[未来世紀ジパング] 世界の「害虫」危機襲来!「虫を防ぐ」最前線– 2018年3月19日

未来世紀ジパング
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年3月19日放送の未来世紀ジパングは「世界の「害虫」危機襲来!「虫を防ぐ」最前線
」と題して東南アジアの害虫事情とそれに挑む日本企業との関係を特集します。

 

春を迎え、虫たちの活動がいよいよ本格化する。その前に手を打ちたいのが「害虫対策」。

世界の害虫対策市場は6兆円といわれ、関連ビジネスも急拡大している。さらに気になるのは、ニュースになった「ヒアリ」や「デング熱」など、外来種の襲来だ。今年どうなるのか?

さらに「一匹が命取り」になり兼ねない食品メーカーの異物混入対策の現状は?昆虫研究家としても知られる養老孟司氏が、虫の知られざる生態や人間と虫の歴史、そして未来を語る。

 

 

沸騰!ムシノミクス

 

2014年、ペヤングに害虫が混入

食品に対する異物混入が大変な事態となっている。2014年に異物が混入していたとしてまるか食品が販売するペヤングが製造・販売を半年間停止した。

それから約4年、工場は様変わりしていた。麺の様子はオモテウラすべての面をセンサーカメラで撮影し不純物が入っていないかを機械的に判別し、異常があれば自動で排除する仕組みとなっている。

さらに異物混入を防ぐために、床や天井、壁の素材まですべて一新したのだという。容器も新たに密閉性の高いものに変更した。

こうした異物混入対策に合計数十億円を投じたのだという。

 

 

 

 

インドネシアで大活躍:捕虫器の「虫とら」

ルーチ 虫とら
ルーチ 虫とら

世界の害虫関連の市場規模はおよそ6兆円と言われている。その中で、日本の技術が活用されているのだという。

人口2億6,000万人のインドネシア。著しい経済成長で高層ビルの建設ラッシュが続いている。そうした中、庶民は害虫に困っていた。庶民は月に1回、業者に依頼し害虫駆除を行なう。料金は1回15分で約2,700円である。

こうした害虫駆除は一般家庭だけではなく、公園などの公共施設やオフィスなどでも月に1回行われているのだという。虫の多いインドネシアではこうした害虫駆除は不可欠で、害虫駆除業者の売上は20%近い伸びを見せているのだという。

 

こうしたインドネシアの害虫対策市場を狙う日本企業があった。それが、ルーチという起業である。このルーチはLEDの間接照明などを販売している企業である。このLEDの独自技術を活かして誕生したのが捕虫器「虫とら」である。LEDライトが紫外線を発して虫を引きつけ、緑の粘着シートに虫がくっつくという仕組みである。

この「虫とら」、既にインドネシア市場に進出しており、お菓子の製造工場などで使用されている。現在は、中国や香港などでも活用され始めている。

人々の生活水準があがるとおのずと衛生管理に求める感覚的水準もあがるため、途上国でのニーズが増え続けるのである。

 

 

 

 

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ベトナムの害虫対策に挑むアース製薬

 

ベトナム最大の都市、ホーチミン。ここでも害虫問題が起こっていた。市内の大型スーパーで人気となっているのが巨大な殺虫剤である。

ベトナムの殺虫剤市場のシェアは

1位 フマキラー
2位 SCジョンソン
3位 モスフライ

となっている。

 

そんな中、殺虫剤としてベトナムで人気なのが、AMGという企業が販売するRED FOXである。このAMGを2017年に買収したのが日本のアース製薬である。

AMG RED FOXX
AMG RED FOXX

 

このアース製薬がベトナム市場に投入しようと考えているのが、ゴキブリホイホイである。

日本では、1973年にごきぶりホイホイを発売し、当時経営再建中だったアース製薬 を黒字にさせた起死回生のヒット商品だった。発売から45年、ベトナムでも受け入れられるのだろうか。

 

本格的なベトナムでの発売に向けて、一般家庭や飲食店でモニター調査を行ったところ、日本での効果と同じように一晩で多くのゴキブリを捕獲することができた。モニターを行った人も大喜びで手応えを感じたという。

 

さらに害虫駆除の商品だけでなく、害虫駆除サービスを展開する企業が出てきている。それがハノイに事務所を置くアイディーサービスという企業である。

2007年に設立した害虫駆除サービスを提供する企業である。ベトナムには、こうした害虫駆除のみを専門に行う企業はほとんどないのだという。

 

日本企業が密集する工業団地では、コブラの害虫駆除依頼が多いのだという。日本では依頼がほとんどない依頼だが、独自の方法にてコブラの確保を行っている。コブラはその毒で人体への影響が懸念されるため、こうした日系企業にとっては大きなリスクとなっているのだという。

 

 

 

ラオスで蔓延するマラリア

 

2012年から外来種として見つかったクビアカツヤカミキリや2017年に大きなニュースとなったヒアリなど、日本の環境省における害虫対策は6億7,900万円と増加の一途をたどっている。

そんな中で、世界の生物の中で人間を一番殺している生物が”蚊”である。蚊を媒介としたデング熱マラリアなどが有名である。マラリアは世界で年間2億人が感染し、40万人が死亡しているのである。

 

東南アジアの中心にあるラオス。人口はおよそ700万人で仏教徒が多い国である。ラオスは、マラリアの流行国としていま問題を抱えているのである。マラリアを媒介するのがハマダラ蚊である。このハマダラ蚊を通してマラリアに発症すると高熱が続き、死に至ることもある。

JICAを通してラオスでマラリア予防を推し進めている石上盛敏さんは自身の経験を元に、若者に対してマラリアの予防法などの知識を教えている。しかし、マラリアには予防ワクチンがなく、蚊帳を使うことが一番の予防法なのだという。

しかし、マラリア感染が広がっている村では破れた蚊帳を使っていたり、蚊帳を魚を捕獲するための網に使ってしまったりしていたのである。

 

 

 

 

 

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