[ミライダネ] ( 歯髄細胞バンク ) 捨てていた歯で治療!? 驚きの可能性 – 2017年12月2日

ミライダネ
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年12月2日放送のNEC presentsミライダネは「捨てていた歯で治療!? 驚きの可能性」と題して、

 

40代以上の人の8割がかかっているという歯周病!

様々な病気の原因になると言われ、重度になると歯を支えるアゴと歯ぐきがダメになって歯が抜けてしまうほど・・・そんな歯周病を、自分の歯を使って治療するという新たな再生医療の試みが始まっています。

これまで捨てていた「乳歯」や「親知らず」の中にある歯髄細胞が、組織の再生に役立つのではと期待されているのです。さらにこの歯髄細胞は、歯だけではなく体の他の患部での再生治療に役立つのではと研究が始まりました。知られざる歯の秘密に迫ります!

 

捨てていた歯で治療!? 驚きの可能性

 

誰でもなる可能性がある身近な病気:歯周病

 

日本では40代以上の8割がかかっていると言われる歯周病。どんな病気で何が原因で起こる病気なのか…。

歯磨きの仕方が悪いと歯と歯茎の間にカスが溜まり、それが歯周病の要因となるのである。気づかないうちに進行していることも多いという。健康な口の人でも常に口の中には1,000億から2,000億の細菌がいるのである。

歯周病は進行すると顎の骨まで溶かしてしまい、支えを失い歯が抜けてしまう。歯周病の人の口の中には細菌が1兆個以上、唾液はネバネバの状態になっているのが特徴である。

 

歯周病は必ずしも高齢者の病気ではなく、若者でも充分に成りえる病気である。毎日しっかり歯磨きを行い歯垢を貯めないことが歯周病を防ぐ1番の予防法となる。

歯周病の初期であれば、歯科医にて歯垢を取り除くと改善できるが、骨が溶けてしまうと治療が難しくなってしまう。

 

しかし、近年では、骨を再生させる外科治療も発展してきているのだという。

 

 

 

これまで捨てていた歯から取れる歯髄細胞の可能性

歯髄細胞
歯髄細胞

こどもの頃、抜けてしまった乳歯を皆さんはどのようにしていただろうか。下の歯は天に、上の歯は軒下に…という事をしていた人も多いのではないでしょうか?

 

しかし、近年これまで捨てられていた乳歯を活用した治療法が研究されているのである。歯の神経である歯髄の中に含まれる歯髄細胞。この歯髄細胞を培養し冷凍保存し、それを活用しようというのである。

歯髄を保存しておく歯髄細胞バンクには現在数千人の歯髄細胞が保存されている。全国2,000件以上の歯医者と提携し、その歯医者を通じて申し込むことによって、約30万円で10年間歯髄細胞を保存することができる。

では、この歯髄細胞を何に使うのだろうか。

近年、よく聞く”再生医療”。この再生医療に歯髄細胞が使えるのだという。歯髄細胞には歯を成長させる細胞があると言われている。しかも、自分の歯から取ることができるため、安全だと注目されているのである。

 

大人でも親知らずなどから歯髄細胞を抽出することができ、それを活用して歯周病の治療を行うこともできる。歯周病にかかってしまった歯に歯髄細胞を含んだ薬を充てることによって、およそ半年ほどである程度治療が完了し、歯周病で溶けてしまった骨を再生することができるのである。

ただし、この治療は保険適用外の自由診療で1回の治療費は約3万円となる。

 

専門家によると、この歯髄細胞を活用した再生医療はまだ研究段階のため、今後研究がどんどん進むことによって、より一般的な治療として普及していくことが期待されているのだという。

 

 

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歯髄細胞が歯の治療以外にも使える可能性

 

歯髄細胞を使った再生医療の世界的権威が九州大学の山座孝義さんである。2000年、歯髄細胞に再生能力があることを初めて発見した研究チームのひとりである。

歯の治療以外の新たな可能性を模索している。今では研究も進み、歯の治療だけでなく、全身の細胞の再生にも効くのではないかと言われている。

 

数年前に交通事故にあい、首から下が不随状態になった池山さんは、ありとあらゆる治療法を試し、麻痺の解消を試みた。しかし、

現代の医学では100%治癒は難しい

とまで言われていた。たまたま3年前に歯髄細胞バンクのサイトを発見し、歯の治療以外にも使えるかもしれないという記述をみて、ダメ元で歯髄細胞による治療を開始した。

すると、半年ほど経ったときにある変化が起きたのだという。

足が少し動くようになったり、寝返りを打てるようになったり、足に冷たい、あたたかいなどの感覚を感じることができるようになったのだという。

もちろん自由診療の治療のため、月に12万〜15万ほどのお金がかかる。それでも、これまでさまざまな治療を行ってきて何も変わらなかったところ、歯髄細胞による治療によって、回復の兆しが少しでも見えてきたというところに希望を見出し、治療を続けているのだという。