[知られざるガリバー]被災地などの仮設住宅「ユニットハウス」の株式会社ナガワ – 2018年4月29日

知られざるガリバー 消費者が知らないエクセレントカンパニー
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年4月29日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜は株式会社ナガワの特集。

 

わずか1時間!?“建てる”から“組み立てる”へ。スピーディーに建てられて、建物の移動や間取りの変更も可能にした「ユニットハウス」。

建築現場はもちろん、飲食店や被災地の仮設住宅など、活躍の場は多岐にわたります。そんな“不動産”の新時代を切り開くという「株式会社ナガワ」のモノづくりとは!?

 

日本初のユニットハウスを作った株式会社ナガワ

 

ユニットハウスで国内トップメーカーの株式会社ナガワ

 

一時的な銀行の店舗や飲食店、はたまた伊勢志摩サミットでも実際に用いられた警備室など、さまざまな用途で使われるユニットハウス。数日程度の短期間で建物を作ることができ、使用後もそのまま他に移動することができる。また、災害時の仮設住宅などとしても使用することができる。

このユニットハウスを日本で初めて作ったのが、株式会社ナガワである。

ナガワ ユニットハウス
ナガワ ユニットハウス

 

建物は一般的に”不動産”、すなわち動かすことができないもの、というのが常識であるが、株式会社ナガワでは、可動産、すなわち動かすことができるもの、という発想のもと、ユニットハウスの供給に力を入れてきた。

 

社員数は479人にのぼり、全国76ヶ所、インドネシアやタイなどでも事業を展開しており、年商は270億円ほどとなる。ユニットハウスの大きな特徴のひとつが、組み立てまでに要する時間である。たとえば26㎡ほどのユニットハウスであれば、たったの1時間でその組立が可能なのである。とはいえ、壁には断熱防水も施されており、耐震性も備えている。

 

一般的にプレハブなどは、柱や床などを現場で組み立てていく形になるが、ユニットハウスは分割されたユニットをその場で組み立てて完成する仕組みとなっており、それによって工期が10分の1に抑えられるのだという。

 

 

ユニットハウス、誕生秘話

 

株式会社ナガワは1966年、北海道で石油スタンドを開業したところからスタートする。そして1971年には、建設機械のレンタル業をスタートさせる。

当時建設現場の作業員は厳しい環境での作業を強いられていたという。そんな現場を見た創業者の髙橋勲社長は、作業員に使える簡易的な場所を作ることができれば需要があるのではないか…と考えたのだという。

しかし、いちから作ろうとすると作業時間もコストもかかってしまう。どうにかならないかと考えていた際、髙橋勲社長が研修時に訪れたドイツでユニットハウスの原点に出会った。それが、キャンピングカーである。広い室内で休憩もできるキャンピングカーを応用すれば、簡易的な場所が作れるのではないかと考え、日本の道路事情に合わせたクレーンでの吊り上げ式によるユニットハウスを作り上げたのである。

こうして、1974年に国内初のユニットハウスを誕生させたのである。

 

 

究極はゴミゼロ!ナガワのユニットハウス

 

ユニットハウスはサイズや部品が規格化されているため、効率的に修理や整備が可能なのだという。さらに、共通の部品を使用しているため、迅速に修理に対応することができるのである。ここにユニットハウスの新たな可能性があると考えている。

それは、ユニットハウスを再利用し続けることによって、究極的にはゴミゼロを目指している、のだという。

こうした強みを活かして、ユニットハウスのレンタル事業も展開している。これまで株式会社ナガワが生産したユニットハウスは58万棟、そしてレンタル用に10万棟を保有している。これこそがユニットハウスのパイオニアとして業界トップを走る株式会社ナガワの強みなのである。

 

さらに、これまでユニットハウスは100㎡以下の大きさに限られていたが、モジュール建築という手法を用いることでそれよりも大きい工場などの大型施設や、こども用施設など、用途にあった建築物の構築ができるようになった。

モジュール建築では、工場で6割、現場で4割と、現場での組み立て工程が多いが、それでも一般的な建築と比較しても大きな工数削減に役立っているのである。

 

 

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