こんにちは。ひとりで.comです。
2017年10月21日放送のNEC presentsミライダネは「名刺管理で変わるビジネス」と題して、「早く言ってよー」のCMで有名なSansanの名刺管理サービスを特集します。
名刺は仕事に欠かせない重要なアイテム。同時に「管理しきれない」と扱いに困るモノ。そんな名刺を実に簡単に管理できる画期的なシステムが誕生した。「早く言ってよ」のCMで話題の企業、Sansanの「名刺管理システム」がそれ。
名刺をスキャンするとネット上にその名刺情報が保存され、パソコン、スマホで何時でも何処でも見ることができるという優れもの。作業効率が上がるのは勿論、社員全員の貰ってきた名刺が一括管理されるので人脈も共有できる。
既に6,000社もの企業がシステムを導入。ビジネス・チャンスを作るツールとしても重宝されているという現場に密着。さらに情報のデータ化に、意外な方法を考案。個人情報を厳重に管理し精度を高めることに成功した。その驚きの技術とは?
早く言ってよ〜!名刺管理のSansan
名刺の起源
皆さんは名刺の起源をご存知でしょうか?世界最古の名刺と言われているのは、1,800年前の中国の武将・朱然の木の名刺。当時は、相手が留守だった時に玄関先に置いていく、いわゆる不在票のような使われ方をしていたという。
日本では、明治以降、政治家が名前を覚えてもらうために使い始めたと言われている。総理大臣をつとめた大隈重信や推理小説で有名な平井太郎(江戸川乱歩)のものも残っている。
明治時代と同じ方法で名刺を作っている企業が銀座にある。その企業は中村活字。当時のままの活版印刷を行っており、機械で紙を押し付けた跡が”温かみがある”と根強い人気を誇っているとのこと。100枚で8,000円となかなかの値段。
名刺管理のSansan
日本人にとって欠かせない名刺だが、その管理方法に悩んでいる人も多い様子。1年も経つとどこにしまったか忘れてしまい、商談のチャンスも逃してしまう人も多いとのこと。
そんな名刺管理をデジタル化した企業がSansanという企業である。Sansanと言えば、以下のCMでも有名。
設立10年のSansanの名刺管理サービスは既に6,000社以上がサービスを導入している。
Sansanの名刺管理サービスでは、名刺をスキャンするだけで社員全員の名刺情報を共有することが出来る。スキャンするだけで、名刺に記載してある文字情報が全てデジタル化されるため、検索をすることもできる。
さらに名刺交換した時に相手と話した家族構成や趣味、誕生日なども加えることができる。データ化された名刺は社員に共有されいつでも見ることができる。
例えば、どこかの企業に営業をかけたい場合、既に面識がある社員を見つけ、その社員から紹介してもらうといったことも可能になる。さらに異動などで部署名や連絡先がかわったとしても自動でその情報をアップデートしてくれるため、常に最新情報を見ることができる。
極めつけは組織図。社員の情報を共有することによって、その企業の組織図を作ってくれるため、どういった部署があるのかなど、社員同士で一目瞭然となるのである。
このサービスを考えたのが、Sansan創業者の寺田親弘社長。創業のきっかけは商社に勤めていた寺田親弘さんのとある経験に基づくものだという。
商社時代、とある商品を飲料メーカーに紹介したいと思った際、なんとか商談の機会をもうけたが、その商談の際
御社だったら◯◯さん知ってるよ
と言われ、その◯◯さんは隣の隣の席の人だった。その人に聞いてみると、
言ってくれたら紹介したのに
との反応。それこそ「早く言ってよ」
という状態だったという。
北九州市役所での事例
福岡県北九州市の北九州市役所でもこのSansanを導入している。出先から帰ってきたら、真っ先にSansanのスキャナーに名刺を入れデータ化することが日課になっている。
北九州市役所の職員、三浦一将さんは、地元の企業に地元の学生を採用してもらおうと斡旋する仕事を行っている。この日、訪問予定のビープラッツさん。三浦さんはこの企業に伝手はなかったが同じ部署の同僚が既にビープラッツさんと伝手があったため、事前に情報を入手することができた。
三浦さんは、初対面だったにも関わらず、事前に情報を仕入れていたこともあって、商談はとんとん拍子に進み、地元の学校を一緒に訪問することで合意を得ることが出来たのである。
Sansanには、名刺の情報だけでなく、打ち合わせの内容も記載できる。これまでは、紙で管理していたため、この情報がデータ化でき、それが名刺に紐付いているとあって、業務が大幅に効率化されたのだという。
Sansan:名刺のデータ化の裏側
Sansanのオフィス内にあるオペレーションセンター。この中では、なんと手作業にて名刺情報がデータ化されていた。
名刺の情報をデータ化するのには、OCRという自動化技術が既にあるが、この技術はまだまだ100%の精度ではない。
特に名刺の場合は、デザインや文字の種類などがバラバラであること、そして情報が1文字間違っているだけで使い物にならない、といった特徴をもっているため、自動化にはむいていないのだという。
その為、今でも手作業によるデータ化が行われているのである。
しかも、このデータ化の方法がユニーク。手作業で入力する人に個人情報がバレてしまわないように、名刺をいくつかのパーツに分割し、苗字のみ・電話番号の一部、住所の一部と分けた状態で手入力を行うオペレータに配布し、その情報を入力していくという仕組みをとっている。こうすることによって、オペレータに個人情報が伝わらない様になっているのである。