こんにちは。ひとりで.comです。
2018年1月8日放送のガイアの夜明けは「新春!回転寿司ウォーズ」と題して業界60周年を迎える回転寿司。大手チェーンも鮮度をあげる努力を‥ご当地回転寿司が次々に東京へ進出を図っていた。
回転寿司が生まれて60年。高級な寿司を庶民のものにするシステムは、瞬く間に世界中に広がっていった。
しかし、そのシェア争いは熾烈を極め、群雄割拠の戦国時代は終わる気配を見せない。「出張回転寿司」という、ユニークなサービスを始める店まで登場した。
そんな中、2018年に勝負をかける回転寿司チェーンの新戦略を追った!
新春!回転寿司ウォーズ
業界第一位:スシローが鮮度確保にあの企業と手を組んだ!
高級な寿司を身近なものに変えた回転寿司。誕生して60年を迎えるが、その市場規模は6,250億円にものぼる一大産業となっている。そのシェアをめぐって大手寿司チェーンも凌ぎを削っている。
1位 | スシロー | 1,477億円 |
2位 | くら寿司 | 1,136億円 |
3位 | はま寿司 | 1,090億円 |
4位 | かっぱ寿司 | 794億円 |
5位 | 元気寿司 | 349億円 |
こうした中、2017年9月、業界1位のスシローと5位の元気寿司が経営統合に向けて動き出した。業界再編の幕開けとなるのか。
回転寿司業界で6年連続で1位を誇るスシロー。全国に484店舗を展開している。スシローのウリはおよそ80種類もの寿司が一皿108円で寿司以外のメニューも充実しており、平均客単価は1,000円ほどとなっている。
王者の足を盤石にするため、ある企業との提携を進めている。その提携先が鮮魚ベンチャーの羽田市場である。羽田市場は全国の漁港から直接羽田の倉庫に仕入れ、24時間以内にそれを飲食店に送っている。
通常、魚は地方の卸売市場から中央卸売市場、そして仲買人を通って飲食店に配送されるため、水揚げから3日〜4日経ったものが多い。
羽田市場は、産地直送かつ空輸となりスピードが早い。その為、鮮度の良い魚介類が手に入るのである。毎日全国70ヶ所以上の仕入先から100種類以上の魚介類が届くという。
実はスシローは寿司ネタの8割が外国産。そこで今回、羽田市場の国産天然魚に目をつけたのである。スシローはまずマグロなどの定番商品を全国で展開するとともに各地域での限定商品を展開していく予定である。
ご当地回転寿司の金沢まいもん寿司が東京進出
日本全国にあるご当地回転寿司が続々と東京に進出してきている。
例えば北海道の根室花まる。北海道独自のネタが特徴で現在東京で3店舗を運営している。
にぎり長次郎は関西を中心に展開しており、全店舗に生け簀を設置しネタの鮮度をウリにしている。静岡県の沼津すし之助は沼津港にあがる深海魚などの変わったネタを提供している。
そして金沢まいもん寿司。全国屈指の激戦区と言われる金沢の寿司チェーンが今回、満を持して東京に進出してきた。
石川県金沢市には市内に30店舗以上の回転寿司があり、全国屈指の回転寿司の激戦区である。それらの多くが地場の魚をウリにしたご当地のお店である。大手チェーンにとっては鬼門と呼ばれる街である。
その金沢で行列が絶えないのが金沢まいもん寿司 である。全国に8店舗を展開している。
金沢まいもん寿司の人気の秘密は回転寿司でありながら寿司職人が1貫ずつ握るスタイルである。客単価は約2,700円で回転寿司としては少し高めとなっている。
2017年10月、東京の上野のパルコヤの開業に併せて金沢まいもん寿司を出店することになっていた。東京進出がうまくいくかによってその後の展開を大きく左右する。
近年、東京には金沢まいもん寿司と同様にご当地の鮮魚を産直で提供する回転寿司が多く進出していた。また大手寿司チェーンも新鮮な魚を用意するなど競争が激化。
今回、東京に進出してきた金沢まいもん寿司は東京でも躍進できるのだろうか…。
2017年11月、金沢まいもん寿司がオープン。オープン初日から行列ができるほどの盛況ぶりだった。口コミで金沢からの回転寿司店がオープンすると話題となっていたのである。
初日の売上目標は130万円、結果は…152万と大幅に上回った。
伸び悩む外食産業の中で、成長してきた回転寿司。しかし、ここにきてやや頭打ち感が出てきている。
そんな中、地方から個性豊かな回転寿司店が次々と進出してきている。一方で、それを迎え撃つ大型チェーン。幕を開けた新たな戦い。
それは消費者に何をもたらすのか、今後も注目していきたい。