こんにちは。ひとりで.comです。
2018年3月20日放送のガイアの夜明けは「”外食王”新たな戦い!」と題して急成長を続けるペッパーフードサービスの「いきなりステーキ」、新業態に挑む磯丸水産を展開するSFPダイニングを特集します。
流行り廃りの激しい、外食産業。なかには急成長を遂げて、注目を集める企業も。そのひとつが、「いきなりステーキ」だ。立ち食いスタイルや肉の「量り売り」などが話題を呼び、2013年の創業以来、4年あまりで急速に勢力が拡大している。 そのいきなりステーキが今、タッグを組もうとしている企業が。
それはステーキとは全く関係のない、ラーメン専門店の「幸楽苑」。
いったいなぜ、ステーキ専門店がラーメンチェーンとタッグを組んだのか。両社それぞれの思惑とは、一体…。 めまぐるしく変わる消費者の心を掴むために、何が必要なのか。
“異色のタッグ”や独自の新商品開発の舞台裏に密着、外食産業の最前線を描く。
“外食王”新たな戦い!
フランチャイズで出店攻勢に出るいきなりステーキ
2013年に銀座に1号店を初出店してから一気に200店舗を展開するまでに急拡大を続けたペッパーフードサービスが展開する「いきなりステーキ」。
高級なイメージがあったステーキを手軽に食べられるようにした立ち食いスタイルと食べたい分だけ切り分けてくれるという常識破りのシステム、そして原価率60%の高品質の肉を提供し、圧倒的な消費者の支持を得ている。
そんないきなりステーキがここから1年であと200店出店するという大きな目標を掲げているのである。その為にいきなりステーキが繰り出したのが、フランチャイズ戦略である。これまでは直営がほとんどだったが、運営を外部に任せるフランチャイズ制によって一気に出店スピードを加速させようとしているのである。
そのフランチャイズに名乗りを上げた企業がらーめんの幸楽苑である。幸楽苑は全国に540店舗を抱える最大手のラーメンチェーン店である。
かつては290円という格安を武器に急成長を続けていた。しかし数年前から業績が低迷し、去年ついに赤字に転落してしまった。不採算店52店舗を閉鎖するほど追い込まれていたのである。フランチャイズに踏み切る決断をしたのが、創業者の長男で副社長の新井田昇さんである。新井田昇さん曰く
独自で新業態を作るというのももちろんオプションとしてあるが、時間がかかるし成功する確率も読めない。敢えて自分たちで業態を作るのではなく、「いきなりステーキ」をやらせてもらうという判断をした
のだという。
そのフランチャイズへの転換第一号に選ばれたのが幸楽苑の厚木田村店である。オープンは15年前で最盛期には月商1,800万の売上があったが、現在はその半分以下になっているという。
店長の佐藤さんは14年前にパートからスタートし店長にまでのぼりつめた方である。幸楽苑として最後の日を終え、早速看板はいきなりステーキのものに変えられていった。
そして、店長だった佐藤さんは、いきなりステーキの品川店で1ヶ月研修を受ける。接客や厨房などひとりで全て覚えて、厚木田村店の従業員に教え込まなければならない。今まで行ってきた幸楽苑とはシステムが大きく違い戸惑う点も多々あったという。
いきなりステーキ厚木田村店としての初日の売上目標は、110万円。結果は、113万4,891円と達成。客数も293組、536名と幸楽苑時代にはなかなか達し得ない客数だった。
アメリカ4位の食肉加工会社であるナショナルビーフの本社にペッパーフードサービスの一瀬社長の姿があった。ナショナルビーフCEOのティムクレイン氏自らが一瀬社長を迎え、1年で200店出店の話を伝え、今後も良い肉を安定的に提供してもらえるように交渉を行った。
さらに、一瀬社長は2020年までに1,000店舗を目指す考えなのだという。
磯丸水産のSFPホールディングスが手がける餃子酒場「いち五郎」
飲食店がひしめく東京神田で人気店となっているのが、磯丸水産である。生きた魚介を自分で焼ける浜焼きスタイルと24時間営業が受け、仕事帰りのサラリーマンから夜勤明けの看護師など、幅広い層に人気となっている。
この磯丸水産を手がけるのが、東京都世田谷区に本社を置くSFPホールディングスである。現社長の佐藤誠さんが入社したのが、今から30年以上前。当時は鶏料理専門の「鳥良」が中心だった。そこに新たに加わったのが磯丸水産だった。
2009年の初出店依頼、全国に155店舗を展開し、SFPホールディングスの大黒柱に成長した。
そして、佐藤誠社長が次に手がけているのが「餃子酒場いち五郎」である。いち五郎は既に8店舗展開しており、女性をターゲットにした餃子専門店を目指しているのである。実はいま、女性をターゲットにした餃子専門店が人気となっているのである。
しかし、女性をターゲットとしたにもかかわらず、女性客数は全体の2割にとどまっていた。そこで、いち五郎における新メニュー開発を通して女性の来店客数を増やそうと言うのである。
女性向けに開発したのが野菜餃子やパクチー餃子などである。中でも1番力を入れたのがチーズフォンデュ餃子であった。
SFPホールディングスの佐藤社長は
年間で2つないしは3つの新業態を今後もチャレンジしていきたい。どれが当たるかはわからないし、全て当たるわけではない。多くの新業態の中から少しずつ企業の柱になる事業が生まれて来ばと考えている
のだという。
縮小する外食市場の中で成長しているのは新たな挑戦をしている企業である。目の前の成功に満足せず、新たな可能性を模索し続ける、激戦の市場で勝ち抜くにはそうした攻めの姿勢が大切なようである。
次はいったいどんな外食店が我々を楽しませてくれるのだろうか。