるのである。
1秒間に500万コマ撮影できる超高性能カメラを活用し、光の当たっているスピーカーの振動を撮影し音に変換するという仕組みとなっている。
この技術を活用すると、今後は、雑踏の中でピンポイントで人の会話が聞こえるようになる。