[知られざるガリバー]アジアNo.1バルブメーカーの株式会社キッツ – 2018年1月14日 –

知られざるガリバー 消費者が知らないエクセレントカンパニー
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年1月14日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜は「株式会社キッツ

 

世界でも有数のバルブメーカー「株式会社キッツ」。バルブは配管を通る水やガスなどの流体を制御する生活には欠かせない重要なもの。今回は、妥協なき品質管理に密着!

 

アジアトップの総合バルブメーカー:株式会社キッツ

 

我々の生活に欠かすことの出来ないバルブ

バルブ
バルブ

一見、地味なようだが我々の生活に欠かせないバルブ。ガスメーターの検針などにも使われ、気体や液体などを制御する役割を果たしている。

ビルの空調システムや配管などが迷路のように張り巡らされている場所にはバルブがつきものである。

 

配管に流体を流したり止めたりするだけでなく、その圧力も変化させることができるバルブ。そのバルブを製造し国内No.1シェアを誇るのが株式会社キッツである。設立から67年を経て売上高は1,140億円にものぼる。従業員数約4,600人、国内12社、世界12カ国で展開している。アジアでのシェアもNo.1でグローバルに展開する。

驚くべきはバルブの豊富さ。その数、なんと9万種類にもなる。サウジアラビアやクウェートなどの中東諸国で造られている石油化学プラントに使われるバルブは人の背丈ほどの大きさもある。さらに電車のブレーキをかけるための空気を圧縮するためのバルブなど、その応用範囲は枚挙に暇がない。

 

 

自社で一貫した生産によって競合を圧倒

 

実は、バルブを扱うメーカーは日本だけでも200社以上存在する。世界には5,000社以上あるという。そんな競争が激しい中、株式会社キッツがトップメーカーでいられる理由は…

競合他社は鋳物は外から調達し加工・検査を行って納品しているが、株式会社キッツは鋳物から最終検査まで一貫して行っている。ここが他社との大きな違いなのだという。

 

その中核を担っているのが、山梨県の工場である。いちから自社で造るとあってその規模は国内屈指の大きさである。金属を溶かし、それを鋳型製造用の容器の中へいれ、必要な鋳物を作り出す。その温度は1,700度以上にもなる。それを加工や組立などの工程に回し、バルブが完成するのである。

 

バルブは長いものだと20年、30年使われる。その中を通るものは石油やガスなど危険なものも多い。したがって、万が一バルブが壊れてしまうと周囲に多大な影響が及ぶ可能性がある。そういったことが怒らないよう、自社で一括で品質管理を行い、安全性を担保しているのである。

 

 

女性も輝く企業

キッツ茅野工場
キッツ茅野工場

株式会社キッツの創業者は北澤利男さん。日本が敗戦の混乱から高度経済成長期に移る1951年、北澤製作所として設立された。

安心と安全、より良いものをより安く作ることをモットーに当時不可能と言われた一貫生産を創業から5年でスタートさせた。1992年に北澤氏の子音をとってKITZという社名に変更した。

 

長野県茅野工場。工場内には男性ばかりだと思いきや、若い女性の姿も見られた。特に組み立てや検査の工程においては、バルブに傷があったりすると大事故に繋がる可能性もあるため、緻密な作業が必要となる。そこで、多くの女性が活躍しているのである。

株式会社キッツでは、ラインの最終工程となる「検品」に女性従業員を配置し品質を保っているのである。

 

 

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過酷な状況での試験を実施

 

株式会社キッツのバルブは1,000度近い高温や-196度の低温状態などさまざまな状況の中で使われる可能性がある。そうした過酷な状況でも正常にバルブが動くかどうか、試験や分析を繰り返している。

さらに、ファイヤーテストと呼ばれる検査も行われており、試作であがってきた製品に火をつけ、その状態でもバルブを締めることができるか試験を行っている。

これは、火災が発生した時でもバルブが正常に動くかどうかをチェックしているのである。ガスや石油のバルブを締めることで被害の拡大抑止にもなるのである。