[カンブリア宮殿] ( ファミリーマート ) 王者セブンを追撃!ファミマ大改革の全貌 – 2017年11月02日

カンブリア宮殿
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年11月02日放送のがっちりマンデーは「王者セブンを追撃!ファミマ大改革の全貌」と題してファミリーマート社長 澤田貴司(さわだ たかし)さんが登場します。

 

何だか突き抜けた感じのテレビCM「ファミチキ先輩」に、「ファミ横商店街」…ファミリーマートが今、変貌を遂げようとしている。

コンビニ業界で長らく3位が定位置となっていたが、サークルK・サンクスと経営統合、店舗数の上ではローソン を抜き、王者セブンを追撃する。

改革の陣頭指揮を執るのが、就任して1年の社長、澤田貴司さん。過去にいたユニクロで柳井社長から後任にと期待された男が、商品力強化、ブランド統合、働き方改革と、猛烈に動き出した。新生ファミリーマートの大改革の全貌を追う。

 

 

王者セブンを追撃!ファミマ大改革の全貌

 

スイーツに力を入れるファミリーマート

 

ファミリーマート
ファミリーマート

 

東京新宿の路地裏に知る人ぞ知るスイーツの名店がある。それがケンズカフェ東京である。商品はたった1種類にもかかわらず予約は1ヶ月待ち。世界最高峰のチョコレートメーカーがこの店のために調合した特別なチョコを使用している。

1日限定300個の究極の1品である。それがガトーショコラである。食べログの全国人気チョコレート店5年連続1位となっている。その値段は1個3,000円である。

そんなガトーショコラがファミリーマートとコラボレーションして生まれたのがショコラタルトである。名店の味がコンビニで食べることができるのである。

ファミリーマートは実はスイーツに力を入れており、最近人気なのがダブルクリームサンドである。ふわふわ食感の生地にカスタードと生クリームを混ぜ込んである。さらに男性に人気なのが窯出しプリンで、1ヶ月で約100万個も売れるという。

 

2016年9月、ファミリーマートとサークルKサンクスが経営統合を発表し全国5,000店舗のサークルKとサンクスがファミリーマートに転換する予定となっている。これによって、コンビニ業界でも2位にアップし、1位のセブンイレブンを視界に捉えている。

1位 セブンイレブン 1万9,851店
2位 ファミリーマート 1万7,921店
3位 ローソン 1万3,450店

(2017年8月末)

 

 

ファミリーマートのファミチキは2006年発売以来、累計10億個を販売してきた。このファミチキで最近変化があったと話題になっている。2017年6月から流れているCMでは、「ファミチキ先輩」というキャラクターが登場している。

そのモデルとなっているのが、ファミリーマート社長の澤田貴司さん(60歳)である。ファミリーマートは年間売上3兆円、国内スタッフ20万人のマンモス企業である。攻勢に出るファミリーマートはライザップとコラボレーションしたスイーツやパスタを出したり、ファミ横商店街というホットスナックを出したりし、レジ横の売上は前年比20%増となっている。

 

 

異色の経歴:澤田貴司社長

 

ファミチキ先輩
ファミチキ先輩

 

従来のファミマのイメージを変える澤田貴司さんは異色の経歴の持ち主である。

1981年、上智大学を卒業後、伊藤忠商事に入社する。イトーヨーカドー担当となり、鈴木敏文社長とともに、1990年代前半にアメリカのセブンイレブンの再建を手掛けた。その際、流通業にみせられ、1997年に伊藤忠商事を退社する。

そして流通業を学ぼうと飛び込んだのが、ユニクロである。1998年にはファーストリテイリングの副社長に就任しフリースブームの立役者となった。ファーストリテイリングの柳井正社長からは次期社長の要請を受けていたが、独立を希望し、2005年に経営支援会社のリヴァンプを設立した。そこでは、ロッテリアの再建やクリスピークリームドーナツの日本上陸を支援した。

こうした手腕を買われ、古巣伊藤忠商事からの要請もあり、ファミリーマートの社長就任に至ったのである。

 

そんな澤田貴司社長が心がけているのが、徹底した現場主義である。社長就任から1年余りで300店舗をまわっている。

 

 

 

セブンイレブンを追随!商品力で勝負

 

 

セブンイレブン追撃の鍵はなんといっても商品力。コンビニ1店舗あたりの日販はセブンイレブンが65万7,000円に対して、ファミリーマートは52万2,000円と大きく差をあけられている。そこで、この冬商品の刷新を行っている。

特に中華まんに関しては、コンビニレベルではなく、中華街レベルだと豪語する。そんな新しい中華まんは、井村屋とのコラボレーション。井村屋は約20億円を投資して巨大なラインを新設した。

さらにこの冬大刷新したのが、中華まんの売上No.2のピザまんである。通常のピザまんをよりおいしくしたプレミアムピザまんを開発。これまでにはなかったベーコンをふんだんに使ったピザまんをリリースした。

 

 

 

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社長直轄で取り組む業務改善

 

澤田貴司社長になってから、毎週本社で行われているのが店舗の業務を改革する会議である。例えば店舗運営用に用意されているマニュアルは、1,000ページにも及ぶという。これに対して、澤田社長はダメ出し。1,000ページもあるマニュアルは誰も読まない…店舗の人でも読めるようにシンプルに100ページほどに変更するように指示が飛んだ。

店舗の改革に力を注ぐのにはわけがあった。それは社長就任前に3週間ほど店舗研修を行った澤田社長は、店舗業務の煩雑さを身をもって学んだ経験があったのである。

そこでファミマの働き方改革がはじまった。特に店舗のメンバーが大変なのが食品の撤去作業である。1日6回、消費期限の2時間前に撤去をするのが決まりである。以前は、消費期限欄をひとつひとつ確認していたため非常に時間がかかった。それを今は記載の仕方を改善し、「いつの何時に撤去しなければならないか」を記した表示をすることによって作業時間が半減したという。

さらに宅配便の受付について、以前は受付方法が複雑でクレームの原因になっていた。しかし、バーコードで読み込んで処理できるようにした結果、クレームが減少したのだという。

しかし、澤田社長はもっと根本的な解決を行いたいと考えていた。

 

そのきっかけは、全加盟店を対象に行ったアンケートにあった。5,217人が回答してくれたアンケートにはその8割が人手不足に陥っていると回答している。

そこで、ファミリーマートでは、人材不足解消策をいくつも打ち出している。例えば、週2回、2時間から勤務可能なパートや、主婦向けの採用説明会の実施などである。

ファミリーマートでは今後、主婦スタッフを10万人にしようと計画しているという。