こんにちは。ひとりで.comです。
2018年5月17日放送のカンブリア宮殿は「最高の居心地で”珈琲店戦争”に殴り込み!外食レジェンド80歳の再チャレンジ!」と題して高倉町珈琲 会長 横川竟さんが登場します。
コメダ珈琲、上島珈琲、星乃珈琲…ここ数年熾烈な争いを繰り広げる、珈琲店戦争。その中で、シニアを中心に圧倒的な支持を得て急拡大するのが、高倉町珈琲だ。後発で殴り込んだのは、すかいらーく創業者・横川兄弟の三男。「もう一度、お客さんを喜ばせたい」その一新で逆境から挑む、外食レジェンドの挑戦を追った。
最高の居心地で”珈琲店戦争”に殴り込み!外食レジェンド80歳の再チャレンジ!
シニアに大人気!そして運営側もシニアの高倉町珈琲
東京郊外を中心に出店し、現在19店舗を展開する「高倉町珈琲」。
この店の特徴は、運ぶだけでプルプルと震える「リコッタパンケーキ」など、美味しそうなメニューの充実にある。
この他、都心の珈琲店にはないシックで広々とした店やゆったりとして、座り心地の良い椅子が用意されている。だから、高倉町珈琲に詰めかける客には年配客が多い。
ファミリーやサラリーマン向けでなく、ゆったりと過ごせるようこだわった店作りが、シニアの心を掴んでいるのだ。そんな高倉町珈琲には、もう一つ異彩を放つ点がある。それが、運営する本社スタッフの年齢。実は、ほとんどが60歳以上。しかも2014年に会社を立ち上げたトップは、既に80歳になる横川竟さんだ。
外食業界で横川竟さんを知らない人はいない…それほど、横川竟さんは業界内での有名人である。
例えば、いまやどこにでもあるスティック型の砂糖。これは横川竟さんが開発したものである。これが評判になり、全国に広がったという。さらに、写真入りのメニューも横川竟さんの発案である。実は横川竟さん、1970年にファミリーレストラン「すかいらーく」を創業した横川兄弟の三男なのである。横川竟さんの最大の武器が徹底した客目線である。
他社の視察を欠かさない社長のルーティン
横川竟さんが欠かさないのが、他社の人気店の視察である。この日訪れたのは大阪郊外を中心に30店舗を展開しているラーメンまこと屋というチェーン店。
メニュー表を見るなり、「生産性の高いメニュー作りをしている」と分析。3つの中心メニューからオプションを付けて別メニューにする、というメニュー構成を評価した。
しかし、なぜラーメン店も視察を行うのか…。それは、別の店でも行ってうまくいっていることがあれば、それが良いやり方であるという証明になる。また、自社で取り入れていない良いことがあるとそれが自社の反省点になる、というのである。
横川竟さんの原点は徹底したお客様目線
横川竟さんは1937年、長野県で5人兄弟の3男に生まれる。15歳で単身東京へ上京し、築地にあった食品卸会社「伊勢龍」に就職した。その伊勢龍の社長に叩き込まれたのが徹底的なお客目線であった。
横川竟さんが33歳のときの1970年、兄弟4人で「すかいらーく」1号店をオープンさせた。客を喜ばせるために執念を燃やしたのが、当時は珍しかった調理マニュアルである。イタリア料理店もない時代、客をワクワクさせるメニューを作るために、デンマークなど海外視察も行ったという。
ホテルの味を低価格で
という目標を掲げ、1977年には、日本初のセントラルキッチン工場を作り上げた。
これを機にすかいらーくの爆発的な拡大が始まる。そして横川竟さんは、当時子会社として低迷していたファミリーレストランのジョナサンの社長に就任し、経営改革を行った。有機野菜のサラダバーなど安心とおいしさを打ち出し、再生させたのである。
そして、3,000店舗の規模まで拡大した2000年代、徐々に業績が悪化していった。そこで、横川竟さんは創業家で株を買い取り、非上場化を行う荒業に打って出る。しかし、横川改革に異を唱えた証券会社などにより、2008年にすかいらーくの社長を解任されることとなった。
従業員にとっても喜びを感じられる高倉町珈琲の社内制度
高倉町珈琲の良いところは、美味しい料理だけではない。そこで働く従業員の評価もお客さんから高い。高倉町珈琲では、従業員のやる気を引き出すためのパート従業員新制度を導入している。
それが、株分配制度である。長期的に働くパート従業員は高倉町珈琲の株を購入できるようにしたのである。価格は100株で5,000円で、今期は業績が良かったため、配当も3,000円ほど支払われた。
目指すのは、客だけでなく働く人も喜べるお店である。
また、社内フランチャイズ制度も設けており、基準を満たした店長は既存店のオーナーとして独立できる制度を設けている。優秀な店長に対して、商売の楽しさを教えるきっかけにしたいのだという。