こんにちは。ひとりで.comです。
2017年11月20日放送の未来世紀ジパングは「ニッポンの餃子が世界を平和にする!?」と題してフランスで流行する意外な日本食を特集します。
いまや世界どこに行っても食べられる「日本食」。しかし、その様相は、変わりつつある。現在パリで沸騰しているのが・・・「餃子」と「お好み焼き」。
もちろん、美味しいから人気なのだが、パリで人気なのは、他にも理由が。それは、「餃子」も「お好み焼き」も、”中に色々なものが入れられる”から。欧州の中でも、特に移民、難民問題で揺れるフランス。
イスラム教徒なら「豚」はダメ、インド系なら「牛」は食べないが、餃子もお好み焼きも、中に入れるものを変えるだけで、様々な宗教、人種にすぐに対応できる。
日本食がいま、多民族国家・フランスを平和にする!?
ニッポンの餃子が世界を平和に!
柔軟なアレンジができる餃子がフランスで人気に!
毎年行われる浜松と宇都宮の闘い。それが餃子である。一般家庭の消費額を2つの都市が争っている。餃子といえば宇都宮…が一般的であったが、ここ3年は静岡県浜松市が3年連続の1位となっている。
しかし、2017年の中間発表では、宇都宮が浜松を抜いてトップとなっている。そしてこの2つの都市以外でさらに餃子を盛り上げているのが、外国人である。日光に観光に来る外国人が宇都宮により餃子を食べるというのが流行っているというのである。
フランス、パリ。ここで行列ができるほど繁盛しているのが餃子店である。このお店では1日2,000個の餃子が出るのだという。お店の名前はGYOZA BAR。5年前にオープンしたが、今ではすっかりパリの馴染みの店となってしまった。
今まで餃子は少し変わったオシャレな食べ物であったが、今ではすっかり大衆料理として定着しつつあるのである。実はそれにはフランスが抱えるある問題が関わっている。
それが宗教上の理由である。世界には牛や豚の摂取を禁止している宗教がある。しかし、餃子は中に入れるものを変えれば誰でも食べることができる。いかようにもアレンジできる、それが餃子である。
フランスはヨーロッパの中でも様々な民族・宗教の人が集まる国である。それが時として大きな問題を起こす。2年前のパリ同時多発テロでは移民2世が犯行に加わっていたことでも話題となった。今年行われたフランス大統領選でも国民戦線のマリーヌ・ルペン氏とエマニュエル・マクロン氏の戦いで移民問題が選挙の大きな焦点となった。
こうした人種のるつぼであるフランスだからこそ、アレンジがきく餃子がうけているのである。
そんなフランスに餃子製造機を卸している日本企業がある。それが東亜工業という企業である。この東亜工業は静岡県浜松市にある。実はこの企業、創業54年、社員約50人の日本が誇る餃子製造機メーカーなのである。国内シェア70%を誇るが、最近、海外からの発注が相次いでいるのだという。
小型の餃子製造機の製造数は年間約250台で、そのうち50台は海外向けだという。オーストラリアやアメリカ、フランスなど海外での餃子ブームが巻き起こっていたのである。
フランスでも人気のオタフクソース
フランスで人気沸騰の日本食料理店:アツアツ。いったい何のお店なのか?カウンターで振る舞われていたのが、お好み焼きである。目の前で焼いてくれるスタイルは非常に珍しい。このパフォーマンスに見せられ、連日パリっ子が訪れている。
お好み焼きの具は餃子同様、豚・鶏・シーフード・野菜と好きな具を選ぶことができる。それ以外にもソースが非常に人気なのである。
ここで使われているのが、日本のオタフクソースである。
オタフクソースはトマト、りんご、たまねぎなどの野菜や果物を中心に何種類もの香辛料や醤油、お酢などをまぜ、中東などで取れるナツメヤシの実、デーツを使い作られる。
フランス人のオタフクソースの使い方はちょっと変わっていた。その使い方が、ごはんにオタフクソースをかけて食べる食べ方である。
実はこのソース、もともとはイングランドが発祥だと言われている。ウスターソースはイングランドのウスターシャという地方で生まれたため、ウスターという名前がついているのである。主婦が余った香辛料や野菜、りんごなどをまぜて、ツボに入れていたらそれが発酵してソースになったのだという。
オタフクソースは、お店や食べ物によってその作り方を変えており、2,000種類ものレシピがあるのだという。
パンの国フランスで受けいられる焼きそばパン
さらにフランスで人気なのが、”惣菜パン”である。惣菜パンとは、焼きそばパンやコロッケパンなどのことである。さらに、フランスでは、餃子パンやからあげパンなどあまり日本では見かけないオリジナルのパンも人気となっている。
この惣菜パンで人気のお店、小野さんという日本人が経営している。小野さんは日本食レストランで成功しており、2号店を作ろうと物件を購入したところ、契約した物件は元々パン屋で、フランスの商習慣としてその場所ではパン屋しか営業できなかったのである。
そこで、小野さんは、日本風のパン屋をやってみたら面白いのではないか、と考え2010年にアキブーランジェリーをオープンさせた。新たしいものに敏感な若者を中心にやわらかいパンがウケたのである。