[未来世紀ジパング]( マーシャル諸島共和国 )ミサイルが着弾する島~アメリカの知られざる兵器開発~ – 2017年11月27日

未来世紀ジパング
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年11月27日放送の未来世紀ジパングは「ミサイルが着弾する島 ~アメリカの知られざる兵器開発~」と題して北朝鮮情勢の裏でアメリカがすすめるミサイル実験について特集する。

 

北朝鮮情勢が緊迫した今年、アメリカは4回の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行っている。実はそのミサイルは・・・太平洋のある島国の近海に着弾していた。

いったいなぜ、そのようなことが起きているのか?北朝鮮とアメリカの狭間で揺れる小国と、知られざるアメリカの兵器開発。そこから日本の未来を考える。

 

 

 

アメリカの知られざる兵器開発

 

アメリカのミサイル実験場となっているマーシャル諸島共和国

マーシャル諸島共和国
マーシャル諸島共和国

太平洋にあるマーシャル諸島共和国。青い海に囲まれたこの国では日本のサッポロ一番ラーメンが人気となり、国民食となっている。

 

北朝鮮情勢が緊迫する2017年、アメリカは4回に及ぶ大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行っていた。この大陸間弾道ミサイルは、マーシャル諸島共和国の周辺に落ちていたのである。

マーシャル諸島共和国は1,200もの島々から成り立っており、それが弧を描くように連なっていることから、”真珠の首飾り”とも呼ばれている。マーシャル諸島共和国は人口わずか5万3,000人でGDPは約213億円(世界189位)の小さな国である。

 

このマーシャル諸島共和国の周辺がアメリカのミサイル実験場になっているのである。

 

 

アメリカの恩恵を受けるマーシャル諸島共和国

 

アメリカのミサイルが打ち込まれているマーシャル諸島共和国の住民たちはこの実状をどう考えているのだろうか。

  • ミサイルが飛んで来るところに行くわけじゃないので問題ない
  • もうミサイルには慣れた、雨みたいなもの

とあまり気にしていないようにも見える。

 

実は、こうしてミサイル実験を受け入れているのにはある理由があったのである。それがアメリカ軍基地での雇用である。マーシャル諸島共和国の近くには、ロナルド・レーガン戦略ミサイル防衛実験場があり、ここにはさまざまなレーダーが設置されており、そのレーダーで太平洋全域を監視できる状態になっている。

また、ミサイル実験の飛行データを収集し、精度向上に役立てているのである。このロナルド・レーガン戦略防衛実験場には現在、1,250人ものアメリカ人が暮らしている。そんなアメリカ人のために働いているのがマーシャル諸島共和国の人々である。

働き口がないマーシャル諸島共和国の人々にとっては、基地は重要な働き口なのである。マーシャル諸島共和国の最低賃金は時給約280円であるが、基地での仕事は780円と約3倍にもなるため、人気の仕事となっている。

 

さらにアメリカはマーシャル諸島共和国の国家財政の6割を負担している。町中のスーパーでは、アメリカの製品が並んでおり、支払いも米ドルとなっており、アメリカへの依存体制が見て取れる。

 

また、アメリカはマーシャル諸島共和国の人たちに対してある特権を与えていた。それが教育に対する特権である。マーシャル人は、アメリカの公立学校に対する授業料が無料なのである。その上、ビザなしで行き来できる仕組みになっている。

 

 

では、なぜマーシャル諸島共和国がミサイル実験場として選ばれたのであろうか。それは、アメリカからの距離が大きく関係している。

もともと、大陸間弾道ミサイル(ICBM)は旧ソ連とアメリカとの関係性の為に作られたミサイルで、アメリカとしては、旧ソ連までの5,500km以上飛ぶミサイルの精度を試さなければならなかった。

マーシャル諸島共和国とアメリカとの距離はおよそ8,000kmで実験場として非常に良い距離なのである。

さらに、マーシャル諸島共和国は完全な独立国ではあるのだが、自由連合盟約のもと、軍事権と財政権をアメリカが握っているのである。

 

 

日本の戦艦が実験とされたビキニ環礁

ビキニ環礁
ビキニ環礁

1946年、ビキニ環礁では、敗戦国ドイツや日本から軍艦が集められた。そこで行われたのが水爆実験である。その実験台の中には、旧日本軍の戦艦「長門」もあった。

そして、1954年には、実践的な水爆実験「ブラボー」が行われた。その威力は広島型原爆の1,000倍と言われている。

当時、ビキニ環礁近くを航行していたのが、第五福竜丸である。船員23人は”死の灰”で強い被爆をしてしまったのである。

実験の翌年、アメリカ政府は日本政府に約7億円を支払うことで政治決着させたのである。しかし、被害を受けていたのは第五福竜丸だけではなかった。それ以外のマグロ漁船も航行していたのである。実は、当時あの海域には約550隻もの漁船が航行したと言われている。

そして、その時期に水揚げされたマグロからは放射性物質検出されたのである。これらは原子マグロと言われ、日本中がパニックに陥った。

日本は、当時船員たちの被爆状況を検査した検査データに対して、そんなものは存在しないと秘匿していた。しかし、2014年日本政府はそのデータを開示。当時の船員たちは2016年にそのことに対して裁判を起こしたのである。

 

水爆実験「ブラボー」が行われた場所はブラボークレーターと言われており、その場所だけ今でも海の色が変わったままになっている。さらにその海域には今でも水爆実験に使われた約70隻に及ぶ戦艦がいまも沈んだままとなっている。

 

現在のビキニ環礁は、放射線も東京都同じぐらいにまで落ち着いている。しかし、当時定住していた住民は未だに戻ってきていないという。

そして、アメリカ政府は、このビキニ環礁でココナッツの木を植え、土壌内に放射線が残っていないかココナッツの実を採取して調べているというのである。この島で育ったココナッツは今でも放射性物質セシウム137が高濃度で検出されるのだという。

 

 

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アメリカがアラスカに迎撃ミサイルを設置

 

2017年7月、北朝鮮が発射した大陸間弾道ミサイルがアメリカに到達する威力があることが確認された。一方、アメリカ軍もある実験を行っていた。

マーシャル諸島共和国で打ち上げた仮想敵国から打たれた模擬弾に対して、カリフォルニアから迎撃ミサイルを打ち、模擬弾の迎撃に成功したと発表したのである。

 

アメリカは2017年11月にアラスカに迎撃ミサイルの基地を44基設置した。ここは地球を球体で見ると、北朝鮮からアメリカを直線で繋いだ際のルートとなる位置である。仮に北朝鮮から大陸間弾道ミサイルが飛んできた場合は、ここから撃ち落とそうと考えているのである。

さらに、北朝鮮の先には中国、ロシアも同じルートを通る可能性が高いため、各国に対する抑止力になると考えているのである。

 

2017年11月20日、9年ぶりにトランプ大統領は北朝鮮をテロ支援国家に指定した。こうして北朝鮮の退路を断とうとしているのである。