こんにちは。ひとりで.comです。
2018年1月27日放送のNEC presentsミライダネは「住宅の寿命を延ばす新技術!」をテーマに放送。
ヨーロッパでは100年を越す住宅が当たり前なのに、日本では50年も経たずに建替ることもザラ・・・一生の買い物をより低コストで長持ちさせられないかと、広がり始めた新技術にフォーカスします。
築50年を超えたひび割れも多く見られる老朽マンション。あと10年もすれば危険な状況になる建物を、さらに50年以上持たせるためになんと無数の注射を打っている現場を発見! これはナニ???
一方、マンションだけでなく一軒家でもある塗料を使うと・・・防水機能がついて強度が3割もアップする? 橋やトンネルの補強にも使われるこの不思議な塗料、驚きの機能とは?
住宅の寿命を延ばす新技術!
亜硝酸リチウムでサビを防ぐ
2017年、住みたい街ランキングで1位になった東京、吉祥寺。人気なだけあって家賃も少し高めに設定されている。しかし、マンションやアパートは老朽化が進んだ建物も多い。
マンションや建物は鉄筋コンクリートが使われている。木造に比べて強度がます一方、どうしても時の経過とともにヒビが入ってしまう。外壁のヒビを頬って置くと、そこから水分が入ってしまい、中の鉄筋が錆びる原因となってしまう。
鉄筋が錆びて膨張すると、それが周りのコンクリートにも影響を与え、さらにヒビが増えてしまうのである。
そんな中注目されている新たな技術がある。その技術を生み出したのが青木茂建築工房の青木茂さんである。およそ30年もの間、老朽化した建物を再生することを行っている建築家である。
青木茂さんの方法は、ヒビ割れた箇所から亜硝酸リチウムを注入することである。亜硝酸リチウムは鉄の腐食、サビの進行を抑える効果があり、これを2日〜3日ほどかけて鉄筋に注入することによって、建物の再生を図っているのである。
塗料と繊維で強度を高める株式会社エムビーエス
また、山口県宇部市にあるエムビーエスという企業では、塗料と繊維を用いて、コンクリートの強度を高める技術を開発した。
この塗料は原料をポリウレタンとしておりゴムのように弾力性が高く、外からの衝撃に強くなるのである。さらに繊維はガラス繊維でできており、コンクリートの強度を増すだけでなく、繊維なので伸び縮みもする。それがより外部からの衝撃に強くさせているのである。
こうした組み合わせによって、コンクリートの強度は30%ほどアップするのだという。さらに、ポリウレタンなどを原料にしている塗料は、雨水の侵入を防ぎ、鉄筋のサビを防止する効果もあわせもっている。
近年、橋やトンネルなど特に高度経済成長期に立てられたものの老朽化が一気に進んでおり、全国各地で問題となっている。そうしたインフラの補修工事にもエムビーエスのスケルトン防災コーティングという補修技術が役立っている。
橋やトンネルなどの補修に使うのは、透明の塗料・透明の繊維である。これまで、橋やトンネルの補修工事と言えば色がついた塗料などを使っていたが、これだと新たにヒビなどが入った時にわかりづらくなってしまう。したがって透明の塗料にすることによって、その後何か問題があった際も状況を確認できるようにと透明の塗料を開発したのである。