[知られざるガリバー] 物流システムの効率化、ダイフク株式会社 – 2018年3月25日

知られざるガリバー 消費者が知らないエクセレントカンパニー
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年3月25日放送の知られざるガリバーはダイフク株式会社の特集。

物流システムの効率化で、連結売上高約3,200億円!日々技術革新に力を注ぎ、他社の追随を許さない技術力を持つ「株式会社ダイフク」。

その技術で、99.99999%の精度を誇る“セブンナイン”とは!? さらに、仮想現実と現実世界の融合したMRという最先端技術にも迫ります!

 

 

物流システムの効率化、ダイフク株式会社

 

労働力不足を解消するダイフク物流システム

 

大阪湾に面した東京インテリアの店舗には、お客さんに見せるための家具倉庫が存在するという。それが、見せる自動倉庫システムである。この見せる自動倉庫システムを開発したのが、今回の主役である株式会社ダイフクである。

このような工場や倉庫でものを移動させるシステムをマテリアル・ハンドリング、略してマテハンと呼ぶ。このマテハンは深刻な人手不足に悩む物流業界の救世主である。

株式会社ダイフクはそのマテハンの売上高で世界トップを誇る。連結売上高は約3,208億円、従業員は8,689人、国内における営業サービス拠点は60ヶ所を数える。23の国と地域で事業展開を行っている。

ダイフク 自動倉庫システム
ダイフク 自動倉庫システム

 

株式会社ダイフクが世界トップである所以はどこにあるのか…そのひとつがスピードである。これだけ労働人口の減少が叫ばれている中で企業にとっての省力化・自動化は急務である。そのニーズに対応するため、株式会社ダイフクでは、システムの開発は全て自社で行っているという。この自社開発こそがスピードを高めるために必要な要素だと考えているのだという。

 

東邦薬品の物流センターでは商品の仕分けや出荷する薬の取り出しを12台で行っている。これは人間が行なうと50人分の作業になるという。出荷時の箱への積み込みに関してもロボットが自動で計算し、一番効率の良い積み込みを実現しているのである。

東邦薬品はこのロボットの導入によって、工場内の作業の65%を自動化することに成功したという。同じ規模の工場と比較しても、人員は半分で生産性は2倍になっているという。

 

なお、東邦薬品では、扱っている製品の特性上、出荷の商品の取り違えは許されない。そこで東邦薬品は、その正確性についてはセブンナイン、すなわち99.99999%の精度を求めている。これは、1,000万個に1個のミスも許されないという正確性である。

 

 

ダイフクの創業経緯と6つの事業柱

ダイフク6つの事業
ダイフク6つの事業

株式会社ダイフクの創業は1937年。当時は倉庫のシステムではなく製鉄機械やクレーンなどを製造していた。戦後、荷役運搬機械の製造を開始。1959年に日本で初めて乗用車専用工場にチェーン・コンベアシステムを納入した。高い評価を得たことで、工場の中でものを移動させるシステム作りに専念することができた。

そして、1961年に、コンピュータ制御の自動倉庫、1980年代には半導体工場向け搬送システムを手がけるなど、時代の先端を走り続けている。

現在、株式会社ダイフクの事業は

  • 一般製造業、流通業向けシステム
  • 交通向けシステム
  • 洗車機
  • 半導体、液晶生産システム
  • 自動車生産システム
  • 電子機器

の6本の柱で成り立っている。

 

 

 

遠くの場所でも実際に行かずにマテハンを体験できるMRシステム

MR MREAL
MR MREAL

株式会社ダイフクにおけるものを移動させるシステムであるマテリアル・ハンドリング、通称マテハンの技術は海外でも活用されている。

韓国のオンラインショッピング1,000億円を超えるEマートという韓国流通業最大手の企業においてもその高い技術が評価され、株式会社ダイフクのマテハンが利用されているのである。この子流通センターでは、約5万種類の商品が取り扱われている。

このシステムの導入によってEマートでは、オーダー当日の配送割合が30%から70%に拡大し、仕分け作業社ひとりあたりの作業効率が5倍以上に向上したのだという。

 

 

物流システムの最大の難点は、現場に導入してみたら想定の現場と異なっていて、うまく動かないということが起きることである。

株式会社ダイフクでは、これを解決するためにMRの仕組みを活用している。MRとはコンピュータによって作られた仮想世界に現実世界を組み合わせることが技術である。

VRとの違いは、自分の手を映像の中に映し出すことができる点である。これによって、距離感なども掴むことができ、実際の作業感覚で事前に状況を確認することができるのである。

 

 

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