[ガイアの夜明け] ( ポジティブドリームパーソンズ / アチハ / 東急電鉄 ) 走れ!「レトロ」大作戦 – 2017年10月17日

ガイアの夜明け
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年10月17日放送のガイアの夜明けは「走れ!「レトロ」大作戦」と題して地方に眠るレトロな施設やモノを復活させ後世に、そして外国人観光客の誘致に使う企業の活動を紹介する。

 

全国各地で新たな施設や名所が誕生しているが、オープン当初は物珍しさもあって人がやって来るが、すぐに飽きられ集客に苦戦する。

各施設は移ろいやすい人の気持ちを長く引き留める方策に頭を悩ましている。そんななか、昔からある建物やモノを活用したり、アレンジすることで集客の目玉にしようという動きが出てきている。古いものこそ新しい。

〝レトロ〟を武器にこの秋、勝負をかける取り組みを追った。

 

 

走れ!「レトロ」大作戦

 

大阪城の天守閣を間近に見れる新たな観光スポット

 

大阪のシンボル大阪城。年間250万人が訪れる人気の観光スポットである。大阪城公園の一角にある”旧陸軍 第四師団司令部庁舎”。1931年に建設された歴史的建造物である。戦後の1960年から2001年までは大阪市立博物館として活用されていたが、それ以降は使われていなかった。

この施設、2017年10月19日にザ ランドマーク スクエア オオサカ としてオープンする予定である。このリニューアルを担当するのは、ポジティブドリームパーソンズという企業。結婚式場やレストランなど40店舗以上を運営する急成長中の企業である。

大阪市のコンペで勝ち、リニューアルを担当することとなった。

 

秀吉の黄金の茶室をイメージしたBarや秀吉が好んだという海の幸をふんだんに使った料理、朝鮮半島への出兵時に鯛を送ったという故事にちなんだ魚料理など、大阪城にちなんだメニューを考案した。

 

そして、この施設の最大の目玉が屋上である。屋上に出ると天守閣が目前に迫る絶景がそこにはあった。

ランドマークスクエア オオサカ
ランドマークスクエア オオサカ

 

 

 

蒸気機関車デゴイチ(D51)を展示物ではなく実際に動かしてしまう

 

和歌山県有田川町は古くからみかんの産地として知られている。その公園の一角に蒸気機関車が展示されていた。

 

この蒸気機関車を展示するだけにとどまらず、実際に動かそうとする仕掛けを行う人物がいた。

 

それが大阪府住之江区に本社を構える運送会社のアチハという企業である。従業員は85人。このアチハという企業は、特殊なものを運ぶ事に特化した運送会社である。中でも多いのが車両の運送である。年間300台もの車両を国内はもとより海外にも運んでいる。

 


アチハの創業は大正12年。他が運べないことを利点に90年生き残ってきた。

そんなアチハがいま手がけ始めた新規事業がSLレンタル事業である。全国どこでもSLを運び、そこに線路を敷きSLを走らせるというのである。運搬から線路の敷設、運転士までセットで1ヶ月2,000万という価格設定をしている。

SLを走らせるのには数億円かかるのが常識であり、それを覆そうというのである。アチハはこの為に、SLを個人から買い取ったのである。

 

40年以上眠っていた機関車を再び動くようにしなければならない。

 

 


和歌山県有田川町の蒸気機関車は無事走行することができた。8月と9月の土日だけで述べ2,000人が乗車体験に参加した。さらにこのイベントの最大の特徴は蒸気機関車を6,000円で運転できるということであった。今回は定員に対して4倍もの応募があった。

 

 

 

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利用客アップに東急電鉄の招き猫大作戦?

 

東急電鉄は渋谷を中心として、首都圏に8つ(みなとみらい線を含めると9つ)の路線を持つ鉄道会社である。

東急電鉄 路線図
東急電鉄 路線図

 

2017年8月23日、利用客を増やすための会議が東急電鉄本社で行われていた。考えていたのは渋谷を訪れる外国人観光客を東急沿線に乗ってもらうことである。そこで、会議に招いたのがハバーという会社の社長:紀陸武史さん。

ハバーは外国人観光客と日本の学生を結び、交流を深める”トモダチガイド”というウェブサイトを運営している。外国人には、生の日本の情報が得られると外国人から人気となっている。

この会議では、紀陸社長から、東急沿線の豪徳寺が人気であると教えてもらった。豪徳寺は東急世田谷線沿線にあり、招き猫の発祥の地とされる寺で数多くの招き猫が祀られている。この招き猫がかわいいとSNSでも人気なのだという。

 


他にも隠れた人気の場所が見つかるのではないかと沿線を探索していると、いくつもの候補が見つかった。

東急世田谷線は、三軒茶屋から下高井戸までのおよそ5キロの区間に10の駅があり、それを2両編成の電車で結んでいる。この沿線沿いには昭和の古き良きレトロ感のある町並みが多く残っている。

例えば、上町の駅周辺には狭い住宅地に電線が走っている光景があふれており、その光景が外国人からは日本的に映るのだという。

また隣の宮の坂駅には徒歩1分のところに世田谷八幡宮がある。世田谷八幡宮は荒武者として名高い源頼家ゆかりの社で開運のパワースポットとして有名である。そして、江戸三大相撲が行われていたことでも有名で、土俵もあるため、外国人の注目をあつめることができるのではないかと考えたのである。

 

2017年9月、利用客アップに向けて戦略会議が開かれ”招き猫大作戦”というテーマが決まった。

 

今年は世田谷線の前身である玉川線が開通して110年ということもあって、招き猫で世田谷線をラッピングしようと考えていた。


さらに外国人観光客用の英語のパンフレットや、ハバー のトモダチガイドでは、世田谷線沿線を紹介するページを作成し、このプロジェクトを後押ししていた。

 

 

懐かしさを感じさせる建物や風景は、その時代を経験したことがない世代や外国人でも心動かされる魅力があるようです。そんなレトロな風情が、東京や地方を問わず日本にはまだ残っている。古きものに価値を見出す、こうした取り組みは今後も増えていくのではないでしょうか?