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2018年7月15日放送の知られざるガリバー〜消費者の知らないエクセレントカンパニー〜は「ベアリングのNTN株式会社」の特集。
連結売上高 7,444億円を誇るNTN株式会社。主力商品であるベアリングは“産業の米”と呼ばれ、航空機や自動車のタイヤ、風力発電装置など、様々な機械の回転部分に使われている重要な部品。その数はなんと20万種類を超え、100年にわたり摩擦をなくして動きをスムーズにするという「世界をなめらかにする仕事」の真髄に迫ります!
なんて滑らか♪で有名なNTN株式会社
あらゆる機械に導入されているベアリングのNTN株式会社
今年創業100周年を迎えたNTN株式会社。産業の米と言われるベアリングで世界シェアトップクラスを誇る。中でも自動車のタイヤの回転を支えるハブベアリングは世界シェアNo.1となっている。
大阪市西区にあるNTN株式会社の本社。現在、率いるのは大久保博司社長である。主力とするベアリングは摩擦をなくして動きを滑らかにするものであり、ありとあらゆる機械に入っている縁の下の力持ち的な存在である。
ベアリングを構成する部品は大きく分けて4つ。外輪と内輪、ボール、そして保持器である。外輪と内輪の間にはいったボールが摩擦をなくし滑らかな回転を実現するのである。
NTN株式会社は年商7,444億円、従業員数は25,493人。海外販売拠点数は81、海外生産拠点数は51ヶ所となっており、売上の7割が海外からのものとなっている。
NTNの新たな事業への進出
ベアリング事業は今後もなくなることはないが、それ故にそのまま固執していると成長はない…そこでNTN株式会社は新たな事業への進出として自然エネルギー事業への進出を行っている。その製品が置くだけで発電できる「NTNマイクロ水車」である。独自のベアリング技術を活かして、弱い水流でも発電できるように工夫されている。
通常、水力発電はダムなどの大きな流れのあるところでしかできないが、このNTNマイクロ水車を活用することで、農業用水路でも発電がおこなうことができるのである。2017年の発売以来、自治体からの問い合わせが増えているという。
さらに、大阪大学と共同で研究しているのが、風力と太陽光で発電できるハイブリッド街路灯である。蓄電もできるため、風がない夜でも点灯が可能となっている。
大戦で大打撃を受けるも自動車ドライブシャフトで巻き返しを図る
1918年三重県桑名市で創業したNTN株式会社。当時21歳だった西園二郎氏が鉄工所を立ち上げ、当時輸入品が主流だったベアリングの自社製造に挑戦したのである。その事業を応援したのが、機械工具などを扱っていた丹羽昇氏で資金面と販売面を受け入れ、会社組織とした。
丹羽昇氏はその後、現在のNTN株式会社の前身である東洋ベアリングの初代社長に就任した。
1934年に作ったベアリングが日本初の純国産飛行機の部品として採用された。この飛行機は1937年、東京ーロンドン間を94時間17分56秒で飛行するという当時としての世界記録を達成することとなるのである。
その後も国産ベアリングのトップメーカーとして事業を拡大していたが、終戦1ヶ月前の1945年7月、主力工場だった、桑名工場が空爆で壊滅状態となってしまった。それから約2年間は生産ができずに苦労したが、そこからまた事業を開始し、その後自動車向けの需要が増え、ドライブシャフトに目を向け新たな製品開発を行った。それが功を奏し、ドライブシャフトで世界シェアNo.2にまで成長したのである。