こんにちは。ひとりで.comです。
2018年2月18日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜は「ヤシノミ洗剤のサラヤ株式会社」の特集。
ドラッグストアに並ぶ食器洗剤の中で47年前から売れ続けているのが「ヤシノミ洗剤」。
手肌と環境に優しいのが売り。ヤシノミ洗剤の愛用者は数多く、料理家の柚木さとみさんはヤシノミ洗剤を使い始めて20年。料理教室の生徒さんもヤシノミ洗剤のファンに。柚木さとみさんはボルネオに基金があったり使っているだけで協力できるのもうれしいと話した。
今回のガリバー企業は創業66年のサラヤ株式会社。二代目社長の更家悠介さんには先代から受け継ぐ「自然派で長く続く商品」というこだわりがあった。売り上げを4倍に伸ばした更家社長の著書「これからのビジネスは「きれいごと」の実践でうまくいく」にはきれいごとの効用が書かれている。ビジネスに効果のあるきれいごととは一体?
ヤシノミ洗剤のサラヤ株式会社
人と環境にやさしいヤシノミ洗剤
47年前から売れ続けているヤシノミ洗剤。手肌と環境にやさしいのがウリである。このヤシノミ洗剤を製造販売しているのがサラヤ株式会社である。創業66年で、現在の社長更家悠介さんは先代から受け継いだ2代目社長である。
売上を4倍に伸ばした更家悠介社長の著書であるこれからのビジネスは「きれいごと」の実践でうまくいくでは、優秀な人材を取り続けることの重要性など、通常マイナスイメージをうける「きれいごと」を押し通すその秘密が書かれている。
サラヤ株式会社とは?
現在、サラヤ株式会社は売上高440億円、従業員数1,800人、国内拠点数は55ヶ所というガリバー企業である。海外にも23ヶ所の拠点を持つ。ヤシノミ洗剤以外にも無添加石鹸のarauシリーズや自然は甘味料などの製品を手がけている。
サラヤ株式会社の創業は1952年、大阪で創業した。創業者は、現社長更家悠介さんの父、更家章太さんである。当時の1960年代、70年代は高度経済成長期で石油系洗剤に寄る河川の汚濁が社会問題になっていた。
その状況に創業者が開発したのが植物系のヤシノミ洗剤である。ヤシノミ洗剤は無香料・無着色で自然にやさしい製品なのである。さらに、ムダが省けて環境にも優しい洗剤の詰め替えパックもサラヤ株式会社が1982年にはじめて発売した。
しかし、2004年テレビのインタビューでサラヤのヤシノミ洗剤は確かに分解性もいいし手肌に優しいし環境にやさしいと自慢しているが、実は環境に悪いのではないか?と言われたのだという。
実は、ヤシノミ洗剤のもととなっているパーム油は現代にはなくてはならない油である。このパーム油はさまざまな食品や工業製品に使われており、そのパーム油の多くの原産国が東南アジアのボルネオ島である。このパーム油を作るためのパーム農園がボルネオ島に広がり、行き場を失った野生動物が犠牲になっていたのである。
そこで、更家悠介さんはボルネオ島で2006年から「ボルネオ保全トラスト」という保全団体を設立し売上の1%が環境保全に使われる仕組みを作ったのである。
医療現場でもトップシェアを誇るサラヤ株式会社
家庭用洗剤として知られるサラヤ株式会社だが、医療機関の現場でも活躍している製品も数多く存在する。そのひとつがアルコール消毒剤である。
業界に先駆けてノンエンベロープウイルスやノロウイルス、ロタウイルスなどに効果がある消毒剤を開発し、現在ではアルコール消毒剤の領域において日本トップのシェアを誇るまでになったのである。
そのきっかけは、1952年に石鹸に消毒剤を混ぜて作られた薬用石鹸シャボネットである。殺菌、消毒までできるとあって大ヒットし、その後衛生事業を拡大させていったのである。
ユニセフと共同で感染症の予防に貢献
感染症による死亡率が高い、アフリカのウガンダ共和国でサラヤ株式会社は2010年からユニセフと共同で感染症予防の活動を行っている。
衛生環境が整っていない病院でアルコール消毒剤のテスト導入を開始したのである。その結果、命にかかわる感染症の発症数を大幅に減らすことに成功したのである。