[カンブリア宮殿] ( セカンドハーベスト・ジャパン ) 「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援 – 2017年12月14日

カンブリア宮殿
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こんにちは。ひとりで.comです。

2017年12月14日放送のカンブリア宮殿は「「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援」と題してセカンドハーベスト・ジャパンのチャールズ・マクジルトン氏が登場。

 

まだ食べられるのに捨てられている食べ物、いわゆる「食品ロス」が日本では年間約632万トンにも上る。

日本人1人当たり、毎日お茶碗約1杯分(約136g)のご飯の量を捨てている計算だ。一方で、日本人の6人に1人が相対的貧困状態にあるという。そんな時代に、処分される食品を集めて、困っている人々や団体に届ける取り組みがじわじわと広がっている。それが「フードバンク」だ。

日本ではセカンドハーベスト・ジャパンが2002年に最初の活動を始めた。率いるのは、なんと元ホームレスのアメリカ人。「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援活動に密着!

 

「もったいない」を「ありがとう」に変える奇跡の食料支援

 

食品ロスでWin-Win-Winの関係を作るセカンドハーベスト・ジャパン

セカンドハーベスト・ジャパン
セカンドハーベスト・ジャパン

 

アメリカ生まれの食品スーパーのコストコで人気のパン。コストコのパンは毎日店内調理によって提供されている。

コストコでは、日々、食品の賞味期限を確認し、賞味期限が切れる2日前の食品は廃棄せずに寄付を行っている。その寄付先がセカンドハーベスト・ジャパンである。こうした食品の廃棄には通常廃棄料がかかるのであるが、セカンドハーベスト・ジャパンは無償で回収を行っている。

 

日本における食品ロスは毎年632万トンにものぼる。これは、国民1人が1日お茶碗一杯分を廃棄していることになる。

 

セカンドハーベスト・ジャパンでは、こうした食品ロスを製造メーカーや輸入業者、小売店などから回収し、支援施設や福祉施設、児童養護施設などに配布する日本初のフードバンクである。セカンドハーベスト・ジャパンでは調理施設も持っており、調理施設で作ったお弁当をホームレスなどに対する炊き出しに利用したりしている。

 

 

チャールズさんがセカンドハーベスジャパンをはじめたきっかけ?

 

セカンドハーベスト・ジャパンの社長、チャールズ・マクジルトンさんは1963年アメリカのモンタナ州で7人兄弟の長男として生まれた。父親は高校教師で、孤児なども預かっていたことから家は貧しくチャールズさんはいつもお腹をすかしていたという。そんなチャールズさんは4歳の時にあまりの空腹に咳止めシロップを一気飲み、さらに調理用に用意されていたラム酒やバーボンなども試すようになった。

結果、12歳でアルコール依存症となってしまった。その後高校時代に必死の思いでアルコール依存症を解消し、海軍に入隊することができた。1984年に横須賀基地に配属されたことをきっかけに日本に初来日した。

その後除隊し、大学に入学。山谷の修道院に下宿した。そこでチャールズさんは昼間から酒を飲み道端で何もしていない人たちを見つけた。かつて酒に溺れたチャールズさんはその人達の事が気になって仕方なかった。そんな人たちのための炊き出しが修道院で行われておりチャールズさんはそれを手伝うようになった。

しかし、その修道院の人たちが「食べさせる」という表現を使っていることに違和感を感じた。

 

そこでチャールズさんはその人達の気持ちになろうと、なんと路上生活を始めたのであった。その時は、サラリーマンとして働きながらの路上生活だったが、そんなある日、外から路上生活のテントに向かっておにぎりを投げられたのである。

投げた側はきっと善意で行っているのだろうが、投げられた方は良い気持ちはしなかった。こうした経験からチャールズさんは対等な立場にたった支援ができないかと考えたのである。

そこで思い立ったのが、1960年代にアメリカで生まれた食糧支援「フードバンク」である。このシステムは食糧を分け与えるのではなく、不必要な食糧を集め、必要な人が持っていくシステムである。こうして2002年に日本初のフードバンクを設立したのである。

しかし、設立当初、食料を提供してくれたのはコストコとハインツの2社のみだった。それでも3年に渡って企業まわりを続け、ついに2005年にニチレイから食料提供をしてもらえるようになった。

このニチレイとの提携をきっかけに日本企業との提携が加速し、いまでは食品の提供企業は1,400社にものぼる。

 

 

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全国に広がるフードバンクの活動

 

東京の浅草橋から広がったフードバンクは今や全国に広がっている。セカンドハーベスト・ジャパン の活動がきっかけで全国に77団体がフードバンクの活動を行っている。

沖縄で2007年にスタートしたフードバンクは、設立当初からチャールズさんにアドバイスをもらってきた。実は沖縄の貧困率は全国でワースト1。全国平均が15.9%のところ、沖縄県は29.9%になっている。このフードバンクにくる食料の依頼は年々増えているが、沖縄県内の食料だけでは到底まかないきれない程度になっているという。

 

そこでチャールズさんは、自社で提携するサントリーに飲料の寄付を依頼し、この沖縄のフードバンクに様々な飲料を届けたのである。