[知られざるガリバー]木工用ボンドのコニシ株式会社 – 2018年5月20日

知られざるガリバー 消費者が知らないエクセレントカンパニー
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こんにちは。ひとりで.comです。

2018年5月20日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜は「コニシ株式会社」の特集。

 

木工用ボンドのコニシ株式会社

 

誰もが知る赤いキャップ・黄色いボトルのあの商品

誰もが一度は目にしたことがある赤いキャップに黄色いボトルの木工用ボンド 。工作の授業などでお世話になった人も多いのではないでしょうか?しかし、木工用ボンド を製造している会社をする人はそれほど多くない。

この木工用ボンド はコニシ株式会社が製造している。コニシ株式会社は接着剤の領域において日本で確固たる地位を築いている。その年商は1,280億円にものぼる。その真髄に迫る。

 

 

国内シェアトップの接着剤カンパニーのコニシ株式会社

 

大阪市中央区にコニシ株式会社の本社がある。コニシ株式会社を牽引するのは代表取締役社長の横田隆さんである。入社以来40年、接着剤とともに歩んできたまさに接着剤のプロである。消費者のニーズに応えるその技術力の実態に迫る。

日本の接着剤業界のトップメーカーであるコニシ株式会社は従業員数1,350人、国内17箇所に販売拠点を持ち、栃木県と滋賀県に生産拠点を持つ。今から60年前、かつての接着剤と言えばニカワやでんぷんのりが主流だった。その中で、コニシ株式会社は接着力に優れた合成接着剤のボンドを1952年に開発した。

その技術力を活かして、家庭用の接着剤にとどまらず、住宅用や産業用などさまざまなボンドを生産してきた。幅広い分野で活躍し国内トップシェアを誇っている。ボンドに関わる化学品の照射の役割も担っており、今やその年商は1,280億円となるガリバー企業である。

 

英語でくっつける、という意味のボンドという名前、実はコニシ株式会社の商標である。

 

 

木工用ボンドを製造している滋賀工場では、日々さまざまな木工用ボンドを製造している。木には目に見えない無数の隙間が存在し、そこにボンドが入り込み、その水分が蒸発することで樹脂が固まり接着するという仕組みになっている。

その接着力は1トンのものが乗っかっても外れないという驚きの接着力である。

滋賀工場では、1日に約5万個の木工用ボンドが製造されており、1年間に製造される木工用ボンドを積み上げていくと、富士山の75倍もの高さになるのだという。

 

 

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薬問屋から始まったコニシ。あのサントリーとも関係が?

 

1870年大阪の道修町で薬問屋として創業したコニシ株式会社。当時の社屋は今も残っている。この道修町は、くすりの町として知られており、今でも武田薬品工業や塩野義製薬がその本社を置いている。

創業者の小西儀助さんは、薬問屋という枠にとらわれず、さまざまな商売を行ってきた。そして、当時はまだ珍しかったワインの製造なども行っていた。洋酒の輸入や国産化を行っている中、サントリーの創業者の鳥井信治郎さんはこのコニシ株式会社で丁稚奉公をしていたのだという。

そのときに学んだ技術で、1899年に鳥井商店を開業し赤玉ポートワインを作ったのだという。一方、コニシ株式会社もワイン製造を継続していたのだが、あまりうまくいかず、食料品問屋と薬問屋を行っていた。

その中で、化学品から応用し接着剤の可能性を見いだしていったのだという。そして1952年、合成接着剤のボンドが完成したのである。従来ののりと比較して、驚異的な接着力を誇り、電話帳の製本やセメント袋の製造に使用された。

さらに

下駄の尾が切れたらボンドをつけるとよい

というのが評判となったこともあり、家庭用のボンドの開発に着手。1957年に国内初の家庭用向け木工用ボンドの発売にこぎつけたのである。

これが、学校の教材に採用され大ヒットとなった。

 

 

コニシの新商品開発の秘密

 

コニシでは、営業と開発が定期的にミーティングを行い、市場のニーズを掴み、良い商品を開発する体制を取っている。

それで生まれたヒット商品が

裁ほう上手

である。

この接着剤を使うと、針と糸を使わずに、接着剤とアイロンを使うだけで布をくっつけることができるのである。しかも、培ってきた技術力を活かして、洗っても剥がれないという耐久性も持っているのである。

通常のボンドの10倍を売り上げる大ヒット商品となったのである。

接着剤の用途はさらに広がっていき、水中ボンドや発泡スチロール専用など、用途に合わせたボンドをおよそ6,000品目ほど開発を行っている。

 

 

 

 

木工用ボンド

 

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