こんにちは。ひとりで.comです。
2017年12月05日放送のガイアの夜明けは「結果を出す〝達人〟」と題して
日本を取り巻く経済状況の変化が加速する中、企業の再編が相次ぎ、経営者はこれまで以上に経営の合理化が迫られている。
そうした中にあって、「有言実行」をモットーに成果を上げる〝経営の達人〟の存在が注目されている。印象的なダイエットCMで知名度をあげたライザップグループは不振企業を積極的に買収し、ライザップ流で次々と再生に乗り出している。
一方、野菜のプロ中のプロを育てる団体をつくり上げた男は年収1,000万円を目指す〝スター農家プロジェクト〟に動き出していた。独自のノウハウを持ち、結果を残す・・・それぞれの新たな挑戦を独占密着取材で追った!
結果を出す〝達人〟
企業再生を得意とするライザップグループ
全国でフィットネスジムを展開するライザップ。トレーニングは完全個室でマンツーマンが大きな特徴。基本料金は週2回、1回50分で2ヶ月で29万8,000円と安くはないが、オープンから2年で会員数は約9万4,000人と大きく成長している。
目標とする体重をトレーナーと決め、それを達成させるのがライザップ流。トレーニングがない日もトレーナーが食事の指導をしてくれる。徹底的に客に寄り添いながら目標を達成させます。
ライザップグループが運営する新宿ルミネのブルーノというお店。主力の商品はおしゃれなキッチン家電である。実は4年前は赤字だったがライザップグループに入ってから2年で黒字化に成功した。下記のブルーノというホットプレートが人気商品となり黒字化を大きく牽引した。
現在ライザップグループには60社以上のグループ会社が存在し、ライザップゴルフやライザップ英会話など、結果を出すために継続して行う必要がある市場にもいくつか事業展開を行っている。
雑貨を取り扱っているパスポートという会社は2016年度5.5億円の赤字だったが、2017年は黒字化の見込みである。
またフリーペーパーのぱどは2016年3億円の赤字だったが、2017年は黒字の見込みである。
ライザップグループは企業の再生を得意としているが、特に注目しているのが人である。人の意識が変われば企業も劇的に変わることをこれまでの買収でも証明してきたのである。
次なる再生は2017年に買収したジーンズメイトである。カジュアル衣料のジーンズメイトはここ9年連続の赤字となっている。一体どのように結果を出す取り組みを行っているのだろうか。
ライザップ流改革。ジーンズメイトの再生
ジーンズメイトの最高顧問について岡田さん。板橋区の下赤塚店をリニューアルのモデル店にしようと考えていたのである。ジーンズメイトは全国に91店舗あり、そのうちの23店舗の閉鎖を決定した。
1978年に1号店をオープンさせたジーンズメイト、1999年度に最高で247億円の売上があったが、価格の安いファストファッションにおされ、2016年は92億円まで激減した。
数値を決めて、それを徹底的に達成するのがライザップ流。今回のジーンズメイトで言えば、既存店の売上目標を115%と設定した(前年同月比)。この目標はここ10年で達成したことがない高い目標である。
実は岡田さん、ユニクロ(ファーストリテイリング)の急成長を支えた元執行役員である。2016年にライザップに入り最高戦略責任者に就任した。
一方、ジーンズメイトで販売している洋服を作っている中国では新たに商品本部長に就任した宇山敦さん(元ユニクロの技術者)が、工場で新ブランドのジーンズの開発を行っていた。これまで工場任せだった生産体制に対して、仕上げの方法まで細かく指示を出していく。
さらに、改装を行っていたジーンズメイト下赤塚店には、営業本部長の三好秀樹さんが改装工事の細かい指示を出していた。三好秀樹さんはメガネチェーンJINSの元店舗運営責任者であった人物である。
2017年8月、モデル店舗のジーンズメイト下赤塚店がオープンした。初日〜3日目までの売上は前年比199%と盛況だった。しかし、岡田さんは、これを継続させていく事が重要だと浮かない顔をしていた。
3ヶ月に1回開かれる店長会議。これまでは一方的に責任者が話すだけの部会だったが、今回から内容を一新。地域ごとにわかれて、売上・利益をあげるための施策を考えるグループワークを実践し、グループの代表が最後に発表を行う形式を敷いた。店長がお店を変えようという意識を持たなければ変わらない、いかに当事者意識を持ってもらうかがライザップ流である。
ここで出たアイディアを実際にアイディアを出した人責任者として実施させることで、本人の意識を変えるのが狙いである。
こうしてジーンズメイトの既存店の売上は、2017年9月には19%増、2017年10月には15%増と2ヶ月連続で達成した。
岡山県の桃を全国に。野菜ソムリエ協会の農家プロジェクト
日本野菜ソムリエ協会では、野菜ソムリエという力を使って、日本の農業を次の世代に継承するという大きな理念を掲げて、野菜ソムリエの普及活動を行っている。
その日本野菜ソムリエ協会の会長、福井栄治は岡山県の赤磐市役所を訪れていた。市長にあるプロジェクトの提案に来ていたのである。そのプロジェクトが赤磐市の農家の年収を1,000万まで引き上げるというプロジェクトである。
草生栽培という方法でももを育てているある農家。草生栽培だと除草剤を使う必要がない。昨年の売上は約630万円。これを1,000万まで引き上げようというのがプロジェクトの内容である。
桃の収穫期間は非常に短く、1年の中で7月の1ヶ月しかない。その1ヶ月で収穫した桃を販売して1年分の収入を稼がなければならないのである。
福井栄治さんは岡山県の桃農家を集めて、桃の品評会を計画。桃を審査するのは、全国から集った野菜ソムリエたち36人。この36人の野菜ソムリエが、桃を取り上げることによって、赤磐市の桃を全国に発信することが狙いである。
一方、福井栄治さんが次にやってきたのは、老舗のフルーツ店、横浜水信。贈答用のフルーツ盛り合わせなど、高級なフルーツを取り扱っている。
ここで、岡山県赤磐市の桃が取り扱ってもらうことができたのである。
こうして、さまざまな取り組みを行った結果、昨年と比較して干ばつなどで桃の収穫が2割減ったにも関わらず、今年の売上は628万と昨年とほぼ変わらない結果となった。
今回、企業の再生や農家の売上げアップに挑む人々を見てきた。大切なのは現場の人たちの意識の変化、共通して感じたのはノウハウを与えられそれを実行するだけでは駄目だということです。
培ってきたノウハウに便りすぎず、チャレンジし続ける、これが結果を出すために必要なことなのではないでしょうか?